たましいのわらいごえ   作:ラウンド・テーブル

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終わることで始まるものも、きっとある。


たましいのわらいごえ 5 終結からの始まり

 提督達が夕焼けのグラウンドから立ち去った頃、鎮守府の資材倉庫では訳も分からず状況に放置された五人がコンテナ集積所を右往左往していた。

「金剛。これは、ちょっと危ないよね…?」

「はわわわわ…」

「まさか司令官まで巻き込まれるなんて…。これこそ予想外だよ」

「どうしよう!どうしよう!」

 雷、電は少し焦りが見え、響は苦笑しつつ頭を掻き、暁に至っては今にも泣き出しそうな様子である。

「落ち着くデース、レディ達。提督達なら大丈夫ヨー」

 その様子を見かねた金剛が優しく窘めていく。こう言う時は金剛の前向きさが真価を発揮する絶好の機会であった。

 しかし、金剛も不安を感じていないといえば嘘になる。状況があまりにも意味不明すぎる上に、司令塔である提督と長門が同時に行動不能状態に陥った、もしもこれが戦闘中だったらなどと考えると、背筋が冷える。

 ただ金剛も長門に劣らぬ歴戦の年長者であり、こういう時の自分の役割は理解している。

 不安は感じていても表には出さず、駆逐艦娘達を宥め、笑顔で包み込むことが務めだと、その役割に徹した。

 すると。

「…あぁ、何という、気だるさか」

 今まで不動明王像の如く棒立ちであった長門が、突如苦笑いを浮かべつつ固まった体を動かし始めたのだ。

「…ん?戻ったのか?」

 同時に提督も硬直が解け、長門と同じく固まっていた体を動かした。

「……」

 突然状況が好転した事に頭が追いつかず、今度は金剛達が固まる番であった。

 

 その後提督と長門は、堪らず泣き付いてきた暁を宥めるのに苦労し、他三人に事情を説明するのにまた苦労した。

 そして、鎮守府の提督執務室に戻った六人は、金剛が淹れた紅茶を飲みながら談笑に興じていた。

「それにしても、本当にびっくりしたよ。まさか二人とも同時に行動不能になるなんて」

 響が微笑しながら話す。

「いや、面目ない」

 申し訳なさそうに長門が頭を下げる。

「その点については私も謝る。あれは軽率な行動だった」

 提督も苦笑を浮かべ、頭を掻く。

「本当に心配したんだから!もぅ!」

 暁が頬を膨らませて怒っている事を主張している。目元には先程泣き腫らした跡がはっきり残っていた。

 執務室に戻った時に、暁のその点について現秘書艦の陸奥に問い詰められたが、ここまでの諸事情を話すと、長門と共に十分間ほどの説教を受けた後、解放された。

「私は司令官を信じてたから!」

 雷は相変わらずの心を癒す笑顔を浮かべながら、提督の膝上に座っている。

「電も心配したのです。もう戻ってこないかと思ったのです」

 電は提督の左にちょこんと座り、先程と違って落ち着いた様子で紅茶を飲んでいた。

「それにしても、ミステリアスかつロマンティックな話ネー。幽霊騒ぎの夜から、夕焼けのグラウンドでスポーツに興じる光景へとタイムスリップなんて。提督達は、そこの風景に見覚えがあるって話だったみたいデスが?」

 金剛が向かい側の席から、笑顔で話を切り出す。

「風景というか、そこで野球をしていた選手に見覚えがあった」

「そう言えばあの時、提督はスケッチしていたが…」

「ん、ああ、そう言えば。しかし、あれは意味がなかったな」

 提督が苦笑いを浮かべる。今になって、あの場所でのスケッチに意味が無かったと言う事実に至った。よくよく考えれば、肉体がそのまま移動したわけではなく、意識のみが刈られた状態だったのだから、あの場所で何かをしてもこちらには反映されない。仮に肉体側が怪奇現象染みた自動書記でもしていたのなら話は別だが、そんな話は出ていないのでそのような奇行には至っていないという事が分かる。ならば答えは簡単だった。

