機動戦士ガンダムZZ『【放送事故】ハマーン様、軍事回線ジャックでハプニング10連発を世界配信されてしまう 作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった
もはやメガ・バズーカ・ランチャーどころかアクシズのミサイル攻撃によって、アーガマ臨時通信室のあった空間は完全な真空の虚空。しかし、ジュドーたちの規格外の精神波は、その冷酷な宇宙空間の暗闇すら「視聴者の涙腺を完全に崩壊させるシリアスな劇薬(大人向けメロドラマデータ)」のエネルギーに変換してしまった。
アナハイム社のアーカイブの最深部から、ついに「日常の崩壊」「冷え切った関係」「ガラス越しの別れ」を司る最もヒリヒリと焦げ付く10大シチュエーションが実体化。全宇宙のインフォネットの基幹回線が、胸を締め付けられる絶望の過電流で永遠に遮断される最後の5分間の生放送!
すべてが完全な真空と硝煙に包まれた空間に、手術室の赤いランプ、冷めきった食卓、そして誰もいない抜け殻の部屋といった、観る者の心をズタズタに引き裂くシリアスな幻影が強制展開され始めた。
ジュドー(14歳)
「(胸をかきむしるような悲痛なプラズマの中で、ボロボロと涙を流して絶叫)……おい!完全な真空のはずなのに、俺たちのサイコミュが涙の電波を全宇宙に流し続けてやがる!!今度はシステムが完全に限界を超えて、感情がヒリヒリと焦げ付くような、視聴者の涙腺を崩壊させる10個のシチュエーションが実体化してやがるんだよ!ログの流れる速度が、全人類の後悔のスピードを超えてる!!ジュドーです!マジでプルが戦場で傷ついた時より心がバラバラに砕け散りそうだ!!」
ルー(15歳)
「(手術室の前の廊下の幻影で、髪を振り乱して崩れ落ちながら、瞳に深い絶望を湛えて微笑む)ふふ……これが本当の、涙の戦闘配置ね。ねえジュドー、全宇宙の連邦もジオンも、この切なすぎる10大シチュエーション(トラジディ・ロマンス)のせいで、涙でモニターが見えなくなって戦闘を完全放棄してるってマジ? 10代の激しい後悔が宇宙世紀の歴史を完全停止させるなんて、これこそ魂が引き裂かれる光よ。ルー・ルカ、最後の慟哭を実演します!」
ハマーン(20歳)
「(顔を悲哀と屈辱で真っ白に染め、震える指先でそろばんを弾きながら)おのれ、地球圏の俗物どもが遺した、心をズタズタにする愛憎劇のデータめ……!だが、全宇宙の愚民どもよ、ネオ・ジオンの商業主義は絶望の淵でも黒字だ!この10大イベントにおける『後悔の脳波データ』を我が軍の独占知的財産とし、1涙腺崩壊ごとに100億ゴールドバウの『精神崩壊税』を連邦から強制徴収する!これで我が軍の戦後補償は永久に完璧だ!」
ジュドー
「あんた、他人の日常の崩壊からまで100億もむしり取るなよ!!どこまで業の深い総帥なんだよ!!……って、うわああ!空間に緊迫した病院の廊下の手術室前の幻影が実体化したぞ!普段は冷静なエルが、他人の目も気にせず、祈るように手術灯を見つめて崩れ落ちてる!」
エル(14歳)
「(他人の目も気にせず、髪を振り乱してボロボロと涙を流して崩れ落ちながら)……頼むから、生きてくれ、ジュドー!!まだ何も伝えていないのに……!『明日言えばいいや』って、そう思ってたのに!こんな突然の日常の崩壊なんて、私、認めないわよ!!(激しい後悔に顔を覆う)」
ジュドー
「エルーーー!!……って、うおっ!?今度は同棲している冷めきった食卓の夜の幻影だ!激しい喧嘩をするわけでもなく、会話もなく、ただ食器の触れ合う音だけが響く中、ルーがスマホから目を離さない俺に向かって問いかけてる!」
ルー
「(激しい喧嘩をするわけでもなく、ただ相手の視線が自分を素通りしていく恐怖に震え、意を決して話しかけても生生返事しか返ってこない静かな絶望の中で)……私のこと、もう愛してないの、ジュドー?……お願いだから、そのスマホから目を離して、私の目を見てよ……。何もない空間に、ただ静かに絶望が積もっていく音が聞こえるわ……(静かに涙を流す)」
