魔法少女世界で俺のエンカテーブルがクール系に偏り過ぎてるんだが   作:TSから逃げるなぁぁ!!卑怯者おぉ!!

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番外編:まだまだクールとは言えない新米魔法少女の活動記録(後編)

 

 「睦先輩、平然と学校来てたよ……普通怖くて寝込むでしょあれ……」

 

 危惧していた事が起きていた。

 

 先輩が一時いちじ魔物に誘拐されていたと、学校中で話題になっていた。

 

 「先輩ッ!い、異常は無いんですか!?病院は!?」

 

 「病院行ったよ。私生活に全く影響無いから。心配はしないでね。」

 

 レベル大河エクストリームの魔物に目をつけられるという、生死に関わる緊急事態に直面したのに先輩はいつも通りの笑顔でわたしを迎えてくれる。

 

 魔法少女になったのに、まだわたしは大切な人達を守れない。先輩の背中を見てばかりいる…

 

 

 「いちご…」

 

 午後6時半、日も暮れる頃。

 自分の勉強机の上に突っ伏して項垂うなだれるわたしを心配するミータロ。

 

 「ごめんね、任意行動許可だってもう貰ったのに…頼りないよね…」

 

 守屋みゆりさんが突如として無期限の魔法少女活動休止を発表した。世間は大きく揺れ、機関内でも動揺が広がっている。

 そらさんが報告してくれた先日の魔物討伐内容の感触が良かったのと、EランクとDランクの間に位置するMSA、そして現在即戦力を求める状況という事もあり、魔物討伐が可能になる『任意行動許可』を契約初日のやらかしがありながら早い段階で貰えた。

 

 でもまだわたし自身が納得をしていない。

 魔法少女になって誰かを守れる力を手にしたとは思えていない。

 

 「自信を…取り戻す方法……」

 

 ピィンッ

 

 「!!」

 

 「これは…!」

 

 禍々しい邪気。魔物の気配を感じ取る。ここから近い場所だ。

 

 「ミータロ!レベルはどれくらい!?」

 

 「アーリィデスね。でも前回戦った蝙蝠の魔物と同じ位の魔力の大きさデス。あの時はそらさんの協力もあって格上を相手に出来マシたが…」

 

 「……」

 「行こう。」

 

 確かにそらさんの固有能力が無ければ不利な戦闘だったかもしれない。でも内容はそらさんにおんぶに抱っこじゃなかった筈だ。

 そらさん……イヤな強気を出してごめんなさい。でも今は自信を取り戻したいんです…!!

 

 

 「いた…!」

 

 魔物感知メールを受け取り既に逃げ出して来た市民の人達と次々すれ違い、町中の公園で大きくしたような全長2m級のクマムシの魔物を見つける。

 

 「次元の狭間の魔力プラズマを感知、ゲートから現れたみたいデス。」

 

 魔物はゲートからは成長した個体の襲来、瘴気からは生まれたての成長途上個体が生まれる傾向にある。

 つまりゲートから出て来た魔物はそれ以上の伸び代が少なく、変身なんかでMSAの飛躍的な上昇を見せる個体では無い筈だ。

 

 「なら、MSAは15辺りで見積もって良いんだね…!」

 「我、黄金の穂が揺らぎし穏やかなる時を黄昏の如く燃ゆ焔で煌々と照らさん。『熾火の葉刃リーフ・シェイプ・フレア』!」

 

 ミータロとリンク状態になり、前回戦闘時と同じぐらいの炎を纏い突進。

 

 小さくてむくれた脚の見た目に反して、ピョンと高く飛び上がって回避する魔物。

 

 薙ぎ払った後から足を踏ん張って、バランスを崩さず思いっ切り背を反らし、そのまま炎の槍を宙に投擲。

 飛び上がってくれたのなら寧ろ僥倖ぎょうこうだ。周囲の民家に当たらずに済む。

 

 バシュイィンッ

 

 槍はクマムシの魔物の中腹右側をザックリと裂いて炎で火傷を負わせた。

 

 「入った!」

 

 しかしクマムシの魔物は目に見えて傷を負ったのにも関わらず安定した着地を見せて、今度は攻撃に転じて突進を仕掛けて来た。

 

 投擲した槍を消してあの時のように手元に再生成。突進して来たクマムシの魔物を槍のつかを斜めに構えて受け止める。魔力で生成されているので柄自体も中々固く、足をしっかりと接地し衝撃にこらえて、足元の土が盛り上がりながら1mほど後退した所で完全にクマムシの魔物の動きを止める事が出来た。

 

 これなら行ける。

 毒なんかの状態異常攻撃を仕掛けて来る気配も無ければ、蝙蝠の魔物よりもテクニカルな動きじゃないから。

 

 「ふぅ〜…はぁっ!!」

 

 脚に力を込め、強烈な膝蹴りをお見舞いしようとした時。

 

 バリッ

 

 その肉体に当てた筈が、まるでふすまでも破ったような拍子抜けの手応え。

 

 するとクマムシの魔物の表皮がバリバリと音を立てて崩れて行き…

 

 浮遊するサナギ型の魔物が中から現れた。

 

 「嘘っ…!ゲートから現れた魔物なのに…!変身した……」

 

 『いちご!距離を取ってクダサイ!』

 

 ミータロの助言で飛び退き、相手の出方を窺う。

 クマムシ型なのに芋虫みたいに蛹へ変化するなんて聞いてないよ…!

