魔法少女はギャルじゃない! 【魔法少女ユメミ97】 作:葛川忍
ユメミはまさに今や物語の主人公になった。
しかし物語は必ずしも夢と希望に満ちたものとは限らない。
淫惨な
なぜなら今やユメミは観客でないのだから。
「冗談きついって! マジでさぁ!!」
~~~落ち着けユメミ! 敵の攻撃挙動は98%は予測している!! 次は左に2歩!!
左に2歩ステップを踏むと、先ほどまでユメミがいた場所から触手が飛び出しユメミの残像に絡みつこうとその先端を旋回させた。
「だから、半端なんだって! 残りの2%はなんなんだっつーの!」
~~~同時に来る!! 前方に大きく2度飛べ!!~~~
「もおおおおおおおお!!」
クラウスの攻撃予測は彼の言う通り高い確率でユメミの回避を助けた。
現にクラウスの予想通り、触手はあと一歩というところでユメミを捕まえられずにいる。
~~~奴は量子トンネルを使い触手を自由な場所から伸ばしている。予測は十分可能だ。そろそろ反撃に移る。ユメミ、
「説明が長いんだよ!! その割に足りてねえし!! 飛んでその後は!?」
しかしクラウスの指示に従う以外、術はない。
ユメミは下半身に力を込め、そのまま高く飛んだ。
次の瞬間、ユメミは本来の跳躍力の軽く10倍以上の高さまで跳ね上がった。
「嘘でしょ!?」
~~~ユメミ! 驚いている余裕はないぞ。想像しろ。君の戦う姿を。~~~
空気の壁ではためくスカートのポケットからハーモニカ型の喫煙具が落下する。
その下には宙に浮かび減速しつつあるユメミを追って無数の触手が
「想像なんて、無理だよ!」
何を想像しろと言うのか。
何を思い浮かべればあの異星人と戦えるのか。
そもそもこの状況はなんなのか。
さっきまでただ何かを探したかっただけの女子高生が何になれるというのか。
「無理! わたしには、無理!!」
~~~できるんだユメミ!! 君なら
それは物語にある都合のいい偶然であった。
その言葉はユメミにとって希望であり、呪いの言葉であった。
「わたしは………………なんにでも、なれる!」
変わった。と、クラウスは感じた。
ユメミの中で戦う為の意志が力となり、そして具現化してゆく。
「変身!!」
~~~行くぞ、ユメミ!~~~
その瞬間ユメミの身体に同化したクラウスの分子がユメミの想像する形を作るために変化し、ユメミの衣服は下着から制服まで全て弾け飛んだ。
弾け飛ぶなり、ユメミの裸体は頭を残し虹の光に包まれる。
「遊ぶ子犬、みんなの笑顔、大切な人……」
そしてユメミは舞う。
不合理が合理の世界ではそこに意味はある。
~~~すごい。
ユメミが回転し身体を広げた瞬間にクラウスの分子がユメミの想像通りに再構成され、ユメミの裸体を、完璧な少女の尻を、まだ膨らみかけの胸を、胸の谷間と
「闇にして
一度閉じた腕を再度開けばそこには肩を露出したままさ袖口が円錐型に広がった袖が。
つま先には白いブーツが。太腿には網タイツ。腰にはピンクのベルトが。
そして乙女のアンダーラインを守るようにフリルのついた黒と白の鋸刃型《ギザギザ》のスカートが。
アクセントに眩いピンクのラインをあしらい出現した。
「魔法少女ユメミ! 今、無限の夢と共に!」
長い金髪はウェーブがかった肩までのツインテールに変わり、肌も小麦色に変わっている。
そして頭頂に真っ赤なリボンが結ばれ