サヴァン少女ノ魔女裁判   作:寝心地

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睡眠薬

アンアンの事件から翌日、エマは朝食後の自由時間に少女達を集めていた。

 

エマは脱獄の件に関して話そうとしたエマに少女達はアンアンの件もあり拒絶を示した。

 

少女達の心は完全にバラバラになった。脱獄を叫び続けるエマも体調を崩し倒れ全てが悪い方向に進んでいる。

 

しかしそれから数日が経っても特にこれと言った大事もなくエマも体調が治りメルルの手伝いの為共に医務室に向かうとそこにはアリサとチョコザイが一緒にいた。

 

(アリサちゃんとチョコザイさん?何だか珍しい組み合わせ)

 

エマが呑気にそんな事を思っているとアリサは薬品棚を漁りチョコザイに見せチョコザイが何かを呟くと放り捨てると言うのを繰り返していた。

 

「ッ!!」

 

アリサはメルルとエマに気付き緊張した様に身体を強張らせる。

 

「氷上!!例のブツは何処だ!!」

 

「例のブツ?」

 

「doral……dalmate……doral……dalmate……」

 

「ドラールにダルメート?それって一体、と、兎に角乱暴は止めて!!」

 

エマがアリサとメルルの間に割って入るとアリサは舌打ちしその場を去る。

 

「チョコザイさんが言っていたのは睡眠薬の名前です。とても強いお薬で、慎重に使わないといけないお薬なのですが、アリサさんは大量服用している様で」

 

「大量服用?それって良くないよね?」

 

「Overdose……Overdose……」

 

「はい、次から次に欲しいと仰って。その、実際に幾つか副作用も発症している様で」

 

「副作用?」

 

「ふらつき……めまい……一過性健忘……依存症……肝機能障害……反跳性不眠等の離脱症状」

 

「はい、その中でもアリサさんは依存症の傾向が1番強く、ますます他の症状に近づいてしまって、だから暫くこのお薬は渡せないって」

 

「そうなんだ、それにしてもチョコザイさんは凄いね、何でも知ってて」

 

「そうですね、もしかしたら私より詳しいかも知れません」

 

それからメルルは一度席を外しエマとチョコザイでアリサの散らかした薬の片付けに入る。

 

「チョコザイさん、これは?」

 

「Painkiller……Painkiller」

 

「ペインキラーは…………鎮痛剤か、って事はここだね、此方のは?」

 

「Gold Medicine……Gold Medicine……」

 

「コールドメディスン…………風薬はここだね。良し、これで全部だね、ありがとうチョコザイさん」

 

「チューチュー…………チューチュー」

 

エマが礼をいうとチョコザイはその場を離れようとする。

 

「あ、チョコザイさん!!良かったら一緒にピクニック行かない?」

 

「チューチュー…………チューチュー」

 

しかしチョコザイはエマの方を振り返る事も無く医務室を出ていった。

 

チョコザイはラウンジに着くとそこにはアリサの姿があり不安があるのか剣呑な雰囲気をしている。

 

「チョコザイ、何しに来た?」

 

するとチョコザイは一本の薬瓶を鞄から取り出しアリサに渡す。

 

「んだこれ?ウチはあの薬じゃねえと眠れねぇって」

 

「dayvigo……dayvigo」

 

「ぁあ?えっと…………デビゴ?んだそれ?」

 

アリサはスマホを取り出しチョコザイの言葉を翻訳する。

 

「……………………デエビゴって言うのか、意味は…………睡眠薬?」

 

「チューチュー…………チューチュー」

 

「あ、おい!!」

 

チョコザイはそれ以上説明はせずチョロと共に何処かへ消え薬瓶を持つアリサだけが取り残された。

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