 

 でもここで逃げたら…いつ自信を取り戻すの…?

 

 まだ相手がどれだけMSAが上がったかも分からない。

 

 「勝負はこれか」

 

 ドズン

 

 突然腹部が鈍い衝撃に見舞われ言葉が途切れると共に、わたしの身体が宙に昇り始めた。

 

 蛹の魔物はいつの間にか視界から消えてわたしの腹部に突進を仕掛けて来ていたのだ。

 

 喉元から色々と吐き出してしまいそうになるも、何とか耐えて槍を蛹の魔物の背中に突き立てる。

 

 しかし、蛹の魔物はいきなり身体を回転させてわたしの攻撃は宙で空振りする。

 支えを無くしたわたしはそのまま落下。既にビル10階分の高さがあり何とか近くの木に槍を引っ掛けようとするも届かず失敗。そのまま腹這いに打ちつけて、先程まで喉元までで留めていたものを吐き出してしまった。

 

 「かはっ…くぅ……」

 

 口元の吐瀉物を袖でぬぐうと血が混じっていた。常人なら先程の一撃で即死していたかもしれない。

 

 よろめきながら何とか立ち上がる。かなり重い一撃を貰ってしまったが、魔法少女の回復能力もあり通常ならば継戦はギリギリ可能な状態であろう。

 

 ただそれは相手がその隙を与えてくれればの話。

 

 カヒュンッ

 

 風を切る音が聞こえて、無我夢中で槍の柄を前面に構える。

 

 ガッ!!

 

 蛹の魔物の高速突進、わたしの身体が再び宙に浮く。

 でも今度は直撃はしなかった。槍の柄が背中の突起とっき部に引っ掛かって運良く捕らえる事が出来た。

 

 この反撃のチャンスを逃したらわたしの勝機は無くなる。

 

 今現在、背中に槍を引っ掛けているのに対し、わたしの身体は蛹の魔物の腹部を抱く形になっている。

 このまま締めて息の根を止めるだけのパワーは残っていない。そもそも先程よりも蛹の表皮は硬化している、この体勢では厳しい。

 

 『背中になんとか登って槍に炎を灯し背中を貫く』……これしか無い。

 

 最初は斬る事に特化したいとは思ってたけど、力の無い今は大きい動作を取れない。

 だからこそ、刺突に特化した槍の固有武器ならまだ勝機はある。

 螺旋大河事変のあの日、憧れた魔法少女がわたしに力を貸してくれている気がした。

 

 「あの人に恥じない…魔法少女に……なるんだッ!」

 

 そうすれば先輩に、皆に胸を張って見せられるような魔法少女になれるから。

 

 バキバキバキッ

 

 「えっ…?」

 

 硬化したはずの蛹の魔物の表皮が腹部にかけてひび割れる。

 そのひびの間から何かが高速で展開し、わたしの身体をガッシリと固定した。

 

 「あ…脚…!?」

 

 わたしを拘束したのは昆虫のようなトゲトゲとした外骨格状の計6本の脚。

 

 「…!」

 

 その次に背中からは月の光に照らされ黒光りしなする羽根が展開。

 最後に頭部から見覚えのある一本角がメキメキと殻を突き破り生えて、その全貌があらわになった。

 

 蛹の魔物から、カブトムシの魔物に変化したのだ。

 

 わたしを抱えているのに、さっきよりも比にならない速度で飛翔している。街並みが目まぐるしく変わる程に。

 

 するとカブトムシの魔物は急速落下。

 地面に叩きつける気だ…!

 

 身を捩って脱出を試みるが…駄目だ。単純にこの魔物の力が上がっていて到底離せそうにない。

 

 瞬間、パッと身体が軽くなる。

 既に地面に向かって勢いをつけ、私の体を手放したのだ。

 

 もうビル10mどころじゃない高さから勢い良く落下。

 

 激突先に槍を突き立てて少しでも勢いを軽減させるしかない。

 でもすぐにその思考は掻き消される。

 

 激突先は地面じゃない。水門だ。

 

 「ッッ!!」

 

 

 【いちごッいちごおぉッ!!しっかりしてクダサイッ!!今、機関の魔法少女に連絡が届きマシたからッ!!気を持ってッ!!】

 

 脳内に響き渡るリンク状態のミータロの絶叫。

 

