食事を終えた少女達はそれぞれの牢屋に戻った。
翌朝
エマ達が食堂に向かう。
「あれ?チョコザイさんは?」
「そう言えば、まだ牢屋で寝てるんですかね?」
「……………………ねぇねぇ」
「「うわっ!?びっくりした」」
エマ達がチョコザイを探しているといつの間にかエマの横にチョコザイがいた。
「カレースープ下さい」
「え?か、カレースープ?」
「カレースープの時間です。カレースープ下さい」
「ごめんね、僕カレースープは持ってないんだ」
突然の事にエマはそんな返事しか出来ず何故かチョコザイは全員に同じ様にカレースープを求めた。
「カレースープ下さい」
「………………………………」
チョコザイは看守にまでカレースープを求めるが看守は微動だにしない。
「う〜ん、カレースープはありませんがこのスープはどうですか?」
シェリーがチョコザイの前に出したのはうっすいほぼお湯の様なスープ。
「これはカレースープじゃありません」
「でも、美味しいですよ?」
「これは違います」
「ダメですか、でも他にありませんし食べてくださいよ」
「これは違います」
「そう言わず一口だけでも、美味しいですから食べて下さい〜」
「これはカレースープじゃありません」
「まぁまぁそんな事言わずに〜食べて下さい〜!!」
「ちょっとシェリーさん、無理強いはいけませんわ」
「………………………………はい、アップデートしました」
「「「え?」」」
チョコザイはそう言うと散々嫌がったスープに口を付ける。
「食べた、と言うか飲んだ」
「何だったんでしょう?」
それから特に騒ぎは起こらずエマ達は牢屋敷を散策するが何故かチョコザイもエマ達に付いてくる。
その途中、エマ達は牢屋敷の図書館に足を踏み入れた。
「どんな本があるのかな?」
「Cherry blossom Cherry blossom」
「え?何ですか?」
「Cherry blossom Cherry blossom」
図書館に足を踏み入れた途端、チョコザイは中央に咲く桜の木を指差す。
「Cherry blossom、桜の事よ」
そんな声が聞こえ声の方を見るとそこには宝生マーゴがいた。
「マーゴちゃん、居たんだ」
「ええ、ちょっと覗きに来たのだけど、読める本も無さそうだしね」
マーゴはそう言うとフラリと何処かに向かいエマ達もその後に続くと机の上にカードが広げられていた。
「これって、タロットカードですよね?」
「ええ、娯楽室にあったから貰ったの、元々好きだったし、貴女達の事も占ってあげましょうか?」
マーゴの提案をエマは何となく断る。
「TheFOOL TheMagician TheHighpriestess TheEmpress TheEmperor Thehierophant TheLovers TheChariot strength TheHermit wheel of fortune Justice TheHangedman Death temperance TheDevil TheTOWER TheSTAR TheMoon TheSUN Judgment Theworld」
突如チョコザイが英単語を並べエマ達は何のことやらと疑問に思うがマーゴだけは手を叩く。
「素晴らしいわ、正解よ」
「マーゴちゃん、今のって…………」
「今のはタロットカードに書かれたカードの名前、所謂アルカナね、この分だとまだまだ覚えていることが多そうね。流石サヴァン症候群と言った所かしら?」
「サヴァン症候群って?」
「あら、気づいていなかったの?この子は恐らく発達障害と呼ばれる者の中で稀に現れるサヴァン症候群の持ち主よ、聞いたことない?特定の分野に置いて凄い力を発揮する人とか一度見たものを絶対に忘れない人とか」
「ああ!!テレビで見たことあります!!じゃあチョコザイさんもそうなんですね!!」
「恐らくわね、彼女の場合は突出した記憶力でしょうね、その分苦手な事はとことん苦手な人が多いのだけれど、後は確かとてもこだわりが強い人とか?」
「あ、だからカレースープを」
「でも最終的には私が勧めたスープ飲んでましたよね?」
「それも彼女のこだわりなのかもしれないわね、じゃあね、楽しかったわ」
マーゴはそう言うとその場を離れエマ達もこれと言った収穫も無く図書室を後にした。