魔法の才能ゼロの令嬢に最強ジジイが科学を教えたら?→A.めっちゃ無双する:【才無し侯爵令嬢と魔法ジジイの科学革命】 作:Koh_novel
魔法大会から二週間後。学園の大講堂。
全校生徒が席を埋めていた。正面の壇上には学園長が立ち、その横に二つのトロフィーが並んでいる。
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「——本年度の王都魔法大会、決勝は引き分け。審議の結果、同率優勝となった」
学園長の声が、大講堂に響いた。
「優勝——アリサ・ヴァイスフェルト。ピリカ・ベルフォード。以上二名、壇上へ」
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拍手が広がった。二人は席を立ち、壇上へ向かった。
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「"才無し侯爵"が優勝って、あいつ、どんなイカサマしたんだよ」
「それが、爆裂魔法で闘技場を壊しかけたらしいぜ」
「闘技場の壁を粉々にしたとか」
「私は砂にしたって聞いたわよ」
「は? どんな威力だよ。ってかあのファイアボールも撃てないピリカがそんな魔法使えるわけないじゃん」
「いや、俺、実際に会場で見たんだよ。たしかにすっっげぇ見たこともない威力の爆裂魔法だった」
「なんか最近のピリカ、よくわからないな……」
ざわざわと、あちこちでひそひそ声が聞こえた。
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壇上に並んで立った。
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学園長が、まずアリサにトロフィーを手渡した。
大講堂が割れるような拍手と歓声に包まれた。歴代最高の才能。超級魔法フェニックスを出した天才。誰もが認める優勝者。——アリサはトロフィーを受け取り、静かに一礼した。
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次に、学園長がピリカの前に立った。トロフィーが差し出される。
——拍手は、まばらだった。
ぱらぱらと、義務的な音がまだらに散っている。その隙間を、ひそひそ声が埋めていた。
金属の表面に、ピリカの顔がぼんやり映っている。
——三ヶ月前、ファイアボールが出なくて泣いていた自分が、これを持っているなんて信じられない。
——でも、手の中の重さは本物だった。
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学園長がマイクの前に戻った。
「——二人にもう一度、盛大な拍手を!」
大講堂に、今度は大きな拍手が広がった。——それでも、さっきアリサが受け取ったときの歓声には届かない。
アリサがちらりとこちらを見た。小さく、目だけで笑った。
——大丈夫。隣にいるのが、あの決勝を一緒に戦った相手だと思うと、不思議と周囲の声は気にならなかった。
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表彰が終わり、大講堂から出た。
廊下を歩いていると、すれ違う生徒たちの視線を感じた。好奇、困惑、疑念。——以前のような無関心や蔑みや哀れみとは、少し違う目だった。
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アリサが、自然な足取りで隣に並んできた。
二人とも、友人と呼べる相手はいなかった。アリサは実力が突出しすぎて周囲が距離を置き、ピリカは"才無し"の烙印が人を遠ざけた。——けれど、模擬戦と大会を経て、二人はよく話すようになっていた。
アリサはすでに知っている。ピリカに魔法の才能がないことを。——そして、それを超えるほど魔法の勉強に打ち込んでいることも。理論や授業でわからないことがあると、アリサの方からピリカに相談を持ちかけることも増えていた。
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「この後、ピリカは魔力量の再測定をするんでしょ?」
「うん。——まぁ、そこは本当に変わってないから、意味ないんだけどね……」
「あれだけの規模の爆裂魔法を五千人の前で披露したんだもの。学園としては"ついに魔力量を増やす方法が見つかったのか!?"ってなるわよね」
「残念ながら、期待には応えられないなぁ」
ピリカは苦笑した。魔力量は変わっていない。変わったのは、魔力の使い方だ。——でも、それを証明するには測定を受けるしかない。
「ねぇ、私も一緒に見ていていいかしら?」
「別にいいけど、最低ランクの魔力量が証明されるだけだよ?」
ピリカは笑ったが、アリサは笑わなかった。
「それでも、一回ちゃんとこの目で見ておきたいの。——あなたは、"魔法使いの新しい可能性" になると思っているから」
「えぇ……そんな大袈裟な……」
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世界はまだ、彼女を「才無し」と呼んでいた。
——けれど、世界最強の魔法使いは「努力の才能」と、歴代最高の才能と呼ばれる少女は「魔法使いの新しい可能性」と呼んだ。世界の頂点に立つ二人が、世界の評価を裏切る言葉を、別々の場所で口にし始めていた。
その重大さにまだ気付いていないのは、世界と——そして、ピリカ本人だけだった。
「知識広めてない意味がわからない」って理由でいきなり評価0付けられるのは流石に酷すぎないか...(それは今後書いていくんだが。。。。
平均評価がっつり下がって、ランキングからも落ちて、すごい悲しい気持ちになったので、どなたかもし面白いと思ってくださっていたら、高評価とか恵んでいただけると嬉しいです。。。。。