 痛みに悶え、視界がぼやけ、頭からは血が滴る。入水もしてずぶ濡れなので体温も徐々に下がっていく。

 

 結局わたしは激突を防げなかった。

 この魔物は確実に大ダメージを与える為に分厚い鉄の壁で出来た水門にわたしを叩きつけたのだ。

 

 地の利を活かす事ですら、魔物に先を越されてしまった。

 

 川に落ちたわたしを角で引き上げ、地面に着地したカブトムシの魔物は…

 

 バンッバンッバンッバンッッ

 

 わたしの胴体に角を潜らせ引っ掛け、何度も何度も振りかぶってわたしを地面に叩きつける。

 

 「がっ!ぎゃっ!!げほぉっ」

 

 情けない声と共に、吐瀉物と血を撒き散らしながら巻き上がった土を拭き取るボロ雑巾にされる。

 

 次に振りかぶると服が裂けてわたしの身体が宙に舞った。

 

 受け身も取れず衝撃をモロに受けてゴロンと仰向けになると、夜に浮かぶ真ん丸の満月が視界に入る。

 

 でも次の瞬間には、月にツノのシルエットがぬっと入り込み、カブトムシの魔物がわたしを見下ろしてきた。

 

 「……」ヒュー…ヒュー…

 

 虫の魔物に見下されながら、激痛すら越え瀕死状態で虫の息を絞り出すわたし。

 

 「ヤメロオォーーッ!!」

 

 ミータロがリンク状態を解除しカブトムシの魔物に向かって行ったが、角で小突かれ遠くに吹っ飛ばされてしまった。

 

 自分でも分かる。ここから逆転する手立ては…もう無い。

 

 本当に指一本も動かないの?

 本当に助けを呼ぶ事も出来ないの?

 

 試そうとする。

 

 …………

 

 ピクリとも動かない。

 

 わたし、この後どうなるんだろう。

 

 ボール代わりにヘディングされ続けるのか。

 蜜でも舐め取るように血や脳みそを吸われ出してしまうのか。

 卵でも産み付けられてしまうのか。

 

 「ぁ………あ゛…………」

 

 これでも怖くて怖くて絶叫しているつもりだった。

 でも喉元で滞留した吐瀉物が喉奥でコポコポと泡を立てる位でまともな声すら上げれない。

 

 視界が滲む。それは意識が既に朦朧としていたのもあったけど………ここにきて大粒の涙が溢れ出てきたから。

 

 何も出来ずに終わっていく自分が本当に本当に情けなくて。

 

 夢への第一歩で、底の見えない闇へ転落してしまっていて。

 

 父や母、学校の皆にさよならの一言も言えなくて。

 

 やり残した事がまだまだ沢山あるのに。

 

 「……………ぁ……」

 

 もう誰かを助ける側なのに『助けて』なんて思う自分が……情けない……!

 

 

 ビシイィィィンッ!

 

 確かな貫通音。

 俺より先に到着した花子がカブトムシらしき魔物の背中に飛び乗り、薄紅の刀を突き立てていた。

 

 その魔物は飛び上がって羽根を高速で動かし、月夜に飛翔する。

 しかし刀は既にカブトムシの魔物の喉元辺りを突き抜けて花子の身体ごと離さない。

 

 あの魔物の着地点が近い距離だった事もあり、早急に駆けつける事が出来て退けさせたは良いものの、襲われていたであろう華奢きゃしゃなシルエットの人物はまだ横たわったまま。

 

 まさかと思い、急いで近くに駆け寄る。

 

 「!」

 

 心臓がドクンと突き上げられる感覚に見舞われた。

 

 一瞬、あまりの様相に誰だか判別しかねたが間違いなくいちごだ。

 

 目は虚ろに、上半身全体にかけて血みどろの吐瀉物がベッタリと塗りたぐられている。

 髪はほつれまくり、全身土まみれ。

 着ている服は既にボロボロで腹部辺りが裂けるように露出している。

 

 身体を起こそうとするとべチャリと濡れた感触に、酷い異臭。あまり見たくはなかったけど服が裂け露出した腹部辺りが何かの衝撃で凹むように傷跡が出来ており、更に失禁したであろう跡が見て取れた。血液、吐瀉物とお小水が混じって異臭が酷くなってしまったのだろう。

 

 すぐに彼女を物陰まで移動させ、自分の上着を脱ぎ、それで口元等の酷い箇所を拭き取る。

 

 「かはっ…!」

 

 するといちごが喉元に溜めていただろう残りの吐瀉物をあらかた吐き出した。

 

 「せ…んぱい……やめて……」

 

 絞り出した言葉と共に、生気の消えた瞳から滝のように涙をこぼすいちご。

 

 「上着…汚れ……ちゃう………」

 「…見せたく…なかったの……こんな、ひどい姿………ごめん…なさい……ごめんなさい………!」

 

