絶対無敵の融合戦士は名探偵の保護者になるってよ   作:ターレスさん

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其の六

 

「大切にしている置き物を盗んだ犯人は⋯。」

 

「「あなたです!」」

 

犯人だとあんなとみくるが指差した人物は…

 

「ぼ…僕が…?そんな訳無いでしょ!」

 

仲手川卓也だ。

そんな彼はしていないと否定する。

 

「いいえ、貴方しか考えられない!」

 

「今回の事件の謎を解く鍵はスカーフです。」

 

「スカーフ?」

 

「貴方は置き物を盗んで搬入口から出ようとした。でも店員である貴方なら誰も変だと思わない。」

 

「だけど出ようとした時にトムさんに声を掛けられて慌てた貴方は置き物をクッションの中に隠した。」

 

「そこなら置き物が割れなくて済むから。」

 

「そして貴方以外の人には見つけにくい。」

 

それでも卓也は言い掛かりだと否定しており、ちほもまさか卓也がその様な事をするはずが無いと疑心暗鬼になっている。

 

「トムさん、卓也さんはあの置き物みたいな柄のスカーフをお母さんへのプレゼントに選んだって言いましたよね?見せてもらえませんか?」

 

「はい、これだよ。」

 

トムは包みを開けて皆に見せた。

それは置き物に似た色合いの花の刺繍が幾つか刻まれたスカーフであった。

 

「ほーう()()()()()()()()とソックリだな。そう思うだろ?ジェット。」

 

「「ウリ…ゴメ?」」

 

「?」

 

突然スカーフとは関係の無い事を言い出したゴジータにちほと卓也は疑問になり、言葉が解らないトムは首を傾げていた。そして話を振られたジェットはすぐに口を開いた。

 

「あー…そう言う事か。ふむふむ…確かにウリゴメと似ているな。」

 

「え…ゴジータさんとジェット先輩、それは…もがっ!?」

 

しーーっ!あんなは静かにしてて!

 

あんなの口を塞いだみくるは彼女に静かにする様に注意していた。

 

「そのスカーフとウリゴメの置き物と似ているだろ?」

 

「ええ、貴方の言う通りにそのスカーフと()()()()()()()()()()()()()()とそっくりですね。」

 

「花…?」

 

「あちゃー残念だ。」

 

「な…何がですか?」

 

呆れた表情のゴジータに言われた卓也は理解出来ずに怪訝な表情になっていた。

 

「詰めの甘さの事だ。オレはウリゴメってのを昔からの癖でつい言ってしまうんだよ。でも貴様はまんまと引っ掛かった。おいアンナ、花のここを数える時は何て言う?」

 

「むう…一枚、二枚、三枚って数えるよーだ!」

 

「まあまあ、そう怒るなよ。…じゃあミクル、ウリゴメを…いや、亀を数える時は何て言う?」

 

「か…亀?」

 

「一匹、二匹、三匹って数えますね。」

 

「そうだ、普通ならこの二人みたいに言う。でも貴様は裏返しになっていた亀を花だと思い込んでいた。」

 

「それを間違えるのは相当焦っていたから亀の置き物だと気づかなかった、こんな感じか。そもそも店員がそんな事で焦る理由なんて無いけどな。」

 

「ぐっ…!」

 

ゴジータとジェットも参戦して問い詰められたタクヤもとい変装しているファントムの顔の表情を歪めていた。

 

「マジ、チョベリバーって感じ…。」

 

「「チョベリバ?」」

 

突然若者言葉を発したタクヤに変装しているファントムのモノはメイクブラシを取り出し、自分の顔を拭いていく。

 

「そう、アタシは怪盗団ファントムのアゲセーヌ!てな訳で頂いていくから〜!」

 

「「「あっ…!?」」」

 

「………。」

 

宣言通りにアゲセーヌは亀の置き物を持ち去って行き、そんな彼女は店から出ると建物の上まで軽々と飛び移ってはそのまま逃走をした。

 

 

 

 

 

 

 

