投票の時間となり全員がマーゴに投票する。
ゴクチョーの説明が行われヒロ達はマーゴを処刑台に送るボタンを押す。
「はい!!では、魔女の処刑を行います」
ゴクチョーが高々に宣言すると処刑台が現れる。現れたのは巨大なターゲットボード、看守によってマーゴがそのボードに括り付けられる姿は、何処か美しさすらあった。
「あら、悪趣味全開でとっても良いわ♪ゾクゾクしちゃう♪」死を目前にしても尚マーゴは余裕を崩さずそういう。少女達が目を背ける中、空をきり裂く音と共に矢が飛来するがそれはマーゴの頬のすぐ隣に突き刺さる。それが何本も続き流石のマーゴも強