戦姫絶唱シンフォギア 雪音クリスは幸せになりたい   作:牛☆大権現

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「受け継がれる歌」

S.O.N.G本部。

 

 

外壁。

 

 

崩壊。

 

 

仙道達が雪崩れ込む。

 

 

響達は動けない。

 

 

新型シンフォギア。

 

 

暴走の余波。

 

 

フォニックゲイン異常。

 

 

全員膝をついている。

 

 

 

そして。

 

 

敵。

 

 

無数。

 

 

 

絶望的。

 

 

 

その時。

 

 

風鳴弦十郎が前へ出る。

 

 

 

ネクタイを外す。

 

 

 

静かに。

 

 

 

「少し」

 

 

 

肩を回す。

 

 

 

「頭を冷やしてこい」

 

 

 

全員が知っている。

 

 

 

これは。

 

 

 

敵への宣告だ。

 

 

 

次の瞬間。

 

 

 

轟音。

 

 

 

床が消える。

 

 

 

いや。

 

 

砕けた。

 

 

 

仙道達が吹き飛ぶ。

 

 

 

一撃。

 

 

 

二撃。

 

 

 

三撃。

 

 

 

誰も見えない。

 

 

 

速すぎる。

 

 

 

響が呆然と呟く。

 

 

 

「久しぶりに見た」

 

 

 

翼がため息を吐く。

 

 

 

「相変わらず非常識だ」

 

 

 

マリア。

 

 

 

「敵が可哀想になってきた」

 

 

 

その頃。

 

 

蓬莱山。

 

 

 

地下祭壇。

 

 

 

レイ達。

 

 

 

術式の中。

 

 

 

苦しい。

 

 

 

意識が遠い。

 

 

 

シンフォギア侵食。

 

 

 

魂ごと引き剥がされるような痛み。

 

 

 

その時。

 

 

 

レイが目を開く。

 

 

 

遠く。

 

 

 

何か見えた。

 

 

 

クリス。

 

 

 

いや。

 

 

記憶。

 

 

 

訓練場。

 

 

 

「違う」

 

 

 

クリスの声。

 

 

 

「もう一回」

 

 

 

何度も。

 

 

 

何度も。

 

 

 

何度も。

 

 

 

付き合ってくれた。

 

 

 

誰より厳しく。

 

 

 

誰より面倒見が良かった。

 

 

 

レイが笑う。

 

 

 

「先輩」

 

 

 

その時。

 

 

 

蒼も目を開く。

 

 

 

響。

 

 

 

薫。

 

 

翼。

 

 

 

ノア。

 

 

マリア。

 

 

 

ミナ。

 

 

調。

 

 

 

リリィ。

 

 

未来。

 

 

 

それぞれ。

 

 

思い出す。

 

 

 

自分達が。

 

 

 

何を受け継いだのか。

 

 

 

徐福の術式。

 

 

 

寿命。

 

 

 

フォニックゲイン。

 

 

 

シンフォギア。

 

 

 

全部奪える。

 

 

 

でも。

 

 

 

歌は奪えない。

 

 

 

その時。

 

 

 

七人同時。

 

 

 

フォニックゲイン反応。

 

 

 

徐福が目を見開く。

 

 

 

「何・・・?」

 

 

 

術式が揺れる。

 

 

 

あり得ない。

 

 

 

シンフォギアを奪われている。

 

 

 

なのに。

 

 

 

歌っている。

 

 

 

レイが笑う。

 

 

 

苦しそうに。

 

 

 

それでも。

 

 

 

「先輩」

 

 

 

「まだ終わってませんよ」

 

 

 

その声。

 

 

 

誰にも届かない。

 

 

 

はずだった。

 

 

 

しかし。

 

 

 

神獣鏡。

 

 

 

反応。

 

 

 

ひまりが顔を上げる。

 

 

 

「聞こえる・・・!」

 

 

 

未来も気付く。

 

 

 

神獣鏡。

 

 

 

接続。

 

 

 

七人の歌。

 

 

 

消えていない。

 

 

 

その瞬間。

 

 

 

エルフナイン。

 

 

 

解析完了。

 

 

 

顔色が変わる。

 

 

 

「そういうことですか・・・!」

 

 

 

全員が見る。

 

 

 

エルフナインは震えていた。

 

 

 

恐怖じゃない。

 

 

 

興奮。

 

 

 

研究者だから。

 

 

 

「後継者達のギアは奪われていません!」

 

 

 

静寂。

 

 

 

「正確には」

 

 

 

「素材にされています!」

 

 

 

全員が固まる。

 

 

 

「徐福は」

 

 

 

「七つのシンフォギアを核に」

 

 

 

「新しい聖遺物を作ろうとしているんです!」

 

 

 

沈黙。

 

 

 

そして。

 

 

全員理解する。

 

 

 

七つ目。

 

 

 

神獣鏡。

 

 

 

ひまり。

 

 

 

必要な理由。

 

 

 

全て繋がる。

 

 

 

その時。

 

 

 

蓬莱山。

 

 

 

徐福が立ち上がる。

 

 

 

術式中央。

 

 

 

ついに。

 

 

 

計画が完成へ近付く。

 

 

 

だが。

 

 

 

老人は笑っていない。

 

 

 

ただ。

 

 

 

簪を握る。

 

 

 

遠い昔。

 

 

 

守れなかった誰かを思い出すように。

 

 

 

そして呟く。

 

 

 

「もう少しだ」

 

 

 

「もう少しで」

 

 

 

「会える」

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