「あー、____っち!アイツにもバレなかったし、アゲの変装は完璧っしょ!」

 

「調子に乗るな。」

 

「あだっ!?コラー!乙女の頭に何すんのよーっ!?」

 

「ウソノワールがヤツらを倒して華麗に盗めって言ってたぜ?だからせいぜい頑張りな。」

 

「それってアイツも、って事だよね?ええー、ヤダよ〜。」

 

アゲセーヌはとある人物と会話をしていた。

 

「おい、貴様に聞きたい事がある。」

 

「ゲッ…もう追いついたの…ねえ、何とか…して?…ってもう居ないし〜!!」

 

アゲセーヌの背後から声を掛けたのはゴジータだ。

そんな彼女は会話していた人物に助けを蒙るが既にそのモノの姿は無かった。

 

「変なヤツだ。それで貴様はタクヤってヤツに変装をしていた時に()()()()()()()()をしていたが、そいつを誰から学んだ?」

 

「うっさい、アゲをバカにすんなし!大体アンタには何も教えないよーだ!」

 

ゴジータが言った『気のコントロール』とは誰もが大なり小なり、内に秘めている力を修業さえすれば解放や逆に抑えたり出来る技の一つだ。

 

しかし、()()()()()()()()()()()()()()()

 

だがこの世界の住人だと思われるアゲセーヌはその技を習得していた。

その根拠は変装をしていたニジーが他の人間と比べて妙に高い力を抑えていなかったからだ。

 

「成程…やっぱ貴様は詰めが甘いな。」

 

「は?マジ意味わかんないし!」

 

「「「あっ、居たーーっ!!」」」

 

こちらに来たのはあんなとみくるとジェットだ。

 

「ちっ…本当にメンドーだけど、ウソノワール様のためにも相手するっしょ!」

 

 

『ウソよ覆え!チョベリグにしちゃって〜、ハンニンダー!!』

 

『ハンニンダーーーッ!!』

 

今回は花を模したハンニンダーが現れた。

 

「どうなってるんだ!?」

 

「ファントムの()()()⋯アンタ達以外は密室。これで事件は迷宮入りっしょ!」

 

アゲセーヌが言ったモノとは周りに半透明の結界が張られており、逃げ場の無い空間の事だ。

 

「みくる、行くよ!」

 

「うん!」

 

あんなとみくるはプリキュアへと変身した。

 

 

「どんな謎でもはなまる解決!名探偵キュアアンサー!」

 

「重ねた推理で笑顔にジャンプ!名探偵キュアミスティック!」

 

「「名探偵プリキュア!!」」

 

「私の答え、見せてあげる!」

 

 

「やっぱりアイツは闘わないんだ。まあ、いいや…やっちゃいな、ハンニンダー!」

 

「ハンニンダーーッ!!」

 

先に動いたハンニンダーは片手の葉っぱのムチで攻撃をしたが、二人はあっさりと避けた。

 

「まだ亀を花だと思っているんだな。」

 

「花が好きなんだろ…たぶん。」

 

それからアンサーとミスティックはコンビネーションアタックでハンニンダーを翻弄していた。

 

「何やってるのハンニンダー、チョベリバー!」

 

「チョベリバ?」

 

「最悪って意味だ。ちょっと前に流行った言葉だ。」

 

「アゲ的には今もブームだし!やっちゃいな、ハンニンダー!」

 

「ハンニン…ダー!!」

 

ハンニンダーは片手の葉っぱのムチで今度は四人と一匹をまとめて攻撃をするも、これもアンサーとミスティックはあっさり避け、ポチタンを抱えたジェットは慌てて避難していた。

残るゴジータは最小限の動きのみで避けていた。

 

自分達以外のこの闘いを観ている人物達に視線を向けながら。

 

「(あのガキ…ファントムの連中か?)」

 

『『…………。』』

 

するとゴジータの視線に気づいた者はこちらを見ては、挨拶のつもりか彼に軽い会釈をした。もしかしたらこの闘いに巻き込まれたと浮かんだがアイスを食べながら見物をしているんだ、その落ち着きからして怪盗団の一員だろうと結論づけた。

