着替えろヴィラン!!魔法少女なんてどうだ?   作:運命決定

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幼い少女を笑顔にする……
それが、魔法少女の心なんだよ
伝わる?このフィーリング



エリちゃんに一番似合うのは爆豪コスだと思う

 

 

 

「雄英で預かることになった」

 

11月下旬、壊理ちゃんはA組寮へ遊びに来ていた。しかも今回は、様子が気になっていたらしい雄英ビッグ3まで一緒だ。

 

ついこの前、文化祭で別れ際に手を振ったばかりだと思っていたから、こんなに早く再会できるとは思わず驚いた。

 

もちろん俺だけじゃない。緑谷たちも嬉しそうに壊理ちゃんを囲み、切島、麗日、蛙吹も再会を喜んでいる。ただ、一つだけ疑問が残った。

 

どうしてエリちゃんが雄英に?

 

その答えは、相澤先生が俺たちを少し離れた場所へ呼んで教えてくれた。

 

エリちゃんにはもう帰る家がないらしい。

 

両親には捨てられ、唯一の身寄りだった八斎會の組長も、地下で発見されたものの今も意識不明のまま眠り続けているという。今も目を覚ます気配はないそうだ。

 

だからといって、すぐ養護施設へ預けられる状況でもなかった。理由はエリちゃん自身の個性だ。【巻き戻し】は本人にもまだ制御できない危険な個性で、もし暴走すれば取り返しがつかないことになる。そんな時に唯一確実に止められるのが、個性を抹消できる相澤先生だった。

 

そのため、当面は教師寮の空き部屋で生活しながら、少しずつ個性の制御を覚えていくことになったらしい。

 

「お前たちはエリちゃんと面識もある。何かあった時は力を貸してやってくれ」

 

そう言い残すと、相澤先生はエリちゃんたちの方へ戻っていった。

 

緑谷は「エリちゃんが安心して暮らせるなら・・・」と胸を撫で下ろしていた。その横で俺は思いついた。いい機会だ、あれを渡そう。

 

「どこ行くの?」

 

「ちょっと」

 

それだけ言うと俺は自室へ向かって歩いた。数分後、戻ってきた俺の手には大きめの白い箱。それをテーブルへ箱を置き、ゆっくり蓋を開ける。

 

中に入っていたのは小さな緑色のヒーローコスチュームだった。「えっ……」と緑谷が目を見開く。誰が見ても、デクのヒーローコスチュームだったからだ。ただし、子どもサイズの。

 

「これ・・・まさかエリちゃん用?」

 

緑谷の問いに俺は頷いた。

 

「文化祭の前思いついて作った。エリちゃん、緑谷に懐いてるし。いつか着せたいと思って」

 

俺は箱を持って壊理ちゃんの前へしゃがみ込んだ。

 

「エリちゃんにプレゼント」

 

壊理ちゃんは箱の中を覗き込み、目を丸くした。

 

「デクさん・・・?」

 

「うん。エリちゃんサイズ」

 

「・・・きても、いいの?」

 

「もちろん。そのために作った」

 

波動先輩と麗日と蛙水が壊理ちゃんを別室へ連れて行き、着替えを手伝う。

 

数分後、扉が開いた。

 

「お待たせ〜!」

 

波動先輩の声とともに、小さなヒーローが姿を見せると、歓声が上がった。

 

「かわいい!」

「似合ってるよ!」

「すげぇ!」

 

壊理ちゃんは少し照れながらフードを被ると、サイズは驚くほどぴったりだった。

 

緑を基調にしたロングコートは膝下まで届く丈で、前を閉じるとすっぽり身体を包み込む。大きめに作ったフードにはデクコスチュームの特徴でもある二本の突起が付いていて、壊理ちゃんが被ると少しだけ垂れ下がり、ぴょこんと立った耳みたいで愛らしい。

 

首元には銀色のマスク。子どもの小さな顔に合わせて作り直してあるから威圧感はなく、どこかおもちゃのヒーローグッズみたいな可愛らしさがあった。

 

