赤より紅いヒーローアカデミア   作:幽界愉快

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私は原曲なら道中曲の方が好きだし、なんなら逆張り概念なのでZUN氏が手掛けたマイナー曲の方が好きです(桜花之恋塚とか)。

それでもやっぱり人気投票上位の曲は良いですね、酒が捗ります。
捗るからと言って文字に出るとは言ってませんが。

ちなみに上のは半年前の私です。半年放置しすぎて過去の残穢がありました。今の私は酒で喉が焼けてます(笑)


【六話】見た事もない悪夢の世界

レミリアは思考を巡らせる。

階下の庭先では門番の紅(ホン)美鈴(メイリン)と、命知らずな挑戦者が一定のルールの下手合わせをしていた。

レミリアはこれを見ながらなにかする事が好きだ。

自身の館の精鋭がどこまで高みに居るのか誇示(こじ)することもできるし、武の優雅(ゆうが)さに見惚(みほ)れることもできる。

 

「咲夜(サクヤ)。」

 

名前を呼ぶだけで、眼下には淹れたての紅茶が現れている。

種も仕掛けもないマジックだ。従者の十八番(おはこ)である。

レミリアは弱点でもある陽の光を傘で遮(さえぎ)りながら、時計塔の下で嗜(たしな)むこの時間が好きだ。

背後にはお気に入りの人間でもある十六夜(イザヨイ)咲夜(サクヤ)が立っている。

お菓子と言えば茶菓子が出され、催(もよお)しがつまらないと言えばナイフのお茶濁(ちゃにご)しが混ぜられる。何を言っても大体は完璧にこなしてくれるのだ。

満足気に微笑(ほほえ)みながら、レミリアは紅茶を啜(すす)る。

 

───そして盛大に吹き出した。

 

「咲夜(サクヤ)ァ!?」

 

「本日の紅茶は魔法の森で採れたそこら辺の葉(雑草)を使ってますわ。茶っぱにそっくりだったので。」

 

「主人に出すモンじゃないけど!?」

 

飲んだ瞬間から冷や汗が止まらない気がしてきたが、何とか苦笑い(文字通り苦かった)を浮かべる。

いつの間にかすぐ横に砂糖の入った小瓶が並べられていたので、風味が無くなろうが関係なくぽとぽとと落としていく。

何とかこの苦味と雑味を誤魔化して飲むつもりなのだろう。

 

「アンタのその癖何とかならないかな。」

 

「一生死ぬ人間ですから、たぶん無理です。メイビー。」

 

時々茶目っ気(ちゃめっけ)で茶葉や味が摩訶不思議(まかふしぎ)な紅茶を出す咲夜(サクヤ)。

とはいえ折角(せっかく)淹れてくれた紅茶を無下(むげ)にはできない。レミリアは結局、大体はなんだかんだちゃんと飲むのだ。

でも、やっぱり口に合わない。そもそも、茶っぱに似た雑草なら、それは果たして茶っぱなのか?

 

「ところで貴女、夢を見たことはある?」

 

「夢ですか?ええ、まあ、覚えてないけど見ていると思います。」

 

咲夜(サクヤ)は首を傾(かし)げながら、突然の問いにしっかりと答える。

その答えが出ると同時に、丁度(ちょうど)手合わせが終わったのか、美鈴(メイリン)が礼をしてた。挑戦者は投げ飛ばされて、池の上でぷかぷか浮いてる。

 

「ああ、ちょうどあんな感じで。たぶん犬神家みたいな追体験とかしたことあります。」

 

「財産は?」

 

「消えちゃいました。」

 

「そりゃそうか。」

 

逆さ吊りにはなってない。命知らずは命を拾って岸へ流れて行った。迷子になってなければ生きて帰れるだろう。

咲夜(サクヤ)は何となく考えてた。夢の中で何ができるか。とりあえず登山とかできそうだ。夢に酸素なんて無いのだから、ひょひょいと行けそう。

そうやって山道を踏み抜くイメージをしていると、レミリアが口を開く。

 

……なんでも、夢の世界から色々な世界に行けるって。

……管理人が居て、時折現世に枕を売るんだって。

 

「商売繁盛するんですか?夢の世界の通貨とか聞いたことないですけど……。」

 

「通販してるらしいわよ。」

 

「まあ、便利。今度取り寄せておきましょうか?」

 

「お得意様の顔パスがつきそうなら是非にでも。」

 

とにもかくにも、咲夜(サクヤ)にレミリアが考えた最高の作戦という名の、今後の予定を話した。

そこへ、進捗を伝えに来たパチュリーも加わって、更にあれやこれやと話に話し、その内どうでもいいペットのチュパカブラ観察記録の話になっていた。なんてこった。

 

「話を戻すけど、夢についてどうするの?」

 

パチュリーが元の路線に戻してくれた。

レミリアはへらりと笑って、背もたれに体重をかけた。喉を鳴らして笑って、まるでチェスの駒を動かすように人差し指で机を鳴らしてた。

 

「近いうちに動くわよ。私達で夢の国を紅く染めてやるのさ。」

 

「ステッキなんて無いからね。」

 

「泉も無いかも。ああ、でも、所詮(しょせん)は夢だから出てくるのかしら……。」

 

真昼の幻想郷で、夜の少女が妖艶(ようえん)に笑ってみせた。




私の中で咲夜のイメージはアクティブマン。
特にカード強奪者がデカイですね。それから紅魔郷のムスッとした可愛いお顔。

感想など励みになります。
遅れてましたが、誤字や脱字は進行に関わりそうなものだけ妖精が直しておくそうです。
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