 提督は念のため、胸元からメモ帳を取り出して中身をぱらぱらとめくる。自分がどの場所に描き込んでいたのかはしっかりと覚えていたので、確認は容易だった。当然だが、そこに絵はない。

「やはり書き込まれてはいないか。まあ、仕方ないな」

 少し残念そうにメモ帳を閉じ、テーブルの上に置く。

「それは残念デース。是非見てみたかったデスが」

 すると、長門がそのメモ帳を手に取り、一言。

「描いた場所を覚えているのなら、再現出来るんじゃないか?」

「ん?ああ、なるほど。一応顔は覚えているから、もう一度描いてみるか…。完全に再現できるかは自信がないぞ」

 提督は目を閉じ、あの夕焼けのグラウンドを思い出す。

 赤い夕日に照らされた川辺のグラウンドで、熱心にキャッチボールをしていた選手達や、烏丸青年の顔や動きなどが、まるで頭の中に刻み込まれているかのように思い出すことが出来る。これなら書き起こすことも比較的簡単に出来るだろう。

 ゆっくりと目を開ける。

「うむ、まあ、頑張ってみよう」

「オゥ!出来上がったら見せてほしいデース」

「暁も気になるかも…」

「司令官の本気を見たいのです」

「私も気になるかな…」

 一斉に食いつく。

「もう、みんな食いつき過ぎ。司令官、無理のない範囲で良いんだからね?」

 雷が、そう言いつつも微かに期待しているような口調で笑っている。

「あまり期待しないようにな」

 提督は、雷の頭を撫でつつ、皆の笑い声に耳を傾けた。本当に先程までの出来事が嘘のようだった。

 しかし、きっとまた明日からは忙しい日々に逆戻りになるだろう。今この一瞬を味わうように、提督は茶を啜った。

 

 それから二週間後。

 ここ一ヶ月、朝から何処も彼処も怒涛のような往来が発生し続けていたというのに、深海棲艦側の大攻勢を凌ぎ切った今の鎮守府は、昼下がりでも嘘のように静まり返っていた。

「静かだな」

「静かデース」

 そんな中、改めて秘書艦に復帰した長門と艦隊補佐艦の金剛が、提督執務室横に設けられたバルコニーで緑茶を飲んでいた。赤レンガ近くにある洋館ほど豪奢な造りではないが、二階に造られただけあって、目の前の海や島などの景色を一望でき、ちょっとした休憩には丁度良い場所になっている。

