会議が何曜日か分からなかったですが衣替くんは週末家に帰るのでロックロックとかがいる会議には参加してませんということで
後日ですね
ナイトアイの事務所の場所も不明でした
メイデンって拘束具かと思ってたら細長い筒状の牢の方らしい
インターンが始まってから少し経った。学校では授業を受け、指定された日は東京へ向かう。そんな生活にも少しずつ慣れ始めていた。
他にもインターンに行っているA組生徒はいる。特に切島、蛙水、麗日はネットニュースにもなるほど活躍していた。
『新米サイドキック烈怒頼雄斗爆誕!』
『リューキュウ事務所に新たな相棒』
みんな記事を見て盛り上がる。爆豪だけ怒りの炎が上がっていたが。飯田はいつも通り真面目だ、学業も疎かにしないようにと注意していた。
それぞれが違う現場で経験を積んでいる。クラス全体が少しずつ、ヒーローへ近付いていた。
そんな中、俺の最近の記事はというと……
『新時代の制圧技術か?目が合うだけでヴィランを戦意喪失させるインターン生』
『ジーニストがコメント「繊維ではなく精神の裁断だな」』
これはヒーローの記事なのだろうか……。筋肉魔法少女たちとの記事が出てからヴィランに恐れられている気がする。そのせいであまり経験を積めている実感がない。俺はヒーローに近づけているのか…?
「衣替はなんか・・・もう、すげえな!凄いわお前。うん、凄いわ」
「恐怖の象徴になりつつあるな」
瀬呂と常闇が慰めてくれてる気がする。そうだと信じよう。
「オールマイトにも出来ないことだよ!自信持って衣替くん!」
そんな緑谷だがサーナイトアイ事務所へ行ってから元気がない。多少取り繕えてはいるがインターンでなにかあったのはバレバレだ。ちゃんと立ち直れるだろうか。
そしてある平日
俺は東京へ向かっていた。今日もベストジーニスト事務所でのインターンだ。事務所へ入ると、受付の雰囲気がいつもと少し違う。どこか慌ただしいな。
「こんにちは」
受付の女性も少し急ぎ足で頭を下げた。
「ベストジーニストがお待ちです」
部屋へ入ると、ジーニストさんは既に資料へ目を通していた。
「来たかね、ドレスコード」
「よろしくお願いします」
俺が椅子へ座ると、ジーニストさんは一枚の書類を机へ置いた。
「協力要請が来ている」
「協力要請・・・ですか」
「そうだ」
書類の上部には事務所名が記されていた。サーナイトアイ事務所……オールマイトの元サイドキックで今緑谷が行っているインターン先だ。
「先方から、私の事務所へ直接協力要請が届いた。君にも同行してもらう」
「俺もですか?」
「ああ。現場で何を行うかは先方から説明がある。詳細はこちらも聞かされていない」
話せないということは、それだけ重要な任務ということだろう。
「では向かおう」
サーナイトアイ事務所へ到着すると、会議室には既に数人のヒーローが集まっていた。緑谷と通形先輩もいるし、ファットガム、リューキュウ……切島、蛙水、麗日のインターン先のヒーローもいる。そして警察も。
重苦しい空気の中、ジーニストさんと共に部屋へ入る。
「ベストジーニスト、来てくれて助かる」
「こちらこそ」
サーナイトアイが短く挨拶し、ジーニストさんも一礼した。
「彼がインターン生か」
「ドレスコードです。よろしくお願いします」
サーナイトアイは一度だけ頷く。それ以上は余計な話をしない。すぐに会議が始まり、壁のモニターへ死穢八斎會の構成図が映し出される。
「対象は指定敵〈ヴィラン〉組織、死穢八斎會。目的は2つです」
サイドキックのバブルガールが資料を切り替える。そこには幼い少女の写真が。
「少女、壊理ちゃんの保護。もう一つは、組織が製造している違法薬物の証拠保全と摘発だ。特に危険な物は個性を破壊する弾丸だ」
緑谷が小さく俯いた。その様子へ気付いた俺は視線だけ向ける。これが最近不調の理由か。
「情報共有しておく。以前、緑谷とミリオは偶然この少女と接触している。保護する機会はあったが決定的証拠が無く、結果として見送らざるを得なかった」
