ハンナの死亡を確認した後、ゴクチョーの通知により少女達はラウンジに集められた。
「やれやれまたですよ…………殺人事件、しかも早朝に……時間を考えて欲しいですよね、そうですねぇ〜、魔女裁判は正午に行いましょう」
それからは定型文の様な通告が行われそれぞれ捜査に駆り出した。
「「
「待ってチョコザイちゃん、貴女は捜査しないでちょうだい」
部屋を出ていこうとするチョコザイをマーゴが呼び止めその手を掴む。
「何でだよ、コイツの推理には今まで助けられただろ」
「そうだよ、むしろチョコザイが居ないと犯人の特定とかあてぃしらだけで出来るわけ無いじゃん!!」
事情を知らないアリサとココがマーゴに抗議の声を上げる。
「チョコザイさんは事件を解決する事が凄くストレスになってるんだ、だから事件を解決する度に凄いスピードで魔女化が進んでるんじゃないかって」
エマがマーゴ以外の少女達に説明し少女達はしぶしぶながらエマとマーゴの言葉を受け入れる。
「あれ?チョコザイは?」
しかし2人が少女達に説明している間にチョコザイはラウンジを出ており少女達は慌ててチョコザイの捜索に入る。
「ここにいやがったか」
アリサはゲストハウスの前でウロウロしているチョコザイを見付ける。
「ほら、帰るぞ」
アリサはチョコザイを連れ戻そうとするがチョコザイはその手を掻い潜りゲストハウスの前を指差す。
「redPaint」
「ああ?ああ、赤い塗料だな、それがどうした?」
アリサの質問を無視しチョコザイはハンナの死体がある【火精の間】に足を踏み入れる。
「おい、勝手に入んなって!ほら、帰るぞ」
アリサの言葉を無視しチョコザイはゲストハウスの中を見る。ゴクチョー達の迅速な消化により内部は殆ど無事でありハンナの死体もそのまま残っている。
「GNOME」
「は?ノーム?ここはサラマンダーだろ?」
「ああ、やっぱりここにいたのね、チョコザイちゃん、戻りましょう?」
そこにマーゴが現れチョコザイを連れ戻しにやって来る。
「わりぃ宝生、コイツ中々に頑固だ」
「違うわ、こだわりが強いのよ、事件を操作すると決めたら恐らく解決するまで操作する。一体どんな生活を送ってきたらそんなこだわりが身につくのかしらね」
「元々捜査機関でそういう風に教えられたからよ」
そこに第四の声が聞こえゲストハウスの出入り口を見るとナノカが立っていた。
「あら、逃亡者さんがこんな所にいるなんて……それで?それはどういう意味?」
「彼女は元々【SPB】と言うFBI内の極秘組織に引き取られたのよ」
「FBIって、あのアメリカの警察とかの組織か?【SPB】って何だよ」
「Savan Program Branch」
「彼女の言う通り、随分前から彼女の様なサヴァン症候群の子供達を集めているらしいわ」
「一体何のために?」
「サヴァン症候群の特性を医学的に育成し事件解決に役立てる為よ」
「じゃあ、チョコザイが事件を解決したり薬品や事件のトリックに詳しかったりするのは……」
「彼女がそういう事を教えられてきたからよ、SPBの大人達にね」
「ふざっけんな!!!!」
メキッ!!とゲストハウスの壁の木材が音を立てる。
「自分達の都合でコイツを巻き込みやがって!!そんなの警察の仕事だろ!!コイツを巻き込んでんじゃねえよ!!」
アリサの叫びは外の大人達に伝わることは無くゲストハウスの中で虚しく響いただけだった。