魔法の才能ゼロの令嬢に最強ジジイが科学を教えたら?→A.めっちゃ無双する:【才無し侯爵令嬢と魔法ジジイの科学革命】 作:Koh_novel
学園の測定室。
ピリカは、魔力測定器の前に立っていた。壁際にはアリサが邪魔をしないように立っている。
——あれだけの規模の魔法を使ったのだから、魔力量に変化があるかもしれない。念のために測っておきたい。学園側はそう言ってきた。
魔力量は生まれつきのもので、基本的に伸びないとされている。——それでも、もしかしたら。そんな淡い期待が、測定官の表情にも透けて見えた。
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「では、ベルフォードさん。手を置いてください」
測定官が言った。
ピリカは測定器に手を乗せた。水晶の球体がほんの淡く光って、数値が浮かび上がる。
「…………」
測定官が、小さく息をついた。
「——入学時と、ほぼ同じですね」
「あ、はい。そうだと思います」
「念のため、別の測定器でも試させてください」
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二台目。同じ数値。
測定官の淡い期待が、静かにしぼんでいくのがわかった。
「……もう一台だけ、試してもよろしいですか」
三台目。——同じ数値。
測定官は結果を記録しながら、小さく首を振った。
「やはり、変化なしですね……」
——だよねぇ、だから言ったのに。
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測定官が、ふとアリサの方を見た。
「ヴァイスフェルトさん。せっかくですから、比較のために触れてみていただけますか?」
「構いませんが」
アリサが測定器に手を乗せた。
——水晶が、眩く輝いた。
部屋全体が白い光に包まれるほどの、圧倒的な発光。測定官が思わず目を細めた。数値が跳ね上がり、表示の上限に張りつく。
「…………これは」
測定官が、息を呑んだ。——同率優勝の二人。片方は最低ランク、片方は測定器の上限を振り切る。
アリサが手を離すと、光はすっと消えた。
「……ベルフォードさんは、この魔力量の差を、技術で埋めたということですか……?」
「あはは……まぁ、ある意味そういうことに、なるのかな?」
ピリカは頭を掻いた。隣のアリサが、静かにこちらを見ていた。
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二人で廊下を歩いた。
「そういえばさ、ボルトラン様が審議の場で"不正はなかった。宮廷魔法使いの主席として保証しよう"って言ってくれたんだよね。あれがなかったら、たぶんイカサマを疑われて、最悪は優勝取り消しになってたと思う」
「……お祖父様は、あの決勝をずっと見ていたそうです。あなたの魔法が正当なものだと、誰よりも早く見抜いていたのだと思います」
「本当にありがたいなぁ。ボルトラン様にはお礼を言わないと」
「お祖父様はああ見えて照れ屋なので、お礼を言っても"当然のことをしたまでだ"とか言ってはぐらかしますよ」
ピリカは思わず笑った。——たしかに、大会の後の医務室で話した時、宮廷魔法使いの主席なんて肩書きの割に、硬いとか偉そうって感じはしなかったな。
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「そういえば、お師匠様のところに行く日を決める話なんだけど」
「はい。いつがご都合よろしいですか?」
「ぶっちゃけお師匠様、いつでも暇だよ。別にいつ来ても平気。今日でもいいくらい」
アリサが、信じられないという顔をした。
「そんなバカな……。あの、グリモワルド様も宮廷魔法使いですよね?」
「うん。基本的に暖炉の前でごろごろしてるか、コーヒー飲んでるか、気まぐれに散歩するかだよ」
「…………」
「あ、もしかしてボルトラン様はすごい忙しい?」
「はい。休みもほとんどなく、毎日お仕事をされています。その合間に私に授業をしてくださって……。お歳を考えると、もう少しお仕事を減らしていただきたいのですが」
ピリカは苦笑いした。
——同じ宮廷魔法使いなのに、この差はなんだろう。
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アリサが、少し迷ってから口を開いた。
「あ、でも手土産のコーヒー豆の準備はできているので、今日行きたいです」
「お、決断早い」
「お祖父様に——"あいつの気が変わる前に、早く行って弟子入りの既成事実を作っておけ"と言われまして」
ピリカは思わず笑った。
「ボルトラン様、お師匠様のことよくわかってるなぁ。どういう関係なんだろうね?」
「私が聞いてもはぐらかされまして……。ただ、懐かしそうにしていたので、悪い関係ではないのだと思います。お祖父様があんなふうに誰かを語るのを見るのは初めてで」
「なんとなく、ちょっと悪友っぽいよね」
「それはわかります」
二人で、くすくすと笑った。
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「じゃあ、今日の放課後、行こうか」
「はい、よろしくお願いします」
からからさん、ハーメルン太郎さん、さこさこさん、星舟ノアさんが星10くれました!!!!
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やったーーー!(*>∇<)ノ(まだまだ高評価待ってます!(強欲