 「ひどい姿だなんて思ってないよ。立派に戦った事が分かるから。」

 「だから次の剣道の試合は勝っても負けても、お互い『立派に戦ったね』って讃え合おうね。無事に生き延びてさ。」

 

 「…ゔぅう…!!うぅゔう…!!!」

 

 泣きながら嗚咽おえつを始めた彼女をなだめて、膝枕で横にして安静させる。いちごはそのまま涙ながらに目を閉じて眠りについた。

 

 ドサッ

 

 すると落下音が背後から響いてくる、振り返るとカブトムシの魔物の首が落ちていた。

 ひと仕事を終えた無傷の花子が刀をしまって歩み寄ってくる。

 

 「終わったぞ。」

 

 「大丈夫だった?」

 

 「全く問題無い。歯応えすら無かった。」

 「だが貴様はそうもいかない状況か……」

 

 今日、いちごが既に魔法少女になっていた事を剣道部の後輩から聞かされた。彼女に口止めされていたみたいだが、最近剣道部に顔を出さず本日も体調が優れなさそうだったとの事なので、相談に乗ってやって欲しいと頼まれた。

 

 放課後、まさに向かおうとしていた所で魔物感知メールを受信。いちごの家の近くだった。

 嫌な予感に突き動かされて急ごうとしたら本日も花子と合流。「危なっかしい」という事で毎度のごとく護衛して貰ったが……今日に限っては本当に助かった。

 

 「うん、この子はいちご。後輩なんだ。」

 「いつ契約したか分からないけど、多分魔法少女になりたてだったんだと思う。俺も知らなかったし。」

 

 「あの相手にここまで痛手を負わされたのなら、そうなのだろうな。」

 「……リンク状態が解かれている。精霊がいなければ魔法少女は魔力を供給出来ない。まだ生きていれば良いが……」

 

 そう言われて辺りを見回し、草むらにポニーをデフォルメしたようなボロボロの精霊を発見。そっと拾い上げていちごの傍に置く。

 

 「よし、貴様は退いていろ。リュリュも出てきてくれ。」

 

 「ミータロだりゅ!?全くこんな無茶をするなんてりゅ……」

 

 花子がいちごの腹部に手を当て、リュリュがミータロという精霊の横っ腹に翼を当てる。

 其々それぞれが光るオーラを纏い、そのオーラが負傷したいちご達に移動していく。

 

 「回復魔法…?」

 

 「ああ。だが、あまり回復魔法は得意では無い。気が散るから今は話し掛けないでくれ」

 

 「リュリュは回復魔法じゃなくて魔力譲渡なんだりゅ。魔法の類は精霊には使えないりゅ。精霊の身体は魔力そのもの、精霊の負傷は魔力譲渡で回復させるんだりゅ。」

 

 「リュリュ、貴様、喋りながらよくそんな芸当が出来るな…」

 

 花子の方も回復魔法が得意では無いとのたまいながらも、いちごの傷はみるみる内に塞がる。しかし彼女の表情は以前として厳しそうなままだ。

 

 「ここまでだ…」

 

 花子は回復魔法を中断。

 いちごの出血と吐血は止まったものの、傷に関しては腹部辺りと、右側下顎から首筋にかけて裂創れっそう跡が残ってしまっている。

 

 回復魔法については一般人に掛けてしまうと殆どが流れ込む魔力に適合出来ずに傷が深くなってしまう事例があるので、回復魔法には頼れず基本病院頼りだ。

 だけど魔法少女に関しては魔力を扱う側で他者の回復魔法を受け付ける筈だ。ヒーラー魔法少女なんかも実際いるんだし。

 そんな疑問を花子に問うてみようとする。

 

 「完全に直す事は無理なの…?」

 

 「回復魔法と言えど、他人の魔力が完全に馴染む訳では無い。あれは毒物等の除去や戦闘能力が高い魔法少女を即復帰させる為の手段。劇薬だ。」

 「傷はある程度塞がるが、最終的には自分の魔力で直す必要がある。これ以上この者に私の回復魔法を施せば別の異常が起きるだろう。」

 

 腹部は基本隠れるが、下顎から首筋にかけての傷は難しいだろう。

 この闘いのトラウマや、傷が残ってしまった事を考えれば、これからはいちご自身の精神面の闘いという事か…

 

 「今日はありがとね。いちごが話せる状態になったら後で礼を言いに行かせて…」

 

 「それは要らん。私は野良の身だ。好き放題やって機関にも遠回しに世話を掛けているし、今日はただの通り掛け。礼など貰える立場では無い。」

 「あと貴様から感謝されるのは気味が悪い」

 

 「なにそれ…」

 

 やっぱり変なところでクールだなコイツ……なんて思ってると、その後ろで転がっているものに違和感を感じる。

 

 「カブトムシの魔物…首落としたのに全然消えてないね」

 

 「……」

 

 花子が刀を構えて臨戦態勢を取る。

 

 案の定カブトムシの魔物の首がひとりでにカタカタと動き、突然光り出した。

 

