戦姫絶唱シンフォギア 雪音クリスは幸せになりたい   作:牛☆大権現

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「歌の代償」

S.O.N.G本部。

 

 

夜明け前。

 

 

誰も眠っていない。

 

 

救出作戦。

 

 

失敗。

 

 

レイ達は救えなかった。

 

 

ひまりは守れた。

 

 

それだけ。

 

 

クリスは拳を握る。

 

 

レイの最後の言葉。

 

 

『信じてますから』

 

 

それだけが頭から離れない。

 

 

 

研究室。

 

 

エルフナイン。

 

 

徹夜。

 

 

当然だった。

 

 

モニター。

 

 

七つの設計図。

 

 

 

「方法があります」

 

 

前話の続き。

 

 

全員が集まる。

 

 

 

響。

 

 

翼。

 

 

マリア。

 

 

調。

 

 

切歌。

 

 

未来。

 

 

クリス。

 

 

玄十郎。

 

 

 

エルフナインが言う。

 

 

「後継者達のシンフォギアは侵食されています」

 

 

 

「回収できても」

 

 

 

「しばらく使用不可能です」

 

 

 

静寂。

 

 

 

「つまり」

 

 

 

翼。

 

 

 

「我々は戦えない」

 

 

 

エルフナインは首を振る。

 

 

 

「違います」

 

 

 

モニター切替。

 

 

 

新設計図。

 

 

 

七つ。

 

 

 

「再構築しました」

 

 

 

誰も喋らない。

 

 

 

エルフナインは続ける。

 

 

 

「後継者達のデータ」

 

 

「皆さんの戦闘記録」

 

 

「XV以降の研究成果」

 

 

 

全てを投入した。

 

 

 

「第二世代再構築型シンフォギアです」

 

 

 

静寂。

 

 

 

クリスが呟く。

 

 

 

「歌うのか」

 

 

 

もう一度。

 

 

 

エルフナインは頷く。

 

 

 

「はい」

 

 

 

未来が聞く。

 

 

 

「欠陥は?」

 

 

 

エルフナインが黙る。

 

 

 

その沈黙で。

 

 

全員理解した。

 

 

 

ある。

 

 

 

かなり。

 

 

 

「フォニックゲイン増幅率が不安定です」

 

 

 

静寂。

 

 

 

「どの程度だ」

 

 

翼。

 

 

 

エルフナインは答える。

 

 

 

「分かりません」

 

 

 

全員吹く。

 

 

 

「おい!」

 

 

マリア。

 

 

 

「試験時間が足りませんでした!」

 

 

 

半泣き。

 

 

 

だが。

 

 

時間がない。

 

 

 

レイ達は今も苦しんでいる。

 

 

 

選択肢は一つ。

 

 

 

響が立ち上がる。

 

 

 

「やろう」

 

 

 

即答。

 

 

 

翼も立つ。

 

 

 

マリアも。

 

 

 

調も。

 

 

 

切歌も。

 

 

 

未来も。

 

 

 

そして。

 

 

クリス。

 

 

 

レイの写真を見る。

 

 

 

少し笑う。

 

 

 

「説教が待ってるからな」

 

 

 

誰にも聞こえない声。

 

 

 

「助けてやる」

 

 

 

適合実験室。

 

 

 

七人。

 

 

 

新しいペンダント。

 

 

 

それぞれの色。

 

 

 

かつてとは違う。

 

 

 

だが。

 

 

確かに歌がある。

 

 

 

玄十郎は外から見ている。

 

 

 

誰も気付かない。

 

 

 

彼だけは。

 

 

 

少し怖かった。

 

 

 

再び。

 

 

彼女達を戦場へ送ることが。

 

 

 

起動。

 

 

 

歌。

 

 

 

七人同時。

 

 

 

光。

 

 

 

響。

 

 

 

翼。

 

 

 

クリス。

 

 

 

全員。

 

 

 

変身成功。

 

 

 

歓声。

 

 

 

成功。

 

 

 

エルフナインが泣く。

 

 

 

「出来たぁぁぁぁ!」

 

 

 

しかし。

 

 

 

その瞬間。

 

 

 

クリスが膝をつく。

 

 

 

「ッ!」

 

 

 

頭痛。

 

 

 

視界。

 

 

 

赤。

 

 

 

レイ。

 

 

 

苦しんでいる。

 

 

 

玄十郎。

 

 

 

倒れる。

 

 

 

死ぬ。

 

 

 

嫌だ。

 

 

 

嫌だ。

 

 

 

嫌だ。

 

 

 

その感情だけが。

 

 

 

急激に増幅する。

 

 

 

エルフナインが顔色を変える。

 

 

 

「まずい!」

 

 

 

「感情増幅が!」

 

 

 

クリスが顔を上げる。

 

 

 

瞳。

 

 

 

赤い。

 

 

 

どこか。

 

 

 

かつての暴走響に似ていた。

 

 

 

そして。

 

 

 

小さく呟く。

 

 

 

「失いたくない」

 

 

 

静寂。

 

 

 

「誰も」

 

 

 

「失いたくない」

 

 

 

その声は。

 

 

 

祈りではなかった。

 

 

 

執着だった。

 

 

 

そして遠く。

 

 

 

蓬莱山。

 

 

 

徐福が目を開く。

 

 

 

水鏡。

 

 

 

映るクリス。

 

 

 

徐福は悲しそうに笑う。

 

 

 

「そうだ」

 

 

 

「そこからだ」

 

 

 

「私も始まった」

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