ピカチュウ仮面!!!   作:月兎タンク

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喋るピカチュウ!?

「ピ…!ピ…!ピ…!ピカチュウが喋ったァァァァ〜〜〜!?!?!?」

 

 ポケモンが人語を喋る。そんな展開(もの)はアニメや漫画だけの特権だと思ってた。主にニャースとかピッピとか。

 

 だけど、現実で色が薄くて耳が垂れたピカチュウが僕に話しかけている。それもスッゴいイケボで。

 

『ピカカカッ!やっぱりなァ!!!アンタ、オイラを視えてるだろ?』

 

「あっ、はい…。視えちゃってます…。視えすぎちゃってます…」

 

 人って理解を超えた存在に出会うと意識してなくても、自然と敬語になっちゃうんだね…。あんまり、人と関わらずに生きてきたから知らなかった…。

 

『ってオイオイ。そんなにビビるなよ〜。別に取って食うワケじゃないって。もっと肩の力を抜けよ、なっ?』

 

 理解不能な出来事(アクシデント)を前に自然と肩に力が入りまくる僕を、薄色のピカチュウ…略して薄チュウは優しく諭す。

 その声に敵意や悪意は感じない。とりあえず、薄チュウの言葉を信用することにした僕は、なんとか緊張をほぐして再度ベンチに座る。

 

「…一応確認するけど、本当に僕を食べようとしてる訳じゃないんだよね?」

 

『ハァ〜…ったく、用心深いヤツだな〜。オイ、坊主。一つ良いことを教えてやる。ピカチュウは嘘を付かないんだぜ?』

 

 それどこの地方の格言?もしかして…カントーとか?

 

「分かったよ…。とりあえず、君の言葉を信じる。それで?僕に何か用かな?」

 

『……単刀直入に言うぜ。この村…いや、()()1()0()0()()()()で唯一オイラの姿が見えたアンタに頼みがある』

 

 頼み?てか100年間?それって……

 

『詳しいことは移動しながら話すぜ!とりま、オイラについて来てくれッ!』

 

「えっ!?ちょっ!?」

 

 まるで“何か”に追いかけられているようにこの場に詳細を話すことを拒んだ薄チュウは、ベンチから飛び降りると四足歩行でテクテクと目的地へ向かって行く。

 

「……ええい!もうどうにでもなれ!!!」

 

 別に僕は薄チュウのお願いを聞く義理はない。当たり前だ、だって僕と彼(?)は出会ってから数分ちょっとしか経っていないのだから。

 けど……何故か僕は彼の頼みを無碍にすることはできなかった。深い意味は無い、ただの直感だ。

 

 その直感が僕の運命を大きく変えることになるとは、この時の僕は知る由もなかった。

 

………

……

「ハァ…ハァ…!や、やっと…!追いついた…!」

 

 薄チュウを追いかけてから10分後、幽霊だからか物理的に干渉されないとはいえリーグ(クラス)のスピードをまるで、軽く走るようにポンポン出しながら加速していた。

 当然、現役の生者である僕は薄チュウを見逃さないように必死についていき……実際にはちょこちょこ見逃したけど、そんなことはどうでもいい。

 

 薄チュウが止まった場所を見た僕は、目を見開いて驚くことになる。

 

「ココって…例の禁足地…?」

 

 昼間にジョーイさんから聞いた“光神さま”が怪物を封印したと伝えられている…らしい場所。それが禁足地。

 けど、僕は禁足地の情報はジョーイさんに聞いた以上でも以下も持ってない。ましてや、正確な場所など尚更だ。

 

 じゃあ、なんでこの場所が禁足地だって分かったかって?そりゃあ……入り口が木の柵で封鎖されて、その上から大量の『絶対に入るな!!』 『侵入禁止』『フリじゃないぞ!!!』だとかの看板が打ち付けられてたら、バカでも分かるよね。

 

「ココまで僕を呼び寄せて、一体君の目的は何なんだい…?」

 

