それから更に日にちが経ちノアとヒロが喧嘩した。
正確にはノアのお絵かきでアンアンが具合が悪くなりヒロが手を上げたことで決定的な溝が出来た。
「チューチュー…………チューチュー」
「彼女は何をしているんだ?」
ラウンジを掃除していたヒロにレイアが尋ねる。
「彼女の気に入りの人形らしい、名前はチョロ」
「名前まで付けているのか、しかし」
「チューチュー…………チューチュー」
「嫌に高精度な鳴き真似だね」
その日の午後
「ギャアアアアアアアアアアアアア!!」
何人かの悲鳴が聞こえその方向へそれ以外の少女達が向かう。
そこにはフラついているヒロと死体となったメルルの姿があった。
スマホからゴクチョーの通知が届き少女達は全員ラウンジに集められた。
「殺人事件…………起きちゃいましたね。今夜、【魔女裁判】を行います。今居る囚人の中から必ず殺人犯を特定して下さい。その者を魔女として処刑します」
淡々と告げられるゴクチョーの言葉に少女達はただでさえ青かった顔が更に顔を青褪めさせ抗議する。
「私は主に決められた事を告げているだけなので、まぁ、その主も殺されてしまい私自身もどうしたものかと驚いてます」
「それは、氷上メルルがこの牢屋敷の黒幕と言うこと?」
ナノカが尋ねるとゴクチョーはあっさりとそれを認める。
「まぁこれまで通り運営していくしか無いんですけど、良い機会ですから前々から準備していた【事前投票】を導入します。今の段階で怪しいと思う人物に投票してもらい、その人物を拘束します。そうすれば犯人による不正も行われないでしょうし」
ゴクチョーの言葉にヒロは顔を青褪めさせる。そんな事をされれば現段階で怪しいヒロに票が集まる。
当然票は殆どがヒロに集まり拘束された。
「それじゃあ皆さん、頑張って下さい」
ヒロが居なくなったラウンジでゴクチョーはそう言うとさっさと飛んでいった。
「
ヒロの耳にチョコザイのそんな声が聞こえた。
少女達は戸惑う中で捜査を始めチョコザイが最初に向かったのは拘束されたヒロの所。
扉に背中を向け蹲るヒロを懲罰房の出入り口の覗き窓から見る。
「……………………ねぇねぇ」
声に反応しヒロがゆっくりとチョコザイの方を見る。
「ああ君か、なんの用だ?」
チョコザイは懲罰房の扉を開きヒロを立たせるとぐるっと一周ヒロを見ると背中側の写真を取る。
「何だ?」
「foot prints」
チョコザイはヒロの背中の写真を指差しそう言う。
「foot prints、【足跡】だと?」
チョコザイのスマホを手に取り光量をMAXにするとそこには確かにうっすらとだが誰かの足跡が映っていた。
チョコザイはヒロからスマホを取るとヒロを残し懲罰房を後にした。
「何だったんだ?」
ヒロはチョコザイの行動に疑問を持ちながらどうする事も出来ない為再び座り込んだ。
それからエマとレイア、時間を置いてマーゴの来訪を経て魔女裁判を行う裁判所へ足を運んだ。