絶対無敵の融合戦士は名探偵の保護者になるってよ 作:ターレスさん
エイジ???
「え………!?」
「ん?」
包み込んでいた光が止むと、ゴジータと少女と少女に抱えられたポチタンはどこかの街の上空に放り込まれていた。
「わーーーーっ!!??」
もちろん三者共々、地球の重力には逆らえず地面に落下していく。
「えーーーーっ!!??」
最悪な事に落下地点にはこの街の住民らしき少女が居た。絶叫する二人の少女を他所に一人冷静のままの人物。
「ポチタンを離すなよ?」
そう、ゴジータだ。
彼は落下速度よりも速く側に駆け寄り、少女を自身の小脇に抱えていた。
「舌を噛みたくなかったら静かにしていろ。」
「…!!」
少女はコクリと首を縦に振る。
スタッ!………
小気味よい音と共に地面に着地するゴジータ。
「驚かしてすまなかったな。」
「い、今の…ト…トリックですか!?」
少女を抱え込み、何事も無く地面に着地したゴジータに目が点になりながら某世界チャンピオンの様な言動をするもう一人の少女。
こちらはスルーして抱えている少女とポチタンに視線を向ける。
「お前達も大丈夫か?」
「ポチポチ!!」
「は、はい…助かりました。と言いますが私を抱える時、宙に浮かんでいませんでした!?それと結構ビューンと落ちましたが足に負担はありませんでした!?それに!それに!…。」
「おいおい…。」
ちっとばかり大袈裟になっている少女にやれやれといった表情になるゴジータ。
「あ、あの!質問良いですか!」
「いいぞ。その前にこいつを降ろしてからだ。」
「あ、そうでした!」
抱えていた少女を降ろし、もう一人の少女に目を向ける。
「
少女が言う妖精はポチタンの事を指しているのだろう。
「こいつはあの時のアイツと同じ種族なのか?」
「「?????」」
そしてゴジータの脳裏には、悪戯のやり過ぎでとある真珠に三万年も閉じ込められていたイタズラ妖精が浮かんだ。まあ、あっちは人型でポチタンは動物型だが。
「おっと、気にするな。続けてくれ。」
「はい。妖精を連れているということは、お二人は
「名探偵…?」
「何だ、そいつは…?」
唐突に少女から名探偵と言われ、困惑する二人。
少女の方は言葉自体は理解出来ているが、ゴジータにとっては全く聞いた事の無い単語のようだ。
「あ、自己紹介がまだでしたね!私は小林みくると言います!」
「私は明智あんなだよ!よろしくね!!えーと…確か…ゴジータさん…でしたよね?」
「そうだ、オレはゴジータだ。」
変わった名前の
それは二人から見たらゴジータにも当てはまるが…
「「外国人さんですよね!!」」
「すっごーく
「今改めて見ますと…凄い格好ですね。」
「ポチ?」
「あっ、確かに凄い筋肉!はなまるキレてる!!」
「ポチポチ!」
「そっちですか…。」
あんなは彼の流暢な言語や筋肉を褒めるわ、みくるは彼が着ている衣装の主に上半身の開いた服装のせいで見える肉体に少し頬を赤くして目を逸らすわ、と思ったらあんなにツッコミを入れるわ。
「(何言ってんだ…こいつらは…?)」
「…じゃなくて!妖精って何?それに私、部屋にいたのにどうして外にいるの!?そしてゴジータさんは何で私の部屋に居たんですか!?」
「あの〜最後の方はちょっとよろしくない案件なんですが…もしかして…探偵テストはもう始まってる?」
あんなが吐露した様々な状況に対してみくるは推理を始めた。
「……お答えしましょう!」
答えが出たのかみくるは懐から虫眼鏡を取り出して言った。
「かの名探偵のシャーロック・ホームズは靴の汚れや傷を見て、どこから来たのか言い当てました!あなた達はズバリ!」
みくるは二人の足を虫眼鏡を通して見てみるが、あんなは靴を履いていない。なんせ先程まで自分の部屋に居たからだ。
「明智さんは履いてないじゃないですかーっ!!」
「お前、オレ達は突然、空から現れたのを忘れたのか?」
「あはは…確かに。」
「むむむー…ではゴジータさんは靴を履いてますよね!当ててみせます!!」
「はあ〜…じゃあ、あててみろよ。」
絶対に当たるはずが無い。
何せ自分は聖域である界王神界から時空間を経由してこの世界に来たんだからな。
「ズバリ…ガーナです!!」
「違う。」
「そんな〜!」
その後みくるはもはや推理ではなく、自分が知っている国を当てずっぽで言い続けていた。もちろんどれも当てはまらなかった。
それもそうだ、みくるが言ったもの全ては
ゴジータにとっては
「ではこうしましょう…ゴジータさんが明智さんの部屋に居た理由を推理しましょう!」
「それも私は気になっていた!お願い小林さん!!」
「ふっふーん!ズバリ…貴方は明智さんのスト…。」
「ポチタンに連れて来られたからだ。」
「ポチ!」
何か誤解を生む発言をしようとしたみくるを遮り、答えと言う名の自白をした。まあ、彼からしたら事実ではあるが。
「じゃあ今度はオレから質問するぞ?」