『……簡潔に話すぜ。この森の奥地に、“ある秘宝”が眠っている』

 

「秘宝…」

 

『その秘宝はオイラが実態を取り戻すのに関係している物なんだ。けど、霊体であるオイラじゃ触りたくても触れなくてよ。かといって、秘宝は誰でも扱える代物じゃねェから、この町で適合者が現れるのをず〜〜っと待ってたってワケよッ!!』

 

「僕がその適合者なの…?」

 

『おうよッ!オイラの声と姿は秘宝を使えるだけの“波動”を持ってるヤツじゃねェと聞こえないし視えもしねェ。オマエは自覚してないかもしれないが、その資格が大アリってこった!』

 

 自覚…?波動…?なんか、よく分かんない単語の数々にまた肩が硬くなってきちゃったよ…。

 

『アララ…また緊張してら…。そう硬くなんなって!何もオイラと一緒に世界を救ってくれって言ってるワケじゃねェんだ!ただ、森の奥地に安置されてる秘宝を使って、オイラを解放してくれりゃあいいんだ!』

 

 …ちょっと待って、なんだか急にきな臭くなってきたぞ…。

 大体、可愛いマスコットキャラが解放してくれとか頼んできた時って、ロクでもないことの前兆だって相場が決まってるんじゃないかな?

 声も笑顔で女の人を食べてそうなサイコパス上限のNo.2を演じてそうだし。

 

「なんか急に君を信用できなくなってきたな。そんなに焦って復活しようとしてるなんて、ヤケに怪しくないかい?」

 

『キィ〜〜〜!!!なんだよ急に〜〜〜!!!さっきまで協力的だったじゃねェか〜!』

 

「…僕が君を信用できない理由は3つ。1つ、明らかに重要な説明を隠してある説明。2つ、禁足地に安置された正体不明の秘宝。そして…‥3つ目は…君と僕はまだ出会って1時間も経っていない間柄であること」

 

『うっわ、最後だけヤケにリアルじゃねェか。…もしかしなくても、アンタ友達いないだろ』

 

「……ノーコメントで」

 

 別に友達がいない訳じゃないもん。過去に色々あって他人と距離を置いてるだけだもん。

 

『……ハァ、分かったよ。オイラの負けだ。確かにアンタの言う通り、オイラは大切な説明を省いてた。けど、コレだけは信じてくれ。別に悪意があって隠してたワケじゃねェんだ。オイラにはどうしても“このこと”を隠さなきゃいけない事情ってモンがあったんだよ。それこそ、出会って1時間も経ってない間柄には話せねェ事情がな』

 

 そう答える薄チュウの目には確かに“嘘”や“裏”はなかった。ただ…まるで何かに突き動かされているような“責任感”だけがあった。

 

『頼むッ!オイラを信じてくれッ!!オイラはなんとしても、この世界を護らなくちゃいけねェんだ!()()()()()()()()ーー」

 

 何かを言いかけた薄チュウは自分の失言に気付くとすぐに物理的に口を塞いで、情報漏洩を回避する。

 

 それでも、失言の7割を聞いておいて察せない程、僕はバカじゃない。彼の言う“アイツ”とは薄チュウにとって大切な存在であることは嫌でも分かる。

 

『悪ィ…。今のは聞かなかったことにしてくれ…』

 

 …なんだか分かった気がする。なんで、僕が見ず知らずのゴーストピカチュウをココまで気に掛けていたのかが…。

 

「……分かったよ。コレ以上、散策はしない。けど、君の目は間違いなく嘘を付いていなかった。もう、僕には君の願いを拒む理由は無いさ」

 

『ーー!!! ってことは…!』

 

「僕も手伝うよ。勿論、できる範囲だけだけどね」

 

『イ〜〜〜ッヤッタァァァァ!!!!』

 

 余程、願いが叶って嬉しかったのだろう。薄チュウはその喜びを全身で表現している。

 

 なんか羨ましいな…。僕が最後にアソコまで喜んだのは一体いつなんだろう…。

 

『しゃあっ!!!そうと決まれば“善は急げ”だッ!!!レッツらゴーだぜッ!!!』

 

「…そういえば、僕はどうやって森の中に入ればいいのかな…?」

 

『あン?そんなの決まってんだろ!よじ登るんだよッ!!!』

 

 デスヨネー…。乗ってしまった船だし、今更拒絶はしないけどさぁ…。もう少し、そこらへんを配慮してくれると嬉しかったな…。

 

「よい…しょっと…!ドワァ!?」

 

ズデデーン!!!

