シェリーの処刑から暫く経った、少女達は完全に意気消沈し死んだ様に生きている。
最早希望は無く、何時起こるとも知れない死の恐怖に怯え死んだ様に生きている。
そんな中で普段と変わらないルーティンを繰り返す少女がいた。
「チューチュー…………チューチュー」
お気に入りのチョロと共に散歩に出掛け最早慣れ親しんだ森の中を歩く。
「貴女はこんな時でも変わらないのね、夏目アンアンの様に帰りたくないのかしら?」
何時の間にか背後にはナノカがおりチョコザイに話し掛ける。
「…………花がありません」
「花?」
ナノカの問い掛けにチョコザイはそう言うとナノカの手を引き花畑にやって来るととある一角に腰を下ろす。そこには百合の花が咲いていた。
「花があります…………パパ…………ママ…………タスク…………アタル」
チョコザイは1輪1輪指差しながら家族の名前を呼んでいきナノカはその背中に何処か哀愁を感じる。
「……………………そう、貴女も会いたい人が居るのね…………そうよね、貴女は家族と引き離されたからその愛情を知らない、会いたいわよね」
ナノカはチョコザイの背中を見ながらそう言うと何処かへ消えた。
それから更に数日後
チョコザイは食堂で残り少ないケチャップとマスタードを啜っていた。
「コイツ…………こんな時でも変わんないよな〜本当に魔女化進んでんの?」
「ええ、少なくとも私達よりはね」
その食堂の離れた席からマーゴとココがチョコザイの様子を見ながら話していた、そこにエマとメルルもやって来て期せずして残っている殆どの少女が食堂に集まった。
しかし始まるのは言い合いばかりで建設的な話し合いも何も無く喧嘩別れの様に散り散りになった。
その翌朝、ゴクチョーの知らせと共に殺人事件が起きた。
ゴクチョーの通達通り裁判所に向かうとそこには処刑台にずぶ濡れで力無く腰掛けるアリサの姿があった。
「なんで…………アリサちゃんが」
エマの声と共にゴクチョーの羽ばたきが聞こえ何時もの様に魔女裁判の開廷と調査を言い渡し何処かへ飛んでいった。
「
最早諦めているのかチョコザイの調査の邪魔をする者は居らずチョコザイはアリサの周囲を観察する。
「…………glass」
呟き始めたチョコザイの横をエマが陣取りチョコザイの指差す先を見る。そこには確かに割れたガラスと蓋の様な物があった。
「burn…………burn…………Candle…………Candle」
聞き慣れない単語にエマは翻訳アプリを開く、そこには【火傷】と【蝋燭】と書かれておりアリサの顔に蝶の形をした火傷の跡と地面に蝋燭を見つけた。
「Jewel…………Jewel」
「え?ジュエル…………宝石?」
チョコザイの指を追い掛けると示されているのはアリサの目、その瞳を注意深く観察するとアリサの瞳がまるで宝石の様になっている事に気付く。
「なんだろうかこれ?コンタクトや石が入ってる感じじゃない…………眼球がそのまま宝石になってる?」
エマは不思議に思いながらもその瞳を写真に収めるに留めた。