「どうして…………どうして僕達を裏切ったんだ!!」
エマはメルルにそう叫ぶ。
「そんな、私は裏切ってなんか居ません!!だって…………だって、最初から計画していた通り、なので」
そうしてメルルは全てを話し始めた。アリサを殺した方法、ナノカを殺した方法を。
「全ての黒幕は貴女だったのね、メルルちゃん」
「1番タチ悪いじゃん!!聖女ぶった偽善者がよ!!」
「計画通りってどういう意味なの!?何でこんな事しなきゃならなかったの!?何か理由があるんだよね!?ねぇ、何か言ってよ!!メルルちゃん!!」
少女達の言葉にメルルは怯えきった涙目を浮かべる。
「し、仕方なかったんです。大魔女様を見付ける為にはこうするしか…………」
「大魔女、あの本にもゴクチョー達も言っていたわね。【大魔女の呪い】これが私達の魔女化に関わっている、私はそう思っているのだけれど、違うかしら?メルルちゃん」
「その通りです。私は姿を隠してしまった大魔女様を探していて、恐らく人間の中に隠れているんじゃないかと、それで魔女因子の高い子達を集めて一人一人確かめているんです」
「そこまでして何で大魔女を探しているの?」
「それは、私達【魔女】にとって、大魔女様は大切な存在だからです」
メルルからとんでもない発言が飛び出し場が一層凍り付く。
「オメェやっぱり魔女なんじゃねえかよ!!」
ココが怒りを顕にしそう言う。
「は、はい!!そうです。でも皆さんとちょっとだけ違います。本物の魔女です。皆さんよりはその、上の存在で、皆さんの様に【なれはて】にはなりません。そして私は【魔女殺し】と言う特別な魔法を授かりました」
「それって、トレデキムと同じ様な?」
「はい、でも、あの薬よりももっと強力で、全ての魔女が恐れている魔法です」
「ゴクチョー!!さっさとコイツを処刑しろ!!自分で魔女だって言ってんじゃん!!魔女は処刑なんだろ!!」
メルルの話に聞き飽きたのかココがゴクチョーに向かってそう叫ぶ。
「いや、その、確かに裁判で魔女と認定されましたが、私はメルル様の使い魔でして。流石に主を処刑するのは躊躇するというか…………主催者権限で勘弁してもらえませんか?すいません」
「はぁ!?何だよそれ!!」
「まぁ、時間の無駄ですし…………」
ゴクチョーがそう言うと今度はメルルが口を開く。
「これまで、囚人として参加して…………処刑された事は何度かあります。痛いし辛いし、今回はもう良いです。全部バレちゃいましたし、大魔女様も見つかりませんでしたし、今回はここで終わりにします」
メルルがそう言うと看守が動き出しほぼ同時にマーゴが動き出す。
「エマちゃん!!ココちゃん!!チョコザイちゃん!!」
マーゴはチョコザイとエマの手を引きココは置いて行かれまいとその後に続く。
「マーゴちゃん?」
「逃げるわよ、私達はもう殺される結末しか用意されていない」
「
「こんな時に終わらせるな!!お前任務終わらせたら直ぐ寝るだろうが!!」
ココがそうツッコむが直ぐにチョコザイの異変に気付く、チョコザイは眠りに就かず何やら唸り声を上げている。
「これって…………」
「魔女化…………」
「ウウウウウウウウウウウウウウウ!!」
体中に目が現れ手足がヒビ割れる。マーゴは直ぐ様チョコザイの手を離し代わりにココの手を掴み裁判所を後にする。
「マーゴちゃん!!このままじゃチョコザイさんが!!」
「もうチョコザイちゃんは【なれはて】になってしまったわ!!このままじゃ私達も危ない!!」
マーゴは必死にチョコザイの元へ向かおうとするエマの手を取りそう説明し走り出した。
一方なれはてへと変わったチョコザイは何もせずエマ達の消えた通路の前に佇んでいる。
メルル達に襲い掛かるでもエマ達の後を追うでも無くただそこに佇む。
「これは、どうしましょうかね?」
「押しても引いても動かないのなら、仕方ありません。トレデキムを使いましょう」
メルルはそう言うと看守の持つ鎌にトレデキムを塗り看守にチョコザイの首を跳ねさせた。
チョコザイが死んだ後、看守達はエマたちの後を追い、とうとうエマの魔法が覚醒した。
その名前は【魔女殺し】魔女因子を持つ者を殺すことが出来る人間を滅ぼす事が出来る魔法。
エマはその魔法に意識を乗っ取られる前、牢屋敷で出会った少女達を思い浮かべていた。その中には当然チョコザイの姿も。
「チョコザイさん、もう、無理に事件に関わらなくてイインダよ」
こうして世界は滅んだ。
「ッ!!【戻った】と言うことか、なら始めからやり直さないとな」