腕には白い大型ガントレットを模したグローブ。もちろん本物みたいな機能はない。軽い素材で形だけを再現してあるから、小さな壊理ちゃんでも負担なく腕を振れる。

 

黒いタイツに包まれた細い脚の先には、大きめの赤いブーツ。少しだけ丸みを持たせたデザインにしたことで、ヒーローらしさを残しながらも幼い子どもらしい可愛さを損なっていない。

 

一番目を引くのは、やっぱりサイズ感だった。

 

緑谷なら精悍に見えるコスチュームも、壊理ちゃんが着るとまるで「ちびヒーロー」。大きなフードも、少し余裕のあるコートも、どれもが守ってあげたくなる可愛らしさを引き立てている。

 

「だめだ泣きそう・・・」

 

思わず目元を押さえる緑谷に、壊理ちゃんは少し不安そうに近付く。

 

「デクさん・・・?」

 

緑谷はしゃがみ込み、笑顔を見せた。

 

「すっごく似合ってる。本当に」

 

壊理ちゃんの顔にも、安心したような笑顔が広がる。

 

「ほんと?」

 

「うん。世界一似合ってる!」

 

その言葉を聞いた俺は小さく息を吐いた。緑谷はポケットからスマホを取り出した。

 

「写真撮るん?」

 

「うん!頼んでいいかな?」

 

緑谷は麗日へスマホを渡すと壊理ちゃんの隣へしゃがみ込む。

 

「エリちゃん、笑って!」

 

「はい!」

 

カシャ

 

撮れた写真には、少し照れながらも嬉しそうに笑う小さなヒーローが写っていた。緑谷は迷わずメールを送信する。送り先はお母さんとオールマイト。相変わらずオールマイトと親密だ。

 

『エリちゃんに、衣替くんが作ってくれたコスチュームを着てもらいました。見てください』

 

送信ボタンを押した直後、スマートフォンを見つめながら緑谷は小さく笑った。

 

壊理ちゃんは鏡の前でくるりと一回転する。

 

「デクさんとおそろい・・・!」

 

「うん!お揃いだね!」

 

緑谷は目尻を押さえながら何度も頷いた。麗日も思わず壊理ちゃんを抱きしめる。蛙水も笑っている。

 

「かわいすぎる!もう本物のヒーローみたい!」

 

「私、妹を思い出しちゃうわ」

 

「緑谷くんいいなぁ〜。ルミリオンコスも似合うんじゃないかな!(チラ)」

 

その輪を少し離れたところから眺めていた俺は、通形先輩からの期待の視線に顎へ手を当てながら真剣に考え始めた。

 

「ルミリオンコスも作ろう・・・あと相澤先生風寝袋」

 

「え?」

 

「爆豪コスも似合いそうじゃないか?」

 

リビングが一瞬静まり返る。

 

「待て待て待てどうした」

 

切島が混乱した様子で尋ねてきたが、俺は真剣だった。

 

「急に降りてきたんだ脳内に。天啓かも。服の神からの」

 

「福の神みたいに言うなよ」

 

「似合うと思う」

 

「エリちゃんが『行くぞゴラァ!』って言い始めたらどうすんだよ!」

 

「ケロ。かわいいかもしれないわね」

 

蛙水は賛成側だ。

 

「エリちゃんを着せ替え人形にする気か?」

 

相澤先生の鋭い視線に俺は首を横に振る。

 

「違います。笑顔が増えるために服はあるので」

 

その言葉に、さっきまで笑っていた空気が少しだけ柔らかくなる。相澤先生が小さくため息をついた。

 

「寝袋はやめろ」

 

「先生・・・小さい寝袋、需要あります」

 

「ない」

 

通形先輩がイメージを完了させたようで、笑ってる。

 

「寝袋着てるイレイザーと並んでミニ寝袋が歩いてきたら絶対笑っちゃいますよ!」

 

「笑わなくていい」

 

「いや笑っちゃうんだよね!」

 

リビングは大きな笑い声に包まれた。そんな中、壊理ちゃんがおずおずと俺の服の裾を引っ張る。

 

「あの・・・」

 

「うん?」

 

「ルミリオンさんのお洋服も・・・きてみたい」

 