 

「ハンニンダーーーッ!!」

 

「「ああっ!?」」

 

アンサーとミスティックは空中から同時攻撃をしようとしたがハンニンダーは身体を光らせて複数の光弾を飛ばした。

二人は何とか防御したが隙を晒した事で足につるの手を絡ませられ宙吊りにされた。

 

「イェーイ!二人共、アゲの活躍を見てる〜!」

 

アゲセーヌは突然明後日の方に向いてはそう言った。

さっきの二人とは別に遠くからこの闘いを見物している者がいるのか。

 

「これってもうアゲの勝ちじゃね?マコトジュエルが盗られて悔しい感じ?」

 

もう勝ち誇っているアゲセーヌは二人を煽っていた。

 

「油断していると今度は貴様達が足下を掬われるぜ?」

 

「は?ぼっーと見ているだけのアンタに言われたく無いんですけど〜!てゆーか消えてくれる方がアゲ的にチョベリグなんですけど、だからシッ、シッ!」

 

「やれやれ…コイツらは大事な物の事になるととんでもない力を爆発させるらしいぜ?そこんところを気づかない貴様はまだまだ経験の足らんガキなんだよ。」

 

「きいーっ!またアタシの事をバカに…」

 

アゲセーヌは気づいていない。

己で時間を稼いでいる事を、プリキュアの力の事を。

 

「マコトジュエルも大事だけど…マコトジュエルだけじゃない!」

 

「貴方は物に込められた想いが見えていない!」

 

「はあ〜?」

 

「ちほさんの大切な物は必ず取り返す!…ぐっ!」

 

「私達も歩みを止めない!…くうっ!」

 

アンサーとミスティックは体勢を変えて絡んでいるつるに力を込めた。

 

「「ぐぐぐっ…だあーーっ!!」」

 

「ええーっ!?」

 

「ハンニン…!?」

 

つるの手を力任せに引き千切った二人に驚愕したアゲセーヌと、反動により後ろに倒れ込むハンニンダー。

チャンスを見逃さなかったアンサーとミスティックはジュエルキュアウォッチの長針に触れようとした。

 

 

その瞬間!

 

 

「ダアーーーーッ!!」

 

「「えっ…!?」」

 

体勢が崩れ倒れそうになったハンニンダーは何とかその場に踏ん張り、先程の連続光弾をアンサーとミスティックに放った。まさかの反撃に反応が遅れた二人。

 

「だだだだっ!」

 

「わあーーっ!?」

 

「ハハハー!?ニンダー!?」

 

二人の前に立ち、守っていたのはゴジータだ。

彼は連続光弾を弾いており、時には相手に跳ね返していた。

そして跳ね返って来た光弾を慌てて避けるアゲセーヌとハンニンダー。

 

「お前達も油断したと言いたいが、まあ今回は少しだけ骨のあるヤツだったから仕方ねえか。」

 

「ありがとう、ゴジータさん!」

 

「……ありがとう。」

 

「アンサー…?」

 

少し手厳しい評価だが助けられたミスティックは礼をするが、一方のアンサーは何故か少し拗ねながらも遅れて礼をした。

 

「ちょっと!何で今でしゃばるのよーっ!」

 

「ほれ、こいつはオマケだ!」

 

「ハンニン…ダア!?」

 

吠えるアゲセーヌを無視して、ゴジータのオマケと称して放った気弾をもろに当たったハンニンダーから煙が生じた。

 

「アンサー、行くよ!」

 

「う、うん!」

 

今度こそジュエルキュアウォッチの長針を回した。

 

「「これが私達の、アンサーだっーーー!!」」

 

エネルギーを纏った二人はハンニンダーに狙いを定めて、渾身の一撃を放った。

 

「「キュアっと解決!!」」

 

「ハ…ン…ニン…ダー…」

 

