討論の時間が終わり投票は満場一致で夏目アンアンに決まった。
「業務時間外ですので巻きで進行しましょう。皆さん、さっさと処刑ボタンを押して下さい」
ゴクチョーによって急かされた少女達は処刑ボタンを押す。
「はい、これより魔女の処刑を行います〜!!」
ゴクチョーの声と共に処刑台が現れる。そこに現れたのは人形劇に使われる様な巨大な舞台装置。
「何故だ?吾輩は友達だと思っていたのに…………」
チラリとアンアンはエマの方を一瞥しそんな言葉を残す。
アンアンに無数の糸に絡め取られ操り人形の様になる。
「あらまぁ皮肉ね、人を操る貴女が操られるなんて」
「おっさん殺したし自業自得じゃね?何でおっさん殺したんだよ!!ねぇ!!」
マーゴとココが声を上げる中でエマは漸く真実に辿り着く。
「ミリアちゃんじゃない」
エマの言葉に少女達の視線が集まる。
「アンアンちゃんが殺したかったのは、僕だったんだね」
「???何を言うのだ?お前はミリアの中身だろう?」
エマの言葉にアンアンも疑問を浮かべる。
「言ったじゃないか、あの時。中身を入れ替えた…………って」
言葉が終わると同時にアンアンも理解し驚愕に染まる。
「あ、ああ、ああああああ!!ミリアはあの時、嘘を付いたのか!!」
それは佐伯ミリアの優しさ故の嘘、誰にも死んで欲しくないと言う願い。それをアンアンは汲み取れず自らの欲に溺れ優しい少女に手を掛けた。
「そんな、そんなのって…………違う、吾輩が殺したかったのはミリアじゃない!!エマだ!!だってアイツはキャビネットの鍵を飲み込んだ!!吾輩達の思い出をぶち壊した!!」
「ミリアちゃんは、僕を庇ったんだ」
「死ね!!桜羽エマ!!死んでしまえ!!」
みるみる内にアンアンの魔女化が進みその爪は鋭く伸びる。
「う〜ん、何でエマさんを殺したいんですか?」
シェリーがアンアンに尋ねる。
「吾輩は、ここから出たくなかった、満たされてはいけないんだ。ずっとここで暮らしていこうと思ったのに、ここでの暮らしは、吾輩にとって、とてもとても素晴らしい物になる筈だったのに!!」
フッとマーゴがアンアンの言葉に笑みを見せる。
「幸せになってはいけないなんてとんだエゴね、だって貴女、ここでの生活に満たされていたのでしょう?貴女は幸せな暮らしを手に入れたくて身勝手にミリアちゃんを殺したのよ」
マーゴの言葉にアンアンはポカンとした表情を浮かべる。
「そうか、吾輩は幸せだったのか、レイアやミリア、メルルと過ごす生活がとても好きだった」
鋭く伸びたアンアンの手が短剣を掴む。
「幸せを願って、ごめんなさい」
同時に短剣が首を掻き切った。
「はい!!無事【なれはて】となりましたので彼女は永遠の牢獄に閉じ込めます」
ゴクチョーがそう言いアンアンは処刑台ごと消えた。
「
チョコザイは涙を流しながらそう言い手に力を込めその場に倒れ寝息を立て始めた。