 メキメキメキ…

 

 眩い光を放ったまま泣き別れし失った胴体を再形成。

 完全に再生すると、煌々とした光はそのままに黄金に輝く殻を纏ったゴールデンカブトムシと化した。

 

 「飛躍的な魔力の向上…!レベル大河はあるんだりゅ〜!!」

 

 「貴様はここでその娘を見守っていてくれ。」

 

 「うん…」

 

 レベル大河って最上級警戒度に位置するよな…?さっきからスマホの魔物アラートや、防災スピーカーの緊急速報がけたたましく鳴り響いている。

 花子はそんな相手にも堂々と向かって行く。やっぱ冷香あたりがおかしいだけで、花子も相当強い部類なのかな…?

 

 カブトムシの魔物は羽根を展開、それだけで暴風を巻き起こし辺りの草木を揺らす。

 

 花子も抜刀の体勢に入り、両者戦闘態勢に。

 

 刹那の見切りが命運を分ける。目にも止まらぬ速さでゴールデンカブトムシの魔物が突進して来た。

 

 「っ!!」

 

 草木を揺らすどころか。

 突進したかと思えば既に花子の背後に回っており、街路樹の幹から横に真っ二つ。ドシンと音を立てて木が倒れる。

 

 「ふう…」

 

 花子は何とか黄金カブトムシの攻撃を捌き弾いたように見えたが、頬には切り傷が入っており血が滴っていた。

 だが今の彼女は一見強敵と思える魔物に対して余裕の無さは見えない。

 寧ろかなり落ち着いている。

 

 「これでいい、来い。」

 

 彼女は切っ先を黄金カブトムシに再び向けクイクイと刀を揺らす。

 その挑発に応える如く再び突進する黄金カブトムシ。

 

 だが、この魔物は少しの時間で何倍もの成長を遂げていた。

 突進の速さが尋常じゃなくなっており、それに伴い破壊力も増して完全に花子の細い体躯を捕らえて粉々に粉砕……

 

 したにしては花子の身体があまりにも儚く細かに霧散していく。

 

 サクッ

 

 羽根を開き剥き出しになっていた黄金カブトムシの腹部。

 花子は既に背後に回ってその露出部に薄紅の刀を突き立てていた。

 

 「月下桜舞い薄紅の闇夜に消える灯火『幽鬼桜斬レヴェナント・スリット』」

 

 魔力を纏った刀身がピンク色に発光し更に伸びた。完全に黄金カブトムシの身体を貫く形になっている。

 花子はそのまま手元を軽くフリップして、黄金カブトムシの身体はは縦に両断。

 詠唱通り月下に塵と消えて、討伐は完遂された。

 

 「はぁっ……くっ……」

 

 花子が片膝をつく。すぐに駆け寄り肩を貸そうとすると問題無いと制止された。

 

 「私の固有能力『蜃気楼』を使った…すぐに回復するが、そう連続して出来るものでは無い。貴様とはこの情報を共有する。」

 

 「俺に明かして良いの…?それ…?」

 

 「固有能力は『誓約』し相手が情報を把握すればするほど、次に発動出来るインターバルを短くする事が出来る。私の蜃気楼は強力だから連発は難しい。」

 「貴様は無闇に言いふらさないと見た、悪いか。」

 

 理屈は理解したが、わざわざこのタイミングで何故…?回復はゆっくりと待てば良いのでは…?

 

 いや、待てよそれが出来ない理由があるから花子は『誓約』を行ったんじゃないのか…?

 

 その『理由』は俺達の背後にすぐ現れた。

 

 ブウゥゥゥンッ

 

 倒した筈の黄金カブトムシがドシンと着地して俺達の前に現れる。

 

 「どうして…」

 「!!」

 

 いや、さっきの黄金カブトムシは『頭部』だけで再生した。

 となれば、泣き別れになった筈の『胴体』も何処かに落ちてそこから再生した……って事か…!?

 

 「睦、その者を連れてなるべく遠くに行け。さっきと同レベルだとすれば連戦は骨が折れる……」

 

 今回ばかりは忠告を素直に聞き入れ、いちごを即座に抱え走り出す。

 

 それと同時に2匹目の黄金カブトムシが此方へ向けて襲い掛かるのを横目に見る。

 花子が迎撃しようと疲労の残る震えた手で刀を構えた。

 

 どうか無事でいてくれ…!