 その下にある埠頭では、提督と暁型四姉妹、そして先日の熟練輸送妖精達が集まってキャッチボールに興じていた。先程から楽しげな声が聞こえている。

ちなみに海には伊号潜水艦娘二人が控えているので、仮にボールが海に落ちても、すぐに回収出来るようにしている。

「この前から思っていたが、提督も結構速い球を投げるな」

「オゥ。きっと剣術で鍛えられているからデスね」

 二人とも立ち上がり、手すりから下を見ている。

 暁型四姉妹は、ゆっくりと大きく放物線を描く軌道でキャッチボールをしており、隣で小さい放物線軌道で速めの球を投げ合っている提督と輸送妖精が良い対比になっている。

「先日も思いましたけど、提督さんも球威がありますね!私たちもそれなりに練習してますから自信ありますけど」

 提督と投げ合っている熟練輸送妖精が、小さい体ながら綺麗な投球姿勢でボールを投げている。結構な速球だ。

「君達も、この前投げあった時よりか球速が増してるんじゃないか?」

 その速球を難なく受け、提督が涼しい顔で投げ返す。

「有難う御座います!実は近々、他の鎮守府所属の妖精野球部と、対抗試合があるんですよ」

 熟練妖精が嬉しそうに話す。周囲でキャッチボールしていた妖精達も、口々に楽しみにしている旨の話をする。心なしか、投げるボールにも力が入っているように見えた。

「それは楽しみだな。ここの全員、出るのか?」

「もちろんです。時間があるときにキャッチボールしてますよ」

 そう言い、小さな体で胸を張る。

「夕方遅くまで練習しようとするから、本当大変ですよ!」

 ははは、と周囲の妖精たちが笑う。その間もキャッチボールは止めない。

「気合入っているな。良い事じゃないか」

 提督も微笑を浮かべる。

「気合も入りますよ!私が当日の先発投手なんですから。ボール触ってないと落ち着きません」

 そう言いつつ、ボールを提督に投げた。先ほどより球速がある。

「先発投手か、それは気が抜けないな。だが、程ほどの練習にしておいたほうがいいぞ」

 しっかりと受け、投げ返す。

「了解、善処します」

 全く善処する気のなさそうな口調で答える投手妖精に、提督は肩を竦めて苦笑いした。

 その後、金剛が全員をお茶に誘うまで、キャッチボールは続いたのだった。

 

 その日の夕刻。

 提督は、長門、金剛、暁達四姉妹も連れて、鎮守府近くのグラウンドへと足を運んでいた。昼間にキャッチボールをした妖精達がそこで練習していると言う話を聞き、何となく気になったのだ。

 グラウンドに着くと、威勢の良い声と共にボールを打つ軽快な音が耳に届く。どうやらノックを介しての捕球と送球の練習をしているらしい。打球音、捕球音、そして掛け声。これらが一種の和音となり、グラウンド中に広がって染み込んでいく。

「わぁ、やってるね!」

 雷が飛んでいく打球を目で追いながら、フェンスに近付く。

 電はその後に続き、雷の隣に立った。

「こらー、あまり近付くと危ないわよ。雷、電」

 暁が二人の行動を諌めつつ、自分もフェンスから少し離れた場所に立った。響は、三人の行動を微笑して見つつ、暁の隣に立って練習風景の見物に入った。

 提督は、長門に四人の世話役を任せ、金剛と共に本塁側のバックフェンスへと向かった。こういう場合の一番の特等席である。

「ここに座ろうか」

 提督は、練習風景全体が見やすい位置にある席へと向かい、座る。

「ここなら見易いデース」

 金剛はその隣に座り、提督の肩に体を預けた。

 そのまま数分、練習風景を眺め、妖精達の動きを目で追っていく。それぞれが慣れた動きでノックされた打球をグローブに収めている。その次にボールを各塁の守備選手へと投げ、最後に投手を通じて本塁を守る捕手へと返す。互いが互いの癖をよく知っており、仮に打球が逸れて捕球に失敗しても、すぐさま別の選手が補助に入ることで穴を埋めていた。何度も繰り返した末に獲得したと思われる連携技は、時に芸術性をも内包しているような美しさすら感じた。

「私は、ベースボールには詳しく無いデスが、これが素晴らしいクォリティだと言うことは理解できマース」

 金剛が少し興奮気味に話している。例え知識が無くとも、良い動きと言うものは雰囲気で伝わることもある。

「ああ。皆が本気で練習していると言う確かな証拠だな」

 提督は投手や、捕手の動きを見つつ、あの日の夜のことを思い出していた。同じように夕刻のグラウンドで、やる気に満ち溢れた選手達の熱い動きを。心の息遣いが聞こえてきそうなほどの覇気を。

 すると。

「ああ、そういうことか。あの熟練妖精の投手は…」

 唐突に提督が呟く。余りにも唐突だったため、金剛が首を傾げた。

「提督、どうしたデスか?」

「いや、すまん。ちょっと、先日の幽霊騒ぎのことを思い出してね」

 夕日に照らされながら投球する投手妖精の姿を注視するうちに、気が付いた。

 あの時に覚えた既視感は、これだったのか、と。

(投げ方の癖が完全に同じだ。頭身が違うから、投球姿勢も完全に同じというわけではないが、そっくりだ)

