「あれれれれ?…………あれれれれ?」
マーゴが魔女に関する本を見つけた翌日、チョコザイは森の中で何かを探し回っていた。
そこにガサリと草を踏む音が聞こえ振り返ると逃走中の黒部ナノカがいた。
「貴女…………こんな所で何をしているの?」
「チョロが居ません…………」
「チョロ?」
その手にはチョロの尻尾部分が握られているが体の部分と泣き別れにやっておりその体部分を探していた。
「チョロが居ません…………」
「………………………………」
その言葉にナノカは周囲を軽く見回すとチョロと思わしき尻尾の無い鼠のぬいぐるみが落ちていた。
「これの事かしら?」
ナノカがチョコザイにぬいぐるみを見せるとそのぬいぐるみを取り軽く礼をする。
「ありません…………尻尾がありません」
そんな事を呟きながらチョコザイは牢屋敷の方へと歩いていった。
「………………………………今のは」
チョコザイがぬいぐるみを掴む際軽く触れたナノカはその光景に絶句していた。
多くの外国人が彼女を取り囲み何かを研究をしている様子。
様々な事件のデータを読み込まされその知識を使い事件を解決していく彼女。
それらの背景には全て【SPB】と言う【FBI】内の組織が関わっている事を視た。
入ってきた佐伯ミリアを見付けたのはその直後だった。
「……………………ありません」
「あら、チョコザイさんお帰りなさい」
チョコザイが牢屋敷に帰り着くと布に囲まれたハンナが出迎えた。
「ありません…………尻尾がありません」
「尻尾?ああ、そのぬいぐるみ尻尾が取れてしまったのですね、ちょっとお貸しなさい」
尻尾と体に別れたぬいぐるみを借りるとハンナは慣れた手付きで尻尾と体を縫い合わせた。
「はい、出来ましたわ」
「これはチョロです」
チョコザイはそう言うと頭を下げチョロと共に何処かへ向かう。
「ふふ、どういたしまして」
その背中にハンナはそう言いその背中を見送り入れ替わる様にエマ達が入って来た。
更に数日が経ち、エマ達の脱獄計画は完成し、失敗した。
エマ達の計画は気球に乗って空から逃げると言うもの、しかしその気球はいざ脱出と言う所で破壊されていたのを発見した。
更に犯人を示す様にゴクチョーから昨夜外出禁止時間に外出していた人物として佐伯ミリアの名前が挙げられた。
それから直ぐに解散となり少女達は無気力なまま房に戻され佐伯ミリアは懲罰房に入れられた。
それから翌日になり少女達は何も手につかないままただ時間が流れる。普段通りなのはチョコザイ位だった。
その夜、ハンナの叫びに皆が懲罰房に集まる。最後にやってきたエマ達が既にいる少女達に何があったのかを尋ねるとココが叫ぶ。
「おっさんが刺されてる!!でも扉が開かなくて!!まだ生きてるかもしんないんだよ!!この部屋開けてよ!!ねぇ!!」
ココの言葉に反応したエマが覗き窓から中を覗くとそこには貼り付けにされズタズタに切り裂かれたミリアがいた。
「…………開きます」
その時、チョコザイがそう言い扉の前に立つと鞄の中からヘアピンを取り出しガチャガチャと鍵穴に差し込みモノの10秒程で鍵を開けた。
扉が開くと同時にシェリーがメルルを呼びメルルが魔法を発動するが直後に首を横に振った。