まあ、これはファンタジーでフィクションだからなんでもありなんですけど。
歩き続けて、進み続けて。
気付けばレミリアは紅魔館に居た。いや、紅魔館にそっくりな夢の世界だ。ここは本物の館じゃない。
レミリアは銀のナイフで腕に文字を刻んでいた。
痛みは感じない。しかし、これで忘れても自分の頭なら分かる。少なくとも、ここでやる事があるということに。
とにかく、歩き続けた。思考を止めず、夢の世界を
腕を握りながら、廊下の先を睨みつけた。
「お嬢様?」
後ろを振り向いた。そこに、メイド服の少女が居た。
「そこで止まって。」
レミリアは腕をのばして命令した。
この空間の中、誰も信用できない。信頼はしている。だからこそ止めさせた。従者の皮を被った偽物かもしれないし、もしかしたら本物かもしれない。これを確かめる術がレミリアには無い。苦虫を噛み潰したように一歩
質問しようにも、どう考えても本人しか分からないと言うものがない。
もし記憶すら模倣する偽物なら?もし身体を乗っ取るタイプのものなら?悪い予感と予想が入り乱れて行動を阻害していく。
「
ここは夢の世界だ。死のうが死ななかろうが現実世界に影響はない。自分の忠実な下僕なら、
「
「残念です、お姉様」
───
まるで最初からそこに居なかったかのように、廊下にレミリアだけを残して消えてしまった。
レミリアはぐらりと視界が揺れるような錯覚を覚えた。廊下の奥が見えない。ずっと続く無限回廊のようにぐにゃりぐにゃりと回転しているように見える。
「 レ ミ ィ 」
「……今度は
後ろから声をかけられた。
分かっている。ここに本物なんて居ない。腕を後ろに振り回して、その幻を消した。
その後も何度も何度も声が頭に入ってくる。
レミリア、レミリア、レミリア。
「ああ。うるさいっ、うるさいよ!」
頭を抱えて、その場に
脂汗が止まらない。背筋を凍らせるような感覚が喉奥につっかえて離れない。
「落ち着け、落ち着くのよレミリア・スカーレット。私なら大丈夫……。こんな、趣味の悪い夢を見せる
自分にそう言い聞かせながら、一歩一歩とまた進み始めた。
場面が変わって、景色が一変した。
夜の神社だ。よく遊びに来ている隠れ家的神社。博麗の巫女が居て、幻想郷を
月明かりがレミリアを照らす。綺麗な満月だ。レミリアは空を見上げて、偽物だとすぐに気付いた。
「あまりにも醜い贋作ね……。」
独り言で愚痴を呟いた。
すると、鳥居の上からふわりと空から降りてくる、目に入れても痛くない程に
レミリアは目を細める。
「お
「おや、失礼な物言いだ。まるで本物そっくりだね。」
「本物も偽物もありゃしない。ウダウダとお高く止まってちゃあ足元のモンも見えないわ。」
「足元の
「ナイフ一本管理できない奴が何を言うか。」
苦笑いで
「やるの?」
「やるよ。」
「本物でも無いのに?」
「偽物だからやるの。文句ある?」
レミリアは口角を上げた。
「私ね散々な目にあったの。こんなムシャクシャした気持ち、
「うーん、
瞬間、お祓い棒が眼前に迫ってきた。レミリアはそれをすんでのところで右にステップを踏み回避をする。
「今夜は月が紅くないから……遊んでやるわ。」
凄くスローペースで進んでますが、ちゃんとヒロアカとのクロスオーバーです。安心して不安になってください。
今は丁寧にヒロアカ世界へ行くための手段を確立中って訳です。丁寧と言うか、ただ遅いだけというか。
尻を叩くような感想でもなんでも大歓迎です。
重い腰をあげる前に先にストーリーの進行を妨げるような誤字や脱字を修正します。それ以外はたぶんしません。