 同じ癖のある、同じような姿勢で投げられたボールを、あの前に自分はもう何度も受けていたのだから、既視感を覚えたのも当然であった。ただ、あの時は通常の状態ではなく、視点や見え方の違いがあったために完全には気付けなかったのだ。こうして同じような場面で見て、初めて全てが繋がったのである。

「あの妖精の投手は、あの日見た光景に出てきた、冴崎と言う名前の投手の生まれ変わりなのかも知れない」

 自然と表情が曇る。

「それは…」

 金剛が顔を上げ、提督を見る。

 有名な話として、艦娘達の行動を補助する妖精達は、かつての大戦で散っていった兵士達だ、と言う話がある。艦娘が艦船の生まれ変わりだと言われるように。そして熟練すればするほど、そうとしか説明がつかない特徴が表れ始めるのである。つまり、あの冴崎という青年がその後どうなったのか、考えるまでもなかった。

「もう、意味の無い感傷だがな」

 金剛が少しだけ心配そうに見ているので、苦笑いを浮かべながらその髪を撫でる。

 その時、三塁側フェンスに居る長門が、こちらに視線を送っている事に気付いた。どうやら長門も既視感の原因に気付いたらしく、謎が解けたと言うようなすっきりとした表情をしている。同時に、グラウンドに送る視線が、少しだけ優しくなっていた。

「おっと、そうだ。例の似顔絵だが、ようやく出来たよ」

 この三週間、あの夜に見た烏丸青年の似顔絵を再現し、調査するため、提督は時間を見つけては絵を描いていた。

「オゥ!上手く行きましたか?」

「まずまずだな。少し美化されているかも知れない」

 微笑しながら、冗談交じりに答える。

 実際には、絵自体は一週間半前には完成していたのだが、確認のために絵を実家のほうに郵送し、返事を待っていた状態だったので見せられずに居たのだ。そしてここに来る前に、実家から自分宛の郵便物が届いていると言う連絡が担当官からあった。郵便物の中身も、自身の目でその時に確認している。

「それは楽しみネー」

「まあ、後でな」

 再び練習風景に目を向ける。気合の入った掛け声と打球の音、そして捕球の音。それらは褪せず、グラウンドを包み込んでいた。

 

 その日の夜。

入浴と着替えを終えたかつての調査隊の面々は、提督の執務室に集まっていた。

「それにしても、そっくりデース」

「これは、驚きだね」

「さっすが司令官!」

 全員がテーブルに置かれた似顔絵と、提督の実家から送られてきた写真を見比べていた。色こそ白黒だが、古い写真とは思えないほどにしっかりと撮れている。似顔絵の特徴通り、精悍な顔つきの青年だった。写真の裏には、古い字体で「烏丸幸一郎」と記入されている。

「それで、この写真の青年はどんな人だったんだ?実家から送られてきたと言っていたが」

 長門は、響から受け取った二枚組みの写真を見ながら、先ほどから何やら作っている提督に声をかける。

提督は作っているものを一度机に置き、封筒の中に入っていた資料を取り出す。

「資料によれば、烏丸幸一郎と言う人物は、私の曽祖父だそうだ」

「曾御爺様デスかー」

「白黒写真なのも納得だね」

 改めて二枚組みの写真を見る。片方は恐らく軍に居た頃の写真なのだろう、軍服に身を包み、精悍な顔を引き締めた堅い表情をしている。もう片方は野球のユニフォームに身を包んでいるところを収めており、あのグラウンドで見たような爽やかな笑顔を浮かべていた。

「写真にあるように軍に身を置いていた時期がある。目の良さを買われて海軍の航空隊に所属していたそうだ」

「と言うことは、うちの空母達の部隊に所属していた事が有ったのか?」

 長門が少しだけ体を前に出し、提督を見る。

「ああ。蒼龍の航空隊に属していたと言う記録がある」

「なるほど…」

 長門は、提督が読み上げた資料の内容を反芻し、当時のことを想像している。

 仕方が無かったとはいえ、あのスポーツに汗を流していた青年達が戦争に向かう様は、想像していて良い気分はしなかった。あの冴崎と言う青年投手はどこの部隊に居たのだろうか。