二人の攻撃を受けた事でハンニンダーは浄化され、元の亀の置き物へと戻った。

そして亀のおきものに宿っていたマコトジュエルはアンサーの手に渡り、ポチタンが身に付けているネクタイの様な物にセットするとそのまま吸い込まれて消えた。

 

「ポチポチ!キュアキュアー!!」

 

 

 

「くっー、(スーパー)ムカつく〜!!」

 

そう言ってアゲセーヌは姿を消した。

同時に周りに覆っていた結界も消えた。

 

 

 

 

「ふーん…プリキュアね。」

 

「そいつを知っているお前は何者だ?」

 

「………。」

 

ゴジータの質問には答えず、黙ってこちらをじっと見つめる者はあんなやみくると同い年らしき少女。

 

「ふふっ…それを推理するのが探偵。」

 

「はあ…そうだな。」

 

黙って見つめていた少女は微笑み、探偵ならではの返答をされたゴジータはため息を吐いて呆れながら返事した。

 

「…()()()()あまり悪さをすんじゃねえぞ?」

 

「…それは解らない。」

 

背を向けて警告をしたゴジータに少女は曖昧な返しをした。

 

「ったく…じゃあな。」

 

「見逃すんだ…バイバイ。」

 

疑問には答え無かったが、別れの挨拶だけはそちらに振り向いていないが軽く手を振って答え、そのままインテリアショップに向かったゴジータ。

 

 

 

 

 

 

 

【インテリアショップ】

 

アゲセーヌの手から亀の置き物を取り戻した二人は早速ちほに返していた。

 

「ありがとうございます、探偵さん!」

 

「…ただいま戻りました。」

 

店に入って来た者はなんとタクヤで、彼が現れた事にあんなとちほは少し驚いたがそこはみくるが言う。

 

「本物の卓也さんです。」

 

「『買って来い。』って言われたハイビスカス、どこにも売ってなくて…。」

 

「えっ?私、頼んで無いけど…。」

 

「きっとアゲセーヌとかいうアイツがちほさんに化けて頼んだんだな。」

 

兎にも角にも事件は無事に解決した。

 

「遅くなって悪りい。」

 

「ゴジータさん今までどこに行ってました?」

 

「用事ってヤツだ。まあ、そんな事はどうでも良いさ。」

 

ようやく合流したゴジータにみくるは質問したが、彼ははぐらかす様に答えた。

 

またウソつくんだ…。

 

「えっ…あんな…?」

 

小さく呟いたあんなの言葉を聞き取れたのはみくるだけだった。

 

 

 

 

 

 

【キュアット探偵事務所】

 

それからあんなとみくるが選んだインテリアを飾り、以前までの事務所とは打って変わりかなりオシャレに仕上がった。

ではこのお金はどこから出たのか?それは悲しい事に全てジェットが出してくれたのだ。残念ながらゴジータはこの世界の通貨をまだ持っていない。

 

「初めての依頼はどんな事件かな?」

 

「私決めているの、初めての依頼は…あんなだよ!」

 

「ええっ!私っ!?えっと…ゴジータ…さんは?」

 

「ええ、貴方を元の時代に帰すし、もちろんゴジータさんも。でもあの人ならきっと『オレは後で良いからまずはアンナを優先にしな。』って言う。だから初めての依頼はあんなだよ。」

 

「そう…なんだ。」

 

 

そんな二人の様子を見ていたジェットとゴジータ。

 

「だってさ、合ってるか?」

 

「フッ…合ってる。良く言ったな、ミクル。」

 

まだ自分の事は話していないはずなのにゴジータならこう言い、こうするだろうと見事推理したみくるに彼は軽く微笑んだ。

 

 

「私に依頼してよ、あんな!」

 

「うん!私を元の時代に帰して!」

 

「その依頼、引き受けた!貴方の事件を解決するためにも頑張って立派な名探偵にならないと!」

 

「そうだね。一緒に協力して立派な名探偵になろう!」

 

「ポーチ!」

 

こうしてお互いの依頼を達成するために共に立派な名探偵を目指すと決意を固めたあんなとみくるであった。

 

 

 

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