 

 バコオォォンッ!!ベシャッ

 

 …と願った矢先に黄金カブトムシの横っ腹で突如衝撃が炸裂し、川の護岸に叩きつけられバラバラに吹っ飛び塵と化す。

 

 案の定バーサーカー冷香きた

 

 「アンタ毎度毎度よく夜に女を連れ回してるけどもう少し自分の趣味見直したら?」

 「貴女も断らないの?」

 

 俺の悪口を通して会話しようとするのやめろ、電波塔扱いか。

 

 「わ、悪いが私の勝手だ。」

 「……それより瞬殺か……」

 

 「手早く終わらせたかったのよ」

 「……その娘、もう治療は終えたみたいだけど傷が残ってるわね。」

 

 冷香がいちごの心配をしたのは少し予想外だった。実力が離れてる者に対して一切気に掛けないタイプだと思ってたが…

 

 「機関に連絡済みだろうけど、一応もう一度呼び出してあげて。この一帯に派遣された機関魔法少女がさっきのに皆やられてたから、時間が掛かると思う。」

 

 「マジか…」

 

 「あと貴女達、魔物討伐の事は面倒になるから言わないで。」

 

 「おけ」

 

 「ああ。私は機関と関わる気も無い、言わん。」

 

 「じゃあ私もう帰るから。アンタが連絡してよ、私も機関に認知されたくないし。」

 

 相変わらず押し付けがましく悪態をつかれるが、今回ばかりは言葉通り責任を持っていちごを機関に引き渡さなければならない。

 

 冷香が姿を消した後、じきに機関所属と思われる魔法少女達が到着した。

 

 「いちごさんっ!」

 

 最初に駆け寄って来たふんわり髪を携えている魔法少女。いちごの知り合いのようだった。

 治療は経たものの、拭き切れなかった汚れと異臭、ボロボロの服からただ事でないと察したのか、だんだん血相が変わる。

 それから彼女はまるで悔やむようにぎゅっと自分の両拳を握り締めた。

 

 「すみません…っ!いちごさんを保護して下さったのですね……」

 

 「はい。一刻も早く病院へ。」

 

 「ええ…!」

 

 他の機関魔法少女が光の保護膜のような魔法を展開。いちごはそれに慎重に巻かれて担がれて行った。後は彼女達に任せようと一息をつく。

 

 しかし先ほどから、やたらと機関魔法少女の精霊達が花子の周りを囲って飛んでいる。

 

 「「「リュリュ大先輩ー!!」」」

 

 「皆、久し振りだりゅ!ちゃんと精霊としての役目は果たしているりゅ?」

 

 リュリュって精霊界だと有名人なのか…

 花子の方にも機関魔法少女達が歩み寄る。

 

 「薬師院やくしいん花子さん……だよね?」

 

 「噂はアタシ達も聞いてるんだけど、機関に所属する気とか……ないかな?」

 

 「すまんが機関に所属するつもりは無い。用は済んだから私はここらで帰らせて貰う。」

 

 彼女はスカウトを断ってリュリュと共に立ち去って行った。

 機関魔法少女達は肩を落として惜しそうに彼女の後ろ姿を見つめる。

 花子達がどこまで名を馳せているのか少し気になり聞いてみた。

 

 「彼女達を知っているんですか?」

 

 「そっか…一般の人だから調べないと名前は知らない筈だよね。」

 「彼女、機関所属じゃないから表には出にくいだけなの。ウチらの界隈じゃレベル大河を単独討伐してる魔法少女で通ってる超強者だよ。」

 

 「今活動を休止してるみゆりさんって知ってるかしら?機関に所属してれば今頃きっと彼女の穴を埋める事が出来ていたかもしれないの…」

 

 み、みゆりさんか……当事者としては複雑な心境だが、そうとなれば花子もうちの学校で話が共有される位の有名人になってたかもしれない。

 

 そして機関魔法少女達からの事情聴取が終わり、いちごの両親に報告を入れると既に事情を把握していたらしく「娘の命に別状は無い」との事。

 改めてほっと胸を撫で下ろし、花子とあと一応冷香に感謝の念を抱いた。

 

 

 あれから5日。

 魔法少女機関附属病院での入院、リハビリを経て学校に。

 

 「いちご!?……首の怪我、大丈夫……?」

 

 「魔法少女業の洗礼エグ過ぎるだろ……怖い筈なのにホント勇気あるよなぁ。」

 

 「体調悪くなったらいつでも言って、誤魔化しちゃ絶対ダメだから。悪く思わないで良いのよ。」

 

 最初は下手こいたな位にからかわれると思ってたけど、皆が皆、わたしの容態ようだいを重く受け止めていたようだった。

 

 お昼の時間は保健室に行く予定だったけど、お昼ご飯の時間を割いてまで連れ添ってくれるクラスメイトもいてたまれない気持ちになる。

 

 皆……心配掛けさせて、ごめんなさい。

 

 保健室に着けば、養護教諭保健室の先生を通して機関専属産業医さんにリモートで体調を診てもらう事になっている。

 

 【一歩一歩、焦らずにこなしていきましょう。】

 

 画面越しの産業医さんの言葉は励ましの意図だったけど、わたしにとっては反省の気持ちが湧いてきて、退院時に告げられた『これからの事』を思い出す。

 