「本当!?じゃあ今度一緒にポーズも練習しよう!」

 

「はい!」

 

壊理ちゃんは嬉しそうに大きく頷く。その様子を見ながら緑谷は笑い、俺はすでにスケッチブックを開いてラフを描き始めていた。誰も止めなかった。むしろ、次はどんな壊理ちゃん専用コスチュームが出来上がるのか、みんな少しだけ楽しみにしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神野以降、初めてとなるヒーロービルボードチャートJPの日。テレビ局は朝から特番を組み、ニュースでも何度も「新時代のヒーローランキング」と取り上げている。オールマイトが引退した今、誰がナンバーワンになるのか日本中が注目していた。

 

A組寮でもテレビの前へ人が集まっている。

 

「もうすぐ始まるぞ!」

「ホークス何位だろ」

「エンデヴァーじゃね?」

「いや、そりゃ一位はエンデヴァーだろ」

 

そんな話題で盛り上がる中、俺はメジャーを片手に小さなジャケットを縫っている。足元には完成した子ども服が何着も並んでいた。ルミリオンコスに爆豪コス、パジャマに冬用コート。どれも壊理ちゃんサイズだ。

 

「衣替くん!もうすぐヒーロービルボードチャート始まるよ!」

 

「知ってるよ」

 

緑谷が部屋に入ってきたが針を止める気はない。

 

「見ないの!?今日は神野以降初めてのランキングだよ!?」

 

「服作ってるし」

 

「いや、それは見れば分かるけど・・・ランキング気にならないの?」

 

「珍しいヒーローがランキング入りしてたら教えてくれ。あとジーニストさんの順位」

 

「それだけ?」

 

「うん」

 

俺はあまり興味がなかった。緑谷は思わず苦笑いする。

 

「プロのコスチュームが急に変わるわけじゃないし」

 

「衣替くんらしいね・・・」

 

緑谷は呆れ半分、笑顔半分で肩をすくめた。

 

 

 

 

 

 

夜になると特集番組が始まった。

 

『期待の新人ヒーロー特集!』

 

今後注目される若手ヒーローたちが次々と紹介されていた。これには俺も部屋から降りてくる。

 

「あ、この人かっこいい!」

「この人、個性強そうだなぁ」

 

芦戸と切島が小学生並みの感想を述べながらヒーローたちを評価しているその横で、俺は腕を組んだまま真剣な表情で画面を見つめていた。緑谷は(やっと興味持った!)という顔で横から俺を見ている。

 

テレビでは黒いアーマーをまとったヒーローが戦っている映像が流れた。

 

「あのグローブ色合ってない。あとで追加したサポートアイテムかな・・・」

 

「き、衣替くん?」

 

次のヒーローはかなりド派手なデザインだった。

 

「派手すぎる。装飾三割減らした方がいい」

 

「戦い方じゃなくてそこ・・・?」

 

さらに女性ヒーローが映る。黒を基調にしたレディース特攻服風コスチュームの俺っ娘ヒーロー。

 

「顔が幼すぎる。ミルコぐらいのギラついた笑顔する女性の方が絶対似合う。というか着てほしい」

 

「それは僕も同意だけど、衣替くん・・・」

 

最後には司会者がまとめに入る。

 

『以上、今後期待の若手ヒーローでした!』

 

「あの三人は伸びるな」

 

「やっぱり強そうだった!?」

 

「いや、服が完成してない。つまりまだ伸びしろある」

 

「そっちぃ!?」

 

「俺は部屋に帰ってミルコ特攻服のデザイン画を描こうと思う」

 

「あ、うん・・・」

 

「エリちゃんも今の内なら似合うかもしれない」

 

「やめてね。」

 

緑谷が怖い。今回は諦めるとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





堀越先生、もっと壊理ちゃんのコス絵をください

プッシーキャッツスキップ
原作とほぼかわらないので

エンデヴァー対脳無もスキップ
衣替くんが関われることないので

pixivで「ミルコ 特攻服︎︎」で検索しても0件なのはおかしいと思います
ギラついた女性の特攻服と青年の魔法少女だけが作者の心の栄養なのに……
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