異世界転生したサモナーさんは呪いの世界に行く 作:cohaku
「今日から体術・呪具の講師として働くことになった禪院甚爾だ」
「よう、よろしくなガキども」
「あ!なんでお前がここにいるんだよ!」
夜我に紹介されて期待の新人共にあいさつをすれば顔見知りである五条が声を上げた。
「お前、禪院家当主の護衛だろ!なんでこんな所にいるんだよ!」
「ここの学長たちにガキどもを揉んでやれって頼まれてな。兄貴にも子供達と遊んでおいでって言われたからなぁ」
声を荒げる五条にニヤニヤと笑みを浮かべる。
「うっそだろ、マジか」
「悟、彼を知っているのかい?」
「有名だよ、禪院甚爾。御三家の一つ、禪院家現当主のお気に入り…そして」
「呪力0の天与呪縛を持つフィジカルギフデット」
夏油の言葉に家入と五条が答える。
「てんよじゅばく?」
「産まれながらに縛りを課されている人間の事だよ。禪院甚爾は、本来持つべき呪力も術式も全て取られる代わりに世界最高峰の肉体を持つ特級呪霊すら祓う最強の非術師」
「ま、呪具使うから一応術師扱いだけどな。じゃ、自己紹介も終わったことだしさっそく始めるか」
さっそく5人でグラウンドに向かった。今回は家入は見学と言われ夜我の隣に腰かけた。
「最初から術式も使って全力で来い、叩きのめしてやるよ」
「傑、油断するなよ!あいつは」
「っ」
一瞬で二人に近づくと二人を殴り飛ばした。五条は無限で防御されるから拳を振りぬいた風圧で吹き飛ばす。
「くそっ、前より強くなってねぇかあいつ!」
「悟!」
「他人を気にしている余裕はあんのか?」
まずは一番叩きのめしやすい呪霊操術の方からやる。
「くそっ」
呪霊を出してくるが遅い遅い!呪霊の群れを走り抜け夏油の方にラリアットを決める。
「ガッ」
「もうちょっと接近戦を鍛えた方がいいな。才能は有りそうだけどな」
いつの間にか手に持っていた小型ナイフを地面に倒れた夏油の喉に刺さる寸前に突きつけすぐにその場を離れた。倒れた夏油の上を蒼が通り過ぎる。
「さて、お坊ちゃん相手なら呪具を使わせてもらう」
兄貴から預かった灰色の紐を取り出す。
「はっ、そんな紐で俺を止められるとでも」
「さあな、やってみればわかるさ」
純粋な身体能力は兄貴によって強化され鍛えられた俺が圧倒的に上、後は無下限を突破するのみ。
俺に接近されているのを警戒してか五条は蒼を使い周囲を丸ごと消し飛ばすように攻撃する。だが速さが足りねぇ、こんな攻撃兄貴の本気には遠く及ばない。
「もう少し弾幕を厚くすることを進めるぜ」
「なっ」
五条の首に紐をかける。油断したのかそれともグレイプニルの力が無下限に勝ったのかそれは確かに五条の肌に触れる。その瞬間、五条の体から力が抜けて地面に倒れそうになるのを抱きとめた。
「な、なにこれ」
「兄貴の奥の手の贋作だ。お前と遊ぶために俺に貸してくれたんだ」
「はっ、流石歴代最強の禪院家当主って」
「歴代最強?何勘違いしてんだお前」
動けない五条を担ぎ上げて体を起こして夜我たちと合流している場所へと向かう。
「俺の兄貴は史上最強に決まっているだろ」
「あはっ、そうかもね」
「悟、大丈夫かい?」
「へぇ、五条も動けなくなる呪具か」
「そろそろ、五条を開放してやれ」
「へいへい」
五条を地面に降ろし首にかけていた紐を解いた。
「ん!これ凄いね、呪力も練れないし体も動かない」
「兄貴が持っている封印具の中で最上位のやつだからな」
解放された五条が立ち上がり体を伸ばすと、俺の手の中にある紐を見て感心したようにつぶやいた。
「態々俺たちと遊ぶためにこれ貸したの、禪院家当主様は」
「存分に遊んでやりなさいだとよ」
「はぁ~、相変わらずあの人は規格外だね」
呪符を作成できるサモナーさんと天与の暴君甚爾のペアはもう反則じゃねぇかとか思ったりしている