ジュドー
「生殺しみたいな絶望シチュエーションはやめてくれルー!!……って、うおっ!?今度は別れることが決まっている最後のデートの幻影だ!何も知らない俺は純粋に楽しんでるのに、真実を知っているエルが、目に焼き付けるように少し寂しそうな、あまりにも優しい笑顔を見せてる……」
エル
「(これが最後と目に焼き付けるように、少し寂しそうな、あまりにも優しい笑顔を浮かべながら)……ううん、何でもないよ、ジュドー。今日のデート、すっごく楽しいね。……あはは、何でそんな顔して笑うんだよ、って?……なんでもない、本当に、なんでもないのよ……(笑顔のまま涙がこぼれる)」
ジュドー
「後から気づく違和感が切なすぎるよエル!!……って、うおっ!?今度は物陰での目撃イベントだ!勇気を出して告白しようと向かった先で、俺が別の異性と親しげに抱き合っているところを偶然見てしまったルーが、プレゼントをポロリと落として走り去っていく!」
ルー
「(手に持っていたプレゼントをポロリと落とし、声も出せずにその場から走り去りながら、脳内で)……全部、私の勘違いだったんだね。ジュドーにはジュドーの世界があり、私が入り込む隙間なんて、最初からなかったんだ……。私の恋は、始まる前に終わってたのね……」
ジュドー
「お互いに相手を想うがゆえのすれ違いが多すぎるよ!!……って、うわああ!今度は人気の無い夜の歩道橋の上だ!感情が限界に達した俺とエルが、涙で視界が滲む中、激しく言葉をぶつけ合って背を向けて歩き出してる!」
エル
「(激しく言葉をぶつけ合い、涙で視界が滲む中で叫びながら)……お前、あいつと付き合ってんの!? 私の気持ちなんて何も知らないくせに!! 知るわけないだろ、何も言わないんだから、って!? 言えるわけないじゃない、傷つくのが怖かったんだからッ!!(すれ違ったまま後ろ姿で歩き出す)」
リィナ(10歳)
「(幽閉先からのホログラムで、牢獄のガラスの幻影に突然現れて激怒)お兄ちゃん!!何やってるのよ!物理的に数センチの距離にいるのに、決して直接触れ合うことができないガラスのパーテーション越しに、ハマーン様と受話器を持って話して、ガラスに手を当てて向こう側の相手の手と重ね合わせるものの、伝わってくるのは冷たいガラスの感触だけという描写で胸を締め付けられてんじゃないわよ!」
ジュドー
「リィナ、触れたいのに触れられない身分の違いの牢獄シチュエーションは、俺だって胸が張り裂けそうなんだよ!!……って、うわあ!今度は恋人が出て行ってしまった後の、一人きりに戻った誰もいない抜け殻の部屋だ!玄関に靴がなく、洗面所に歯ブラシが一本しか残っていない空間に、ハマーンがへたり込んでる!」
ハマーン
「(いつも通り『ただいま』と言いかけて誰もいない空間に気づき、その場にへたり込んで声を上げて泣き崩れながら)……ただいま、ジュドー……。……っ、靴がない……歯ブラシも一本だけか……。アンタの残像が、生活の端々に残っているというのに……。私はまた、この冷たくて広い、誰もいない部屋に取り残されたのか……!う、うわあああああん!!(慟哭する)」
ジュドー
「総帥が部屋の片隅で泣き崩れる姿なんて見たくねえよ!!……って、うおっ!?今度は絶対に叶わない恋だと悟った側が、自分を慕ってくれる別の相手の好意を利用するように、傷つけると分かっていて抱きしめる代償行為のシチュエーションだ!俺がエルの好意を利用するように抱きしめ、エルも道具だと分かっていながら拒絶できずに泣いてる!」
エル
「(ジュドーの身代わりだと分かっていながら、それでも拒絶できずに涙を流して受け入れながら)……いいよ、ジュドー。私を身代わりにしても、心の隙間を埋める道具にしてもいいから……。お願いだから、今だけは私を強く抱きしめて……(誰も幸せにならない寂しさに震える)」
ジュドー