 以前のような魔法少女としての戦闘を行うにはまだ時間が掛かる体。

 未だ元通りにならない首と腹部の傷。

 そして眼球の損傷による視力低下を始めとしたその他細かい異常。

 それらを通常まで回復させる為に、回復魔法の会得えとくと再生能力の向上を目的としたプログラムが組まれた……と。

 

 あの日、理想の魔法少女に一刻も早くなろうと、先輩の背中に追いつこうとする焦りがあった。

 それが今回の傷とトラウマに繋がったんだ。

 

 首に巻かれた包帯。その上から傷跡にそっと指を当てる。

 

 それでも、今回はかなり最善に近い形だったとも告げられた。

 進化と呼べるほどに急速な成長を遂げる魔物は本当に極稀、母数は少ないけど過去のデータから9割を超える死亡率が叩き出されていた。理由はわたしのように実力を見誤るケースがほぼ全てみたいだった。しかもそれは基本成長の幅が少ないゲート産という事で本当に初見殺しながらも、不幸中の幸いという例えが相応しい。

 特にすぐ回復魔法を受ける事が出来たのと、限界状況下でありながら精神の摩耗が抑えられていたのが大きく、もし手遅れになっていたら傷跡は更に深くなるか、昏睡状態に陥ってらしく、すぐに社会復帰する事は困難になっていたとの事だった。

 先輩と偶々居合わせた野良の魔法少女さん。その2人がいなければ、今頃わたしはきっと……

 

 

 放課後。

 今日、部活動についてはリモート検診の後に途中参加の上で見学のみという形。

 終了後の午後6時辺りに両親が迎えに来て次第、そのまま先輩に今回の件について家族総出で礼を言いに行く予定だった。

 

 体育館の開いた扉から、竹刀しないのぶつかる音と部員さん達の精悍せいかんな掛け声が漏れ出ている。

 

 「やぁっ!」

 

 一瞬、女性のものかとも思える高い声が飛んでくる。

 でも、これは間違いなく先輩の声だ。

 

 「……」

 

 「いちご、大丈夫…?」

 

 「ご、ごめんね…さっきの検診の時は大丈夫だったんだけど…」

 「…なんか……また体調、悪くなって……」

 

 「ちょっと、顔青くなってる。すぐ行こ。すぐに!」

 

 先輩の声を耳にして……あの日の事がフラッシュバックしてきてしまった。

 結局クラスメイトに肩を貸してもらい担がれて保健室へ。先生に再度お世話になる事を謝罪し、ベッドへ横になる。

 

 「はっ…はっ……」

 

 嫌な脂汗が滲み出てくる。

 魔物の脅威を身をもって思い知り、恐怖を植え付けられたあの日。

 

 そして最も見せたくない酷い姿を先輩に晒してしまったのに、彼は一点の曇りも無く穏やかな笑顔と優しい言葉をわたしに掛けてくれた。

 

 あまりにも眩しくて遠い背中。

 

 入院初日、両親に手を握られながらわたしは目覚めた。

 魔物への恐怖と、先輩の言葉がごちゃごちゃになって息が乱れて涙も溢れる。

 

 何がなんだか分からなくなって。

 日をまたぎ少しだけ落ち着いた頃、そらさんがやって来た。

 

 『高評価の報告を安易にして任意許可を与える切っ掛けを作ってしまった私に責任がありますー…』

 『あの時の情勢をかえりみれば、考え無しで素直に評価を下すべきではー……うん、ありませんでしたね……』

 『私、今まで幾度もこういう事があったのに…いつも対処が遅れて……本当に…ごめんなさい……!!』

 

 彼女は深く頭を下げる。わたしがそんな事はないと否定しても尚頭を上げる事はしなかった。

 今回はわたしが前のめりに行動したのが原因なのに、そらさんは重く責任を感じている。

 言葉の節から過去に担当してきた後輩魔法少女達の苦しんでいる姿を見てきたのだろうかと推察出来る。だからこそ同い年ながら、先輩という立場としての意識をこの人はしっかりと持っているのだ。

 わたしはそんな尊敬すべき人の傷に塩を塗ってしまった。

 

 今すぐにでも挽回したい。

 でもその焦燥が今回の事態を呼び起こした。

 

 『1つずつ、ゆっくりやっていってみよう…』

 

 入院最後の1日はそう何度も口に出して、焦らないよう自分に言い聞かせた。

 

 まずは駆けつけて保護してくれた先輩と同行していた魔法少女の人へ礼を言いに行く。全てはそれからだ。

 

 でも、その一歩を踏み出すのがこんなにも辛いなんて…

 先輩の声を聞いただけで、あの日の恐怖と鮮明な痛み、情けない自分、そんなわたしを励ましてくれた先輩の優しさ……それらが混沌になって訳が分からなくなる。

 

 先輩と会ったらどうにかなってしまいそうだった。

 

 「いちご…」

 

 心配そうに声を掛けてくれたミータロをそっと手繰たぐり寄せ、思いっ切り掛け布団を被る。

 