緑谷が拳を握る。
「・・・」
「その判断を悔やんでいることも承知している。だからこそ今回は必ず救出する」
「つまり今回の最優先事項は壊理君だね」
「その通りだ」
ジーニストさんの問いにサーナイトアイが即答する。
「少女を無事に保護すること、これが最優先だ。個性破壊弾の材料にされてる可能性も高い」
一人の警察官がケースを運んできた。中には拘束具が収められている。首から下を一体化するように拘束する特殊装備だった。
「ドレスコード、君の個性について一つ確認したい。これは服と認識できるか?」
部屋中の視線が集まる中、俺はケースから拘束具を持ち上げた。裏返し、留め具を見て、内側まで確認する。
「服ですね」
警察官たちが少し驚く。
「本当に?」
「はい。俺の個性なら着替えの対象になります」
警察官とサーナイトアイが視線を交わし、静かに頷いた。
「確認が取れたな」
「あぁ。ただし使用するかどうかは現場判断だ。この装備は警察の管理下にある。無断で使用することは認めない」
「もちろんです」
「次に、実質のボスである若頭の治崎廻だ」
写真が表示される。先に口を開いたのはジーニストさんだった。
「・・・随分と服を大切に扱う男だ」
その意見に俺も頷く。
「白いスニーカーなのに汚れがほとんどない。手袋も真っ白。毎日手入れしてますね」
「ブルゾンの皺も少ない。着崩しているように見えて、実際は非常に整っている。几帳面だ」
「ファーだけ浮いてます。たぶん本人なりのこだわりです。全体を落ち着いた色でまとめて、そこだけ目立たせてる」
「服装には一貫性がある。無秩序ではない」
他の人達は無言だった。ただただ無言で、俺たちを見つめている。俺は手袋を見つめた。
「この人たぶん素手で生活してませんね」
ジーニストさんも白い手袋へ目を向ける。
「ほう。」
「手袋に使用感はあるのに汚れはない。替えを相当数所有しているか、それか頻繁に洗濯してる」
ジーニストさんは納得したように目を細めた。
「不用意な接触を避ける意味もあるのだろう」
「この人、潔癖症じゃないですか?」
「理由は。」
「白をこんなに使ってるのに、一切汚れてない。スニーカーも、手袋も、ネクタイも。たぶん汚れるの嫌いです」
「悪くない観察眼だドレスコード。服は人を映す鏡だ。身なりを見れば、その人物の習慣や価値観が見えてくる」
ジーニストさんは小さく笑ってくれた。周りはドン引きしていたが……
潔癖症か、覚えておこう。
「治崎の個性は━━━━オーバーホール」
……オーバーオール?頭の中へなぜか一着の服が浮かんだ。デニム生地、肩紐、工具でも差していそうなポケット。オーバーオールの個性?服を作る個性か?いや待て、だったらジーニストさんと相性良さそうだな。でもそんなわけ……
「触れたものを分解、再構築できる。」
サーナイトアイの説明で現実へ引き戻された。違った。服じゃなかった。
「人間も例外ではない。一瞬で殺害も可能だ」
……危なかった。勝手に作業着の話だと思ってた。でもたぶん、緑谷に気づかれた。
「・・・衣替くん?」
「え?」
「いや、今ちょっと『あっ』って顔してたから……」
「なんでもない。個性名で服を連想しただけだ」
緑谷は一瞬きょとんとしたあと、小さく笑った。向かいに座っていた通形先輩も肩を震わせる。
「確かに似てるね」
「ハハッ、衣替くんらしい勘違いだよね!」
サーナイトアイは眼鏡を押し上げながら、小さくため息をついた。
「・・・ちなみに、私も初めて名前だけ聞いた時は一瞬そう思った」
「えっ、サーもですか!?」
「冗談だ。」
「流石サー!こんな時でもユーモアを大事にしてる!!」
そう言って真顔で資料を切り替えるサーナイトアイと笑顔の通形先輩を俺は眺めていた。もしかして2人はユーモアの師弟関係なのか?だとしたらサーナイトアイを魔法少女にしたらどんなリアクションをするのだろう……
俺はそればかり気になって会議に集中できなかった。
しませんよ
ジーニストがチームアップしたら増強系以外って瞬殺なのかな……