 

 痛いです…。主に頭部が…。

 

『大丈夫か〜?オイラの走りについて来れるくらいには運動神経が良いのに、変なところで鈍臭いんだな〜』

 

 うるさいな…。僕はただの自転車が好きな一般人であって、運動ガチ勢じゃないんだよ…。

 

 こうして無事(?)に禁足地へ足を踏み入れた僕は、薄チュウに案内された森の奥地へ向かう。

 

 かつて世界を滅ぼしかけた恐ろしい怪物が封印されてる禁足地だなんて言われたから内心ビクビクしてたけど、いざ中に入るとマイナスイオンが気持ち良い緑豊かな森だ。

 

 …強いて言うなら、薄チュウ以外に野菜のポケモンが見当たらないのが気になるけど。

 

「…そういえば、君の名前はなんて言うんだい?ニックネームでもあるのかな?それともオーソドックスにピカチュウ?」

 

『ん〜…オイラはピカチュウと言えばピカチュウだし、そうじゃないと言えばないんだよな〜。ただ、相棒からは『ピカさん』って呼ばれてたぜ!!』

 

「はへー…。それじゃあ、僕もそう呼んでいいかな?」

 

『応ッ!…ってそういや、オイラもアンタの名前を知らねェや…』

 

「ああ、僕の名前はーー」

 

『いや、待て!まだ道中は長いんだ。ココは暇つぶしにクイズ形式といこうぜ!そうだな〜…。白がかかったピンク色の髪色に、帽子でも隠し切れていない2本の角みてーなヘアースタイル…。それと見事に調和した黄緑色のラインが入った私服…。多分、名前か姓に“サクラ”が入ってるだろ?』

 

 おお!見事に当たってる!……でも、付け加えるなら別にサクラ色の髪は好きでそうなった訳じゃないんだよね…。

 

………

……

「ハイ、時間切れー。僕の名前はサクラギ・アルカでーす」

 

『クッソ〜!惜しいところまできてたってのによー!!!』

 

 アレから20分くらい経ったけど、結局ピカさんが僕の名前を当てることはできなくて、僕の方から答えることとなった。

 

 そうして、遂に……

 

『…着いたぜ。ココが目的地だ』

 

「ココが……」

 

 最深部へ着いた僕は、思わず言葉を失ってしまう。何も、目の前の光景が地獄絵図だった訳じゃない。

 まるで、大地が持つエネルギーが可視化されたかのような雄大に聳え立つ大木に目を奪われてしまったんだ。

 

「凄い…。あんな立派な樹は見たことないよ…!」

 

 僕はくさタイプマイスターって訳じゃないし、この手に知識造形が深い訳でもない。

 ただ、この樹が持つ生命エネルギーの強大さは素人の僕でも分かった。

 

「そして…アソコにあるのが、お目当ての“秘宝”だ」

 

 ピカさんが指(?)を指した場所にあったのは、大樹の根本にポツンと設置された石造りの小さな祠だった。

 

 僕は駆け足気味に祠へ近づく。そこには確かにピカさんが言ったように、“ある物”が安置されていた。

 

 ただ……僕が予想していた秘宝からはだいぶ遠かったけど…。

 

「これは…玩具(おもちゃ)…?」

 

 祠に飾られてあった秘宝は、特撮ヒーローが使う変身アイテムのような、短剣を思わせる形状をした謎のデバイス…。

 それと側にはモンスターボールに似た形状の黄色のクリスタルも添えられていた。

 