 「ミータロ…あの日は助けようとしてくれてありがとうね…」

 「でも…わたし…もし立ち直れてもまだまだ夢は遠いみたい……」

 「だって先輩は…わたしのずっと先にいるんだもの…!!」

 

 「それは……辛い道のりデスね……とっても……」

 

 結局わたしは部活に顔を出せず、保健室で押し殺すようにすすり泣いていた。

 

 

 「いちご」

 

 そろそろ両親と合流する時間になり、いつまでも保健室に居る訳にはいかず待ち合わせ場所に向かおうと廊下へ出ると

 

 先輩がそこに居た。

 

 「あっ…うっ……せ、せんぱ………うぅ………!!」

 

 「今は言葉で語ろうとしなくて良いよ。」

 

 先輩は脇に抱えた竹刀をわたしに手渡す。

 何が起きるのか分からず震えていると、先輩が一言をくれた。

 

 「もし出来るのなら構えてみて欲しい。」

 

 先輩が竹刀を構える。

 今のわたしにこの竹刀を先輩と同じように握れるのか?

 そんなの無理だ…!そんな資格わたしには無い…!

 断ろうと顔を上げると、先輩の女の子みたいな柔和さに溢れた笑顔が映る。

 

 すべてを許して受け入れてくれる笑顔。

 わたしが竹刀を構えられなくても彼なら許してくれる。

 でも…本当にそれでいいの…?

 

 「……っ………」

 

 「……」

 

 構えてみたものの、切っ先はやはり震えて焦点が合わない。

 

 でも、それでも。伝えなきゃ…!

 

 「先輩…!今ここで、こうして構えていられるのは…貴方のおかげなんです…!」

 「あんな酷い醜態しゅうたいを晒して胸が張り裂けそうだったあの時……立派に戦って、生き延びて欲しいって言って貰えたから、ここにわたしがいるんです…!!」

 「今は貰ってばかりです……でもいつか貴方から受けたものを返してあげられるような魔法少女になりたいんです!!」

 

 自分でも驚いた、こんな言葉をずっと心の底に仕舞っていたなんて。

 先輩は構えを下ろして懐からハンカチを取り出し泣きじゃくるわたしに手渡してくれた。

 

 「また別の形から入れば、おのずと踏み出せる事もある。良かった、いちごの心境が聞けてさ。」

 

 「ぐすっ……はい……」

 

 「機関にさ、頼れる人ちゃんといる?」

 

 「……います。水音そらさんっていう優しい先輩です…!」

 

 「魔法少女は市民を守ってくれるけど、魔法少女を守ってくれるのはそれ以上無い同じ魔法少女くらい。君は機関の魔法少女を頼れる、それは強みだよ。」

 

 そう言うと先輩はわたしの肩に手を置いて、より力強く言葉を掛ける。

 

 「『天知る地知る我知る人知る』。良い事も悪い事も成せば必ず誰かが知っているからね。」

 「確かに俺に知られたくない姿を見せたのかもしれない。でもそれを含めて今の君の生き様なら良い人達が沢山集まって来るよ。」

 「だから応援してるよ、いちご。誰かを守れる魔法少女になれると良いね。」

 

 「はいっ…!!」

 

 今、わたしがこうして夢を歩めているのは、先輩が色々な形でわたしを守って来てくれたおかげなんですよ。

 

 そんな先輩に沢山優しい人達が集まって来ますように…

 

 そして、幼い頃に憧れたあの魔法少女に負けないくらい……いつかきっと先輩に胸を張って見せられるような魔法少女になってみせます!!

 

 

 「またクールな姿を見せたのね貴女達」

 

 「別に見せびらかそうと思ってやった事ではない!」

 

 「アンタはクールにこだわるから空回りするのよ。」

 

 「偶々機会を逃しているだけよ。いずれ私の手番に回ってくればその口も聞けなくなるわ」

 

 「おいおいお前ら落ち着けよ…」

 

 「……………」クイクイ

 

 「え、何、それ、人生ゲームやりたいの?」

 

 「……………」コクコク

 「………億万長者………私……価値………認めて……」

 

 「ルーレットで人生の価値決めるのはなぁ…」

 

 「勘違いしないで、貴方の価値を最終的に決めるのも私の裁量次第だから…」

 

 「やっぱルーレットで決めた方がマシか…?」

 

 何故俺の周りにこんなトンチキな奴らが沢山集まって来たのだろうか。

 『天知る地知る我知る人知る』なんて言っときながら、自分の日頃の行いに自信が無いからだろうか。

 

 でもまあこのメンツに囲まれて現時点で死にはしてないので、良くも悪くも道は続くものと考えるか

 

 





 このまで目を通してくださってありがとうございます。
 ちょっと創作に割ける時間無くなって、ここから不定期になります。楽しみにしてくださっている皆様には申し訳ございません…

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