チョコザイがアリサに薬を渡している頃、エマはマーゴをピクニックに誘う為図書館に訪れていた。
マーゴは魔女の本の解読が進んでおり大魔女降臨の儀式と魔女を殺す薬がある事をエマに教えた。
「ねぇエマちゃん、これを見て」
同時にマーゴは手袋を外し手を見せる、そこには多少爪が伸びてはいるが綺麗な手があった。
「うん、この手がどうかしたの?」
「爪が長いでしょう?これで昨日切ったのよ」
「え?」
「看守がどんな姿をしているか良く知っているでしょう?これも魔女化の影響かしらね」
「マーゴちゃん魔女化が進んでるってわかるの?殺人衝動とか…………あるの?」
「私はまだそこまで進んでない、でもね」
マーゴは何処か憂いている様な顔を見せる。
「チョコザイちゃん、彼女をこれ以上殺人事件に関わらせるのは止めたほうが良いわ」
「え?」
マーゴの口から思ってもいなかった言葉が飛び出しエマは呆ける。
「ど、どうして?チョコザイさんの推理力は魔女裁判の時凄く助かってるのに」
「それがあの娘のストレスになっているとしたら?」
「チョコザイさんのストレス?」
「エマちゃんは覚えてるかしら?レイアちゃんとアンアンちゃんの事件を解決した後のチョコザイちゃんの様子」
「うん、み、ミッション…………兎に角何かを呟いた後に寝てるよね?」
「それもだけど、あの娘、寝る前に涙を流して両手にとてつもない力を込めてるの、それでアンアンちゃんの事件の時両手を見てみたら爪が掌に食い込んで血が滲んでたわ」
「そんな!!じゃあメルルちゃんに見てもらわないと」
エマの言葉にマーゴは首を横に振り話しを続ける。
「でもね、その後1時間もしない内に掌は元通りになってたの、自己治癒能力の強化、私も試しに指先を軽く切ってみたのだけれど、治るのに丸一日掛かったわ。つまり、私達が数十日かけてここで受けたストレスよりも、あの娘が1件の事件を解決して受けるストレスの方が何倍も高いと言うことよ」
「そうだったんだ…………知らなかった」
「だからねエマちゃん、これ以上あの娘を殺人事件に関わらせるのは止めましょう?もしあの娘が魔女になってしまったら私達にも危険が及ぶわ」
「……………………そうだね」
エマはそれだけ言うと図書室を後にした。
それから再び日にちが経ちエマは再び体調を崩しシェリーも怪我をし医務室でメルルに治療を受けていた。
2人を心配した残った少女達は皆入って来る、少しの間談笑していると少女達の鼻を焦げ臭い臭いを感じゴクチョーがゲストハウスの火事を知らせる。
動けないシェリーと看病の為メルルが残り、残りのメンバーでゲストハウスを見に行くとゲストハウスの1棟が燃え上がっている。
エマはそのゲストハウスにヨロヨロと近付きアリサに止められているがその手を振り払い中に飛び込む。
そこには無数の人形と共に梁にロープを垂らし首を括ったハンナの死体があった。