『コイツはな…オイラの“相棒”が大切にしていたモノなんだ』

 

 このデバイスが?……確かによく見ると、安置されていたデバイスはただの玩具じゃない。材質は金属のような性質を持ちつつも、発報スチロールで出来ているかのように重さを感じない。

 

 かといって、中身が詰まっていない訳でもない。指先で軽く叩いて確認感じ、しっかりと内部に基板か何が詰まってる音がする。

 

 う〜ん…。使用用途は不明でも、こんな不思議なデバイスを発明出来るとしたら、この世でもキリュウ博士くらいだろうね。僕は会ったことはないけど。

 でも、ピカさんの言葉通り、このデバイスが100年前の物だとしたら、あの人はまだ生まれてない訳だし、そんな訳ないか…。

 

『ピカカカ!そいつは色々特殊だからな。どんなに科学の力がスゴくても解析することはできねェよ!』

 

「うん…。そーみたいだね…」

 

『ってことでだ!早速、そのデバイスの先端に黄色の紋章(ルーン)read(リード)して、オイラを復活させてくれッ!』

 

 “リード”…?あっ、もしかして宝石の下側に印刷されてる模様をこのデバイスの剣先に当てろってことなのかな…?

 

「えい!」

 

 とりあえず、ピカさんの言葉に従って模様と剣先をコツンと軽く当てる。

 コレで僕の仕事は終了か…。今日は祭りがあるそうだし、この町に泊まって明日の早朝に出発しようかな?

 

「『・・・・・』」

 

 …アレ?ピカさんはまだ薄チュウのままだぞ…?そもそも、こーゆーデバイスって派手な演出と音声があるのが普通なんじゃないかな?

 

『オイ、アル坊。ちゃんと紋章(ルーン)の下の模様と秘宝の先っぽを当てたか?』

 

「当てた…と思うよ。もう一回試してみようか…」

 

 もう一度、軽く模様と剣先を当てる。それでも、ピカさんに変化は起こることなくて、黄色である筈の肌は紫がかかった白色だし、ピンと張っている筈の耳は弱々しく垂れてるし、薄チュウのままだ。

 

『にゃ、にゃんてこったァァァァ〜〜〜!!!???まさかオイラの勘が外れたってのか!?で、でもアル坊はちゃんとオイラの声を聞けてるし…』

 

 どうやらこの状況はピカさんにとっても想定外だったようだ。

 ピカさんは文字通り頭を抱えて悩みに悩み、地面をゴロゴロと転がる。

 

『こうなったら仕方ねェ!オイ、アル坊ッ!こうなったら成功するまでやるしかねェ!!!下手なテッポウオも数打ちゃ当たるだッ!徹底的に試すぞッ!!』

 

「え、ええ〜…!?それってどんだけ時間が掛かるの!?」

 

『つべこべ言わずパッパと挑戦するッ!早く町に帰りたきゃなァ!!』

 

「ええ〜〜〜っ!!??」

 

……………

…………

………

……

 

「ハァ…ハァ…!なんで…単純な動作を繰り返してる…だけなのに…!こんなにしんどいんだよ…!」

 

 ピカさんの無茶振りから早数時間…。既に空は日が暮れ始め、オレンジ色に染まっているというのに、僕は未だに森林の牢獄に囚われたままだ。

 

『頑張れアル坊ッ!根性だッ!!!テメェの根性を腹の底からひねくり出せェ!!!』

 

「グゥ〜〜〜……!!!ーーあっ。もう……無理……!」

 

バタンッ!!!

 

 単純な動作を数時間繰り返しただけなのに…。いや、だからこそかな?

