サヴァン少女ノ魔女裁判   作:寝心地

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本名

少女達が牢屋敷に囚われて丸一日、規則に則って生活する中でチョコザイのルーティーンも何となく見えてきていた。

 

「いただきます」

 

まず朝、皆が少しでも固形物を取る中彼女はシェリーに勧められた薄いスープのみを口にする。

 

それから午前の自由時間は娯楽室で過ごしチェスやオセロ等をするのだが。

 

「CheckMate」

 

「またおじさんの負けか〜本当にチョコザイさん強いね」

 

彼女はあらゆる娯楽で圧倒的な大差で勝利を収める。

 

「ホットドック下さい」

 

昼はホットドックを求め食堂を練り歩く、見かねた少女達はビュッフェの料理でそれらしい物を作るのだが。

 

「これは違います」

 

そう言って口にしようとしない。

 

「こだわりが強いって言ったでしょう?恐らく単なるホットドックでは無く決められた店のホットドック、と言うこともあり得るわ」

 

とはマーゴの談である。

 

そして夜は何とビュッフェの料理や他の食べ物を求めるでも無く持参品であろうケチャップとマスタードを摂取する。

 

「洗濯物は午後9時に出します」

 

更に洗濯物の提出や風呂の時間にもこだわりがある様でその時間以外は決して入ろうとしない。幸いその時間が風呂の時間であった為事なきを得ていた。

 

それから更に日にちが経ち牢屋敷での生活が4日目。

 

エマ達が脱獄計画の為散策していると花畑でチョコザイが花を摘んでいるのを見つける。

 

「チョコザイさん!!何してるんですか?」

 

シェリーが話し掛けるとチョコザイはシェリー達を一瞥し花を摘む。

 

「花があります」

 

そう言い花を摘み終わるとチョコザイは鞄から花瓶を取り出し花を生ける。

 

「これって…………」

 

「百合の花ですわね、花言葉は確か【純粋】」

 

「family」

 

「え?」

 

「family」

 

チョコザイは花を指差しながらfamilyと呟く。その意味はエマ達でも知っている。

 

「パパ…………ママ…………たすく…………あたる」

 

生けた花を一つ一つ指差しながらチョコザイは家族の名前を呼ぶ。

 

「って今名前を言いませんでしたこの人!?」

 

ハンナがそう言いエマとシェリーもハッとする。

 

「確かに!!タスクさん…………はどちらかと言うと男の名前ですよね?と言うことは貴女はアタルさんですね!!」

 

「そっか、初めて名前知れたな…………宜しくね、アタルさん」

 

「…………チョコザイ」

 

「え?」

 

「…………チョコザイ」

 

「もしかしたらチョコザイと呼んで欲しいのかも知れません、だからチョコザイと名乗るのかも…………」

 

3人がそんな話しをしている隙に彼女は生けた百合を持って牢屋敷に戻って行った。

 

その日の夜の夕食後の自由時間

 

エマ達の元に黒部ナノカがやってくる。何でもラウンジのボウガンが姿を消したらしい。

 

それからは沢渡ココ・蓮見レイア・佐伯ミリアの三人の配信が行われ1日を終えた。

 

その翌朝、最初の犠牲者として城ヶ崎ノアの死体が見つかった。

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