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どれくらいの時が経ったんだろう、数時間?数十分?数分?でも実際にはもっと短い
僕自体には変化なんてなく、相手にも特に変わりはなく、少々頭に
「ん、んんああ、あれ?なんで食えないのかな?」
やっぱり暴食じゃねぇかと思いつつ、あいつが言っていたことを考えるに目の前のこいつは俺の兄貴。....を奪ったということになる、だが両親の『名前』を喰らわずにそのまま殺したのは何故だろうか
しかし、そんなことはどうでもいいと思った。両親を殺し、僕から兄の記憶を奪ったことに激怒した。その怒りは、思考を、理性を鈍らせて、結果的に父親が持っていたナイフを持って、考え込んでいるあいつの首めがけて刺す
入ったという確信、致命傷には至らずとも、傷は残せるはず_________
現実は残酷なものである。ナイフの先は虚空で、相手はすぐ横にいる
避けられた______という驚きの直後には腹への衝撃
けられた?いや殴られたか!
一瞬のことではあったが正確に状況を分析する。腹を押さえつつ、ナイフを相手に向けて....でもまた避けられる
また顔を左手で掴まれた。体は宙が宙に浮かんだかのような感覚、足をばたつかせて抵抗するが、依然としてこの手の握力は凄まじく
「ん、んんなな、なるほど、暴食を知っている。この感じは権能の効果やら条件もか、加えて『暴食』が効かないとなると、一部の権能の否定、この感じは
「ですね、ねねまま、間違いない」
何を言っているのだろうかと、戯言と流して、今度は腕を刺して拘束を解く
「ん、んんいい、痛い!中々やりますねぇ」
恍惚とした表情、やめろそんな顔をするな、気色悪い
でも....こいつに傷をつけることはこの弱っちぃ体じゃ不可能、ならば
「権能....『反転』」
訂正させていただくが、僕の権能は『反転』ではない、確かに”弟”から”妹”に変化した時、特徴等は反転したかのように変わる(愛嬌ある目つきが、悪い目つきに、黒から白になるなど)しかし、この反転は色んな矛盾がある。自身を反転した場合、種族は人間ではない何かになるのでは?僕が生きているなら、反転すれば死ぬのでは....
なんて、小難しい話をしたが、仮名として『反転』として名乗っているって、その一文で片付けられる
(はぁ、くそ、この体になるとより一層恐怖を感じる)
考えろ、無駄に考えなければ、さらに重くなる恐怖に押しつぶされてしまう
......とは別の何かが押し寄せてくる
(あ、ああ、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ)
痛いと言い表すには、死ぬのではないかという表現が似合うほどの頭痛。それと引き換えのようにヴァニはとある男のことを思い出す
「あら、ららかか、変わることができるのか、変わる、変われる、なんともグロテスクに」
悶えるヴァニを髪をわし掴んで、さっきまで忘れていた。忘れてはならない男の顔と視線を合わせる
「なんで....兄貴、俺は忘れて」
「ん?んんほほ、ほう?暴食はそういうものだと知っていたのではないのかね....っていう疑問よりも、ももなな、なんで君は思い出せているのかな?」
知っている。僕は暴食の権能の条件も、効果も、でも、知っていたと、自覚するにはあまりにも酷の差がありすぎる、失ってわいけないという感情が忘れたという自己険悪がヴァニの脳内に渦巻いて、それは吐くという結果をもたらす
汚いものから『うわっ』と目の前の兄貴のもどきは手を離し
「いやぁ、二度目になるが、やはり君は異物だね、ねねだだ、だけどとてつもなく怠惰だ....」
「な、お.....ぼ....わた、く....」
「ふふふふ、ふふああ、あらら、憔悴しきっているねぇ」
もう、何が何だがと、この世界にとってはありえざる知識を持っていようとも、結局は凡人のヴァニには、今回起きたことの衝撃が大きすぎる。
故に、これ以上の会話等は不可能である
「くくく、くくまま、まぁちょうどいい時間だし、これでお開きにしよう、じゃあね怠惰で、傲慢で、散漫で、自分ならなんとかできるかもなんて思っていたかもしれない子よ」
「ま、ま、まって」
目の前のこいつが何をするかなんて疲れ切った脳でもすぐに答えが割り出せた
「またないよ、愚かな子、また十五年後に会った時には」
ーー次、当ててみなよ、異物......
権能によってか、彼はこの場から消え、どこかへと逃げた....
「なんなんだよ、お前は、クソが、ゆ、ゆるさねぇ、つぎあったとき、いや、かならずみつけだして」
その時は、いずれこの手で.....という誓いを残し、未だ燃える街の中で、意識は落ちた
本編開始まで何話かかるのかは...
一応、七、八話以内を予定しております。ああ、さっさと苦しみ悶えるスバルさんを書きたいぜ