 どちらにせよ、普段の運動不足が祟って体力を使い果たした僕は、肉体が言うことを聞いてくれずにその場に倒れ込む。

 

『チキショ〜〜〜!!!オイラの復活計画が〜〜〜!!!』

 

 ピカさんの悲痛(?)な叫びが森林中に木霊する。そして僕の二の腕を筋肉痛が襲い掛かる。

 

「悪いけど…今日はココまでにしない…?本当なら明日、この町を出る予定だったけどさ…。予定変更して、もうしばらくは滞在してあげるから…」

 

『……なんか悪ィな。見ず知らずのオイラのためにココまで色々して貰ってよ…』

 

「乗り掛かった船なんだ。ココまで来たら、僕の気力が持つ限り成功するまで手伝うつもりだよ」

 

『うぅ〜〜〜…!!!アル坊〜〜!!!オマエってヤツは、なんていいヤツなんだ〜〜!!!』

 

 僕が“良い人”……か。それは違うね……。僕は決して“良い人”なんかじゃない、ただ……

 

 

 

 “良い人”の演技をしないと、“自分”すらも保てない哀れな罪人なんだよ。

 

「よし!それじゃ、町に帰ろうか!今日は祭りの日らしいからね!多分、今頃町の人は準備をしてるんじゃないかな?」

 

『いいな〜!オイラも実態があったら、オクタン焼きとか焼きそばとか食いたかったぜ〜!』

 

 こうして僕たちは祭りに参加するために、町へ帰る。

 なんだろうな…この気持ち…。何故だか分からないけど、今の僕の心は……とっても晴れやかだ。

 

これまでの冒険を日記に記録しますか?

 

はい◀︎

いいえ

 

アルカはピカさんとの思い出を日記に記録した!


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎♦︎♦︎

 アルカとピカさんが出会った日の夜。一井の人々は、年に一度の祭りの熱気に酔っていた。

 

 この夜は謂わば、一年に一度の非日常。残念ながらこの町に住む大半の住人は、“光神さま”の祈りではなく、この酔いを味わう為に祭りへ参加するのだ。

 

 そこに“奴”は現れた。

 

 幸運な事に、まだ“奴”は表舞台に姿を現してはいない。

 

 ()()()()()()()()()()()()()

 

「……」

 

 町の郊外にある石碑の前に降り立った“奴”は……人間でも(ポケモン)でもなかった。

 強いて言うなら、そう……『“人”と“ゾロアーク”の混合獣』と形容するのが正しいだろう。

 

 ガラルでカロス地方で見られる黒を基調に狐火のように妖しい真紅のメッシュが入ったタキシードを身に包みつつも、素肌は漆黒の毛で覆われ、手足には刃のように鋭い爪が月明かりを反射する。

 

 まるで狐面を思わせる無機質な顔立ちも相まって、“奴”はもはや生物には見えない。

 

「お久しぶりです…。()()…」

 

 だが、“奴”は言語を使った。“人”と“ (ポケモン)”の境界線を分けるのは、言語能力の有無…。

 とすると、“奴”は人間に近しい存在なのであろうか?

 

 その答えは我々には分からない。ただ…“奴”は懐から漆黒に染まった1()()()()()()を取り出した。

 そして、一切の躊躇なく石碑へカードを近付ける。

 

「貴方の力……お借りしますッ!!!」

 

 刹那、カードが光の粒子となって消失すると同時に、“悪”を縛っていた忌まわしき封印は解かれる。

 

「ジュピラ…!ルロオォォォォォォォイ!!!!」

 

 封印から解き放たれしは、白骨に染まった二対の頭部に、4本の巨大な腕全てに太く長い骨を携えた、悪魔の如き形相の怪物だった。

 

「コレは…」

 

 “奴”は隠し持っていたもう一枚のカードに目をやる。数秒前まで白紙であった筈のカードには目の前の怪物と全く同じ容姿の絵が浮かび上がっていた。

 

 そして、その下部には既に滅びた筈の未知(アンノウン)なる古代文字にて、こう書かれていた。

 

“ユベル・リズガ”

 

 と……。




【オリキャラプロフィール】

■サクラギ・アルカ
性別:♂
年齢:16歳
身長:160cm前半
出身:ジョウト・サクラシティ
職業:ポケモントレーナー(一応)
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