「はい!どんと来いです!!」
「じゃあ言うぞ。パオズ山、西の都、サタンシティ…これらに聞き覚えはあるか?」
ゴジータは自分が知っている地名を言ってみるとあんなとみくるは考え込む。
「パオズ山って名前の山は聞いた事はありませんね。」
「サタンシティ…何かおっかなーい名前っぽい。でも…西の都は…」
「「西日本ですか?」」
「そう言う事か…ありがとな、お前達。」
この世界は自分が知っている世界では無い。所謂異世界に迷い込んだと結論付けた。
答えを口に出さないゴジータにあんなとみくるは疑問に思うのだった。
「ところでコバヤシ、
「『9時42分ですけど』…それがどうかしましたか?」
「なーに、ずっとここで長話をするのはどうかと思ってな。それにアケチを見てみろ。」
「あー!明智さん、ずっと靴を履いていなかったね!ゴメンね!!」
「あー!そうだった私、靴を履いていない事を忘れていたーっ!!」
またもやれやれといった表情になるゴジータ。
まあその原因は多少自分にもあるがまあ、いいか。
それから三人と一匹はあんなの靴を買いに靴屋に訪れていた。因みにその道中での人々の視線は凄かった…主にゴジータのだ。民族衣装のような服を着ている彼はこの街の住民にとっては珍しい服装だからだ。
そして隣にはあんなが居る。第三者からは見ると靴を履かせてない少女を連れ回している大人といった非常によろしくない状況だ。
『靴を失くすなんて、いやーあなたはおっちょこちょいだね〜!あはは…。』
『そ、そうだね〜…ご、ごめんね〜。』
『アケチ…凄い顔だな?』
ウソをつくのが下手なのか、はたまたつけないのか引き攣った表情で言うあんなに、恐らく状況を理解していないゴジータは少し困惑していた。
「それにしても何故この子は明智さんとゴジータさんを連れて来たか…ですね。」
「ポチタンに聞いた方が早いが今は無理だな。そうだろ?ポチタン。」
「ポチ!」
「あれ返事を…あ!この子おしゃぶりを付けてます。」
「うーん、私とゴジータさんと居た時は普通に喋っていたよ?」
あんなとみくるはここでポチタンが赤ん坊になっている事に気づいた。
「この子が喋れなくなったのは力を使い果たして赤ちゃんになったからです!どうですか?今の推理。探偵テストは合格ですか!?」
「何?その探偵テストって…?」
「そもそもお前達が言っているタンテイってのは何だ?相手を探る事か?」
「「そこからですか…」」
呆れた表情で言う二人にゴジータは少しだけムッとなる。みくるは咳払いして説明を始めた。
「まあ、あながち間違ってませんが、名探偵とは様々な難事件を調べ、解決し、人々を助ける。みんなの憧れであり、希望。私は、そんな名探偵になる為に探偵テストを受けに来たんです!!」
「名探偵って凄いんだね!!」
「へーそいつは凄いな若いのによ。」
「ゴジータさんは本当に理解しました〜?」
「よーしコバヤシ、残念ながらお前は不合格だ。」
そう言われたみくるは冷や汗を流しながら今のは冗談だと言う。そのやり取りを見ていたあんなは思った。
「(そもそもゴジータさんは試験官では…あはは…。)」
「ポチ、ポーーチ!!」
突然ポチタンが声を発し、身体から何かの紐の様な物が出てきた。その紐はあんなの肩にぶら下がり、やがて小さなポーチの様な姿になっていた。
「わーーーーーっ!!??」
ポチタンはあんなを引っ張りながらどこかへと行った。
「へーポチタン、案外パワーはあるんだな。」
「感心している場合ではありませんよ!?…ではゴジータさんがお金を。」
「悪いコバヤシ。オレは
「えっ!?もう冗談はやめて…あれ…?」
みくるはゴジータが居た場所に視線を向けると、そこには既に彼の姿はなかった。
「や、やっぱり…ト、トリックだよーーっ!!??」
一方その頃あんなとポチタンは
「ポ、ポチタン!と、止まってーーっ!!」
まだ止まる気配の無いポチタンはあんなを引き連れ、どこかに向かっていた。
「お前達、大丈夫か?」
「えっ!?速っ!?ご、ゴジータさん!?」
いつの間にか隣に並走していたゴジータに驚くあんな。それよりも早くポチタンを止めて欲しいと言うが、ポチタンなりに何かを察知したからこのまま様子を観てみると返すゴジータ。
「とか言ってたら止まったな。」
「はぁはぁ…あっ!?お金払ってない!!もしかしてゴジータさんが?」
「いや。」
シンプルかつ短い返事をするゴジータにあんなはヤバいと冷や汗を流す。そんな彼女の背後から肩に手を置く人物が一人。
「靴の代金、建て替えておきました。」
「ほっ…あ、ありがとう!!」
「助かったぜ、コバヤシ。」
みくるだった事に安堵し、礼をするあんなとゴジータ。因みにあんなは自身の肩に手を置かれた瞬間、何もかもお終いだ…と思ったらしい。
「ポチ!」
ようやくポチタンは言葉を発し、自身の手で目的地を示す。
「これって…」
「結婚式場?」
最後まで観ていただきありがとうございます!