ベル・クラネルが仮面ライダーになろうとしているのは間違っているだろうか   作:サンバガラス

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東島丹三郎は仮面ライダーになりたいを見ていたら書きたくなりました。


ベル・クラネルが仮面ライダーになろうとしているのは間違っているだろうか

 

昔々、そこまで昔ではないが、とある村に白髪の純粋な少年がいた。少年の名はベル・クラネル。それはベルが5歳の頃だった。いつもの様に外で1人で遊んでいる時のことである。遠くから誰かがベルに向かって走って来ており、ベルに近づく頃には息を切らしていた。

 

「ゼハァ・・・・ゼハァ・・・」

 

「だ、大丈夫?」

 

それはエルフであり、そんなエルフをベルは心配して声を掛ける。するとエルフは目を輝き始める。

 

「よ、ようやく・・・ようやく会えた・・・!!」

 

「えっ?な、何?」

 

小さな声で呟いた言葉を聞き返すベルなのだが、エルフは顔を上げて若干頬を赤ながら、ベルに話しかけた。

 

「ちょっと・・・そこのゼッハァ少年よ!!おっえ・・・私と英雄譚の話をしないか!?」

 

ベル・クラネルはその日変なエルフのおじさん(不審者)と知り合いになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後ベルとそのエルフは仲良くなっており、色々な英雄譚の話をしていた。エルフの名はイチロウで様々な場所を放浪している者らしい。

 

「ねえ、ねえ、イチロウおじさん。アレ見せて!!」

 

「ベルは本当に好きだな。まぁ、私も好きだけどね」

 

イチロウは懐から()()()と言う謎の板を取り出し、ベルと見る。

 

「頑張れ!!仮面ライダー!!!」

 

ここ数日ベルはイチロウに英雄譚の話をしていたのだが、イチロウの見せた仮面ライダーの物語にベルはハマってしまったのだ。

 

「あああ、やはり、やはり、仮面ライダーは素晴らしい!!!」

 

イチロウも仮面ライダーオタクである。そんなこんなで仮面ライダーを見続ける2人。

 

「カッコいい・・・色んな英雄譚を見てきたけど・・・仮面ライダーは別格だ!!!」

 

ベルはイチロウよりも目をキラキラしながら見ている。怪人達を倒す姿、改造人間でありながら人類を守る英雄、必殺技。その生き様を心、記憶に刻み込んでいき、夢中になっていく。・・・簡単に言うとベルは仮面ライダーに脳を焼かれてしまった。見て来た英雄譚の英雄よりも仮面ライダーにベルは憧れていた。それから十数ヶ月後のある日の事である。イチロウはベルに真剣な表情をして問い掛けた。

 

「・・・なぁ、ベル。お前は仮面ライダーが好きか?」

 

「いきなりどうしたの、イチロウおじさん?もちろん仮面ライダーは大好きだよ」

 

キョトンとしたベルにイチロウは軽く笑う。

 

「いや、すまんな・・・夢を思い出してな・・・」

 

「夢?」

 

イチロウはゆっくりと語り始める。

 

「私はな、ベル。仮面ライダーになりたかったんだ」

 

「そ、そうなの?」

 

突然のカミングアウトに困惑するベル。

 

「私は仮面ライダー達の生き様に憧れて仮面ライダーになろうとした・・・・・・私には無理な話だったんだ」

 

「・・・」

 

「自分で言うのもなんだが、私は変わり者のエルフであり、病弱で、加えて最初から3つの魔法を使えていたんだ・・・そんな私を皆は異物の様な物を見るかの目で見られ、除け者扱いだった」

 

「・・・」

 

イチロウの話を静かに聞くベル。

 

「ある日私の故郷にある女神様が迷い込んでな、その時に私はその女神様に恩恵を受けもらった。これで私も健康な体が手に入ると思ったんだ・・・だが結果は病弱よりかは遥かにマシと言う状態になっただけだったんだ・・・正直絶望したよ。人並みの体にもなれないと・・・それから私はその女神様と共に旅をしたのだ。そして最近脱退して最後の旅の途中で・・・ベル君と出会ったんだ」

 

「・・・イチロウおじさんはどうしてその話を僕に聞かせたの?」

 

その言葉にイチロウはゆっくりと言う。

 

「・・・私は・・・いや俺はベルに俺の夢を託したいと思った。お前の様な純粋で真っ直ぐな男に・・・」

 

「イチロウおじさん・・・」

 

「・・・なんてな。冗談だよ。そもそも現実に存在した英雄達よりもフィクションの中の存在・・・架空の英雄に憧れてしまって、ちょっと拗らせてしまった悲しいおっさんの愚痴だ。忘れてくれたら助かるよ」

 

イチロウは誤魔化す様に笑いながらそうベルに告げるのだが、

 

「・・・継ぐよ」

 

「・・・何?」

 

「・・・継ぐよ。僕はイチロウおじさんの夢を叶える」

 

ベルは純粋であり、燃える様な熱き目をイチロウに向けていた。

 

「仮面ライダーはこの世に居ない・・・居ないのなら、なれば良い・・・イチロウおじさんの夢・・・僕は、仮面ライダーになりたい!!!

 

その言葉を聞いたイチロウは高らかに笑う。

 

「ク、クククククク、アハッハハハハ!!!ベル、お前はやっぱ最高だな。(()()()()()()()()()()()。100点どころか200点の熱い答えを出してきやがった!!!)」

 

そしてイチロウは何かを決心し、ベルに向き直る。

 

「ならばベル、お前に渡したいものがある」

 

イチロウはベルに持っていたスマホと何処から取り出したヘルメットを渡す。

 

「これはイチロウおじさんのスマホとこ、これって!?」

 

そのヘルメットは飛蝗の顔のでありながら、紅の瞳に鮮やかな緑の色をもつヘルメット・・・仮面ライダー1号のマスクである。

 

「そのマスクは私が長い時間をかけて創り出した最高傑作・・・このマスクを渡すには条件がある」

 

「条件?」

 

「このマスクを被りたければ強くなる事そして、神の眷属になった時だ。それまでこれを被る事を禁止とする!!」

 

なんだが無茶苦茶でありながらガバガバな条件を言ってる気がする。

 

「そ、それだけ?」

 

「それだけだ・・・お前が仮面ライダーになるのならあの男・・・本郷猛の様に強くなれ!!男と男との約束だ!!」

 

その言葉にベルは強い意志と覚悟を決め応える。

 

「はい!!!」

 

ベルの決意を聞いたイチロウは笑みを浮かべる。

 

「なら後は頼んだぞベル・・・いや仮面ライダーになろうとする男よ!!!!

 

そう言ってイチロウはベルの元から離れた。夢はベル(主人公)に託した。後は死ぬまで生き続けるだけ・・・後悔は無いと言えば嘘になるが、それでも後悔がない様に生きてきたつもりだ。そう思ってイチロウはまだ見ぬ明日へと向かうのだ。ただ1つ不安な事があるとするならば

 

(・・・ベルの目・・・()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()・・・考えすぎだな、ベルもそこまでアレと同じにはならないだろな・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界は救われる。英雄の名は仮面ライダーと呼ばる。ベル・クラネル(色々と行き過ぎた異常者)によって

 

 

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