「その後、負傷して本国に戻り、そのまま終戦を迎えたそうだ」

「…生き残れてよかったのです」

 電が笑う。

「そうよ。そうじゃなかったら司令官にも会えなかったかも知れないんだから」

 暁も笑う。

「ああ、そうだな。その通りだ」

 二人の笑顔を見て、提督も微笑む。

 生きていれば、また新たなことに挑戦することが出来る。生きていれば、新たな出会いに心ときめかせる事が出来る。そんな青く甘酸っぱい綺麗事すらも、生きているからこそ語ることが出来るのである。

 妖精がかつての兵士達の生まれ変わりなのだとすれば、彼或いは彼女は、深海棲艦との戦争中である現在に兵士として生まれてしまった、まさに皮肉とも言える巡り合わせを嘆いているだろうか。

 それは断じて否だろうと、心の中で提督は否定する。そうでなければ、あの妖精達の今と言う時間を心から楽しんでいる顔が全て嘘になってしまう。当時の艦船の生まれ変わりである艦娘達にしてもそうだが、仮にそうだとすれば、余りにも悲しい。

「だからこそ、少しでも状況を良くしないとな。なあ、みんな」

 提督の重い心持ちを察したか、長門が明るい声で語りかける。そうだそうだと、他の艦娘達が明るく同意する。その通りだと、提督も微笑を浮かべた。

 

「ところで、提督はさっきから何作ってるデスか?」

 提督が先ほどから針と糸で作業している様子が気になって仕方が無かったのか、金剛が提督の隣に近付く。

「いや、大したものじゃないさ」

 机の上には白いハンカチが広げられている。汗を拭くのに最適な材料で作られているそれには、刺繍の縫い跡があった。

「これは、刺繍かな?」

 響が反対側から覗き込む。

「ああ。あの妖精投手に持たせようかと思って、応援用の言葉を縫っているんだが、文字の刺繍も案外難しくてな」

 そう言いながらも提督は作業を進める。縫い進める度に、一文字、また一文字とハンカチに想いが表現されていく。

(これは…)

 その文字群を見た長門は、全てを納得したように微笑んだ。

 ハンカチには、あの日、あの夕焼けの共用グラウンドで見た横断幕にあった言葉「一球入魂 我らの星」と刺繍してあったのだ。

 あのあと戦争に散った冴崎投手。

 あのあと戦後まで生き残った烏丸青年。

 その二人の当時の想いが込められた八文字の言葉。

 それを、今を生きる烏丸青年の子孫である提督が、妖精として生まれ変わった冴崎投手に応援と言う形で手渡し、共有する。そして後々、人々や妖精達の楽しげな声の中で、あの威勢の良い掛け声と共に、その想いを抱いて星の如く輝くことだろう。

(色々と分らないことも多いが、まあ、今は別にいいか)

 結局、あの幽霊騒ぎは、独りになってしまっていた冴崎の思いが引き起こした出来事だったのか。それとも、全く関係ない何者かと結びついて引き起こされたものなのか。最後まで原因は分らず仕舞いだが、あの出来事以降、備蓄倉庫の幽霊の噂は全く聞かなくなっていた。

「長門、どうかしたの?難しい顔してるけど」

 考え事に沈んでいた長門を心配するように、暁が下から見上げていた。

 長門は暁の頭を撫で、「何でもないよ」と笑った。

 

 

 数日後、鎮守府対抗妖精野球大会は恙無く行われ、熱戦に次ぐ熱戦で大好評のうちに幕を閉じた。結果は僅差での準優勝だったが、妖精達は印象的な、本当に輝かんばかりの笑みを浮かべていた。




どうもこんにちは。ラウンド・テーブルでございます。
「たましいのわらいごえ」その五です。如何だったでしょうか。
これから読まれる方も、読み終わった方も、有難うございました。
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