ベル・クラネルが仮面ライダーになろうとしているのは間違っているだろうか   作:サンバガラス

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あの子に会ってみたい

 

ダンジョンから出たベルはギルドで魔石を換金してから本拠地に戻る。その際にミノタウロスが5階層に出現した事は報告しなかった。ベルはミノタウロスと戦い勝ったのだが、誰が見ても危険な行動であり、これをそのままエイナに伝えると長時間の説教が待っているからだ。兎も角早くステイタスを更新してもらう為、急いで帰るのだ。一方その頃本拠地にいるヘスティアは

 

「・・・・ハァ」

 

ため息を吐いていた。それはバイト中の事だった。いつも通りにじゃが丸くんを売っていると何やら冒険者の雑談がヘスティアの耳に入る。

 

「なぁ、知っているか?仮面の狂人の話」

 

「仮面の狂人?なんじゃそりゃ」

 

「俺も人から聞いた話なんだけどよ、その冒険者なんか変な仮面を着けると突然雄叫びを上げてモンスターに殴り込みに行くんだとよ。しかも自分から不利になる状態を作ってな」

 

「・・・変な奴だな。そいつ只の死にたがり野郎だろ」

 

「更になそいつモンスターの攻撃を受けて笑いながら倒していったんだよ。恐らくだが、その仮面は呪いの掛かった物らしいぜ」

 

「ひぇ、怖えな」

 

「・・・・」

 

話の内容から恐らくそれはベルの事だとなんとなく理解し、ヘスティアは胃が痛くなり始める。そんな胃痛で苦しみながらバイトを終えたヘスティアはベットで5分ぐらい横になっていたが、ベルが帰って来てステイタス更新する事になり休めなかった。

 

「ベル君・・・もう少し考えて行動してくれよな」

 

そんな愚痴をベルに言いながらステイタス更新すると

 

「は?」

 

ベル・クラネル

 

Level:1

 

力:SS 1059

耐久:SSS 1100

器用:S 911

俊敏:SS 1023

魔力:I 0

 

「ら、ランクアップ可能?・・・ベル君一体何があったんだい?」

 

「あっ、それはですね」

 

ベルは上機嫌に今日の出来事を語り、ヘスティアは頭を抱える。何でこの子は危険な目に遭っているに喜んでいるんだ・・・最早、一種の病気かな?と思い始める。その後発展アビリティの狩人、耐異常、幸運の3つ内幸運を選ぶ。

 

ベル・クラネル

 

Level:2

 

力:SS 1059→I0

耐久:SSS 1100→I0

器用:S 911→I0

俊敏:SS 1023→I0

魔力:I 0

幸運:I

RE:100/100

 

英雄願望(ライダーチャージ)

・能動的行動に対するチャージ実行権。

RE(ライダーエネルギー)を消費する。

・消費量によって威力上昇。

 

【挑戦者】

・自身よりも高レベルの相手と戦う際に全ステイタス超上昇。

 

「・・・」

 

なんか新しいスキルが2つもついてる。何、REって?なんでこんな短期間で・・・ヘスティアは頭痛と胃痛に苦しんだ。

 

 

 

 

 

 

 

次の日の夜、ベルは豊穣の女主人という店に来ていた。というのも朝にシル・フローヴァという少女と知り合いになり、この店をオススメされ来たのだ。そんなベルはトマトパスタを豪快に食べていた。するとシルが近づいて来る。

 

「どうです?楽しまれてますか?」

 

「まあ、楽しんでいますよ」

 

「うふふ。それはよかったです。まあ、ベルさんのお陰で私の今夜のお給金も期待できそうです」

 

「はは、それは良かったです」

 

ベルはクスッと笑う。

 

「このお店色んな人が来て面白いでしょ。沢山の人がいると沢山の発見があって、私つい目を輝かせてしまうんです!!」

 

「そうなんですか」

 

シルは目をうっとりしながら続ける。

 

「私知らない人と触れ合うのが趣味と言うか、心が疼くと言うのか」

 

「ほへぇ」

 

シルの独特の価値観に軽く驚いていると

 

「にゃぁん!!ご予約のがお客様御来店にゃん!!」

 

アーニャが扉を開ける。そこから美男美女の様々な種族の集団が入って来たのだ。すると周りが騒めき始める。

 

『おおっ!えれぇ上玉!』

 

『バカッ!エンブレムを見ろ!ロキ・ファミリアだぞ!!』

 

『げぇ!!マジかよ!!』

 

そしてロキ・ファミリアの主神ロキが宴の挨拶を行っていた。

 

「皆ダンジョン遠征ご苦労さん!!今日は宴や!!思う存分飲めぇぇぇぇ!!」

 

『『『おおお!!!』』』

 

ロキ・ファミリアが飲み始め、盛り上がる。

 

「盛り上がってますね」

 

「ええ。ロキ・ファミリア様はうちのお得意様なんです」

 

「へーー」

 

特にこれといった出来事も無くベルは飯を食べ店から出て行った。一方その頃、宴をしていたロキ・ファミリアの中、Level5の冒険者アイズ・ヴァレンシュタインは昨日の出来事を思い出していた。それは遠征の帰りに出会したミノタウロスうちの1匹を逃してしまい追いかけていた時の事。

 

「・・・一体何処に行ったんだろう?早く見つけないと(でも思ったより冒険者がいない。これなら被害も)」

 

その時だった。

 

『ブモォォォォォォ!!!!』

 

「ミノタウロスの鳴き声!!」

 

アイズがミノタウロスの鳴き声がした場所に向かうとそこにはミノタウロスと戦うベルの姿があり、

 

「ライダーーパンチ!!」

 

『ブオッ!??』

 

ちょうどベルの拳がミノタウロスを捉えていた所を目撃する。その直後ミノタウロスからの反撃を受け血を吐くベル。

 

(ハッ!!助けなきゃ)

 

助けようとしたが、

 

「ああ、良い、このピンチは凄くいい!!」

 

ミノタウロスの攻撃を受けて何故かテンションが上がるベルにちょっと引いてしまうアイズ。

 

(・・・笑ってる?何で?)

 

そこからはミノタウロスの攻撃を弾き、カウンターを与え、止めの一撃を放つ。

 

「止めだ!!トウ!!ライダァァァキックーーー!!!

 

『ブモォォォォォォォ!!!!』

 

ベルの放つライダーキックはミノタウロスの胸にめり込み、致命の一撃であり、ミノタウロスは断末魔の様な叫び声を上げて消える。

 

「さ、最高だァァァ!!!」

 

ベルは雄叫びを上げ、魔石を回収して去って行く。その様子をアイズは見ていた。それはまるで小さな頃によく聞いていた英雄譚の話に出てくる英雄の様な存在に見えてしまった。

 

「・・・凄いあの子」

 

思い出すのはあの特徴的な飛び蹴り。あの瞬間アイズはベルの身体が輝いて見えた。

 

(・・・あの子に会ってみたい)

 

 

 

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