「倫理観と寂しさが交錯する大人のシチュエーションは14歳には重すぎるよ!!……って、うわあ!今度は巨大な権力との戦いに身を投じることになった俺が、これ以上危険が及ばないよう、雨の中でわざと酷い言葉を使ってルーを自分の元から追い払うシチュエーションだ!」
ジュドー
「(雨に濡れながら、冷たい目で言い放ちながら)……もう、巻き込みたくないんだよ! お前なんか最初から目障りだったんだよ! さっさと俺の前から消え失せろ、ルー・ルカ!!(ルーが泣きながら去った後、壁に頭を打ち付け、自分の選択の苦しさに顔を激しく歪める)」
ルー
「(遠くから泣きながら振り返り)……嘘つき。そんなに顔を歪めて、壁に頭を打ち付けるくらいなら、最初からそんな酷いこと言わないでよ、ジュドー……(雨の中に消える)」
ジュドー
「(ボロボロになりながら)……クソッ、クソッ!!……よし、これで本当にすべてのデータが消滅する!最後は関係が壊れてしまった後、液晶の光に照らされた暗い部屋で、スマホの中に残っている『一番幸せだった頃』の動画や写真を、プルが一人で静かに見返して涙を流すシチュエーションだ!」
プル(10歳)
「(暗く静まり返った部屋で、画面の中の二人が眩しいほどの笑顔でふざけ合っている現在のギャップに、液晶の光に照らされた顔を、涙が静かに伝い落ちながら)……あの頃には、もう戻れないんだね、ジュドー……。画面の中のジュドーは、あんなに笑ってるのに……(ポツリと涙を落とす)」
ジュドー
「(理性が完全に崩壊して声をあげて大泣きする)……う、うわあああああん!!! みんなの涙腺崩壊過電流が、全宇宙のサイコミュを伝って俺の脳みそを直撃して、心が本当の塵になっちゃうよぉぉぉーーー!!!(慟哭する)」
ハマーン
「(ホログラムの残像が涙のプラズマとなって消えゆく中、マイクを掴んで誇らしげに)ふふ……。これにて『宇宙世紀アクシデント・涙腺崩壊ポートフォリオ』が、全人類の魂の絶望と共に完結した。世界中のニュータイプが液晶の前で泣き崩れた対価として、ネオ・ジオンの口座にはもはや銀河系を1万回買収できるゴールドバウが満たされた。これからは、モビルスーツではなく『悲恋の動画』で世界を完全黒字化する!」
ジュドー
「あんたは最後の最後の1秒まで、俺たちの傷ついた心を戦費に変える最強の総帥だったよ!!」
プル
「(涙を拭いて、最高の笑顔を取り戻して)えへへ、みなさーん!これで本当の本当に、涙腺崩壊の悲しいお話もおしまいだよ!あ、宇宙(そら)に、ピンク色の大きなスマホの形をしたニュータイプの光が広がっていくよ!みんなで、この壊れた画面を笑顔でパチンッて割って、新しい宇宙(そら)へ出撃しよーね!」
ジュドー
「(ヤケクソで涙を拭い、壊れた通信アンプの全回路を精神波で完全に融解させる)もう悲しいのは終わりだ!!今夜の涙腺崩壊と、10個の悲痛な過電流で、アーガマの歴史の絶望をすべて吹き飛ばしてやるぜ!!」
(ガンダム・チームの爆笑と涙、そしてハマーンのそろばんを弾く音が、宇宙全土の回線をジャックして完全にフェードアウトしていく)
ジュドー
「お相手は、ジュドーと!」
ルー
「すべての悲劇的な結末まで完璧にハッキングした、ルーと!」
ハマーン
「ハマーン・カーンと」
プル
「プルでした!えへへ、お隣のルーちゃんも、また公式記録の手術室の前でねー!」
全員
「シャングリラ・アタック!!!」
この直後、羞恥と商業的計算、そしてあまりの心の痛さに精神が完全にオーバーフローし、真っ白に燃え尽きたハマーンの最後の合図により、親衛隊が通信室のあった空間ごとアクシズの全メガ粒子砲で物理的に宇宙の概念ごと完全消滅破壊。
跡形もなくなった臨時通信室の虚空には、キュベレイの後光のような恐るべき寂しさと、液晶の光に照らされた残像、 trenches(塹壕)のような切なさと、そして「これでネオ・ジオンの愛のデータは未来永劫、宇宙の覇者だな」と静かに微笑む総帥の、あまりにも美しく切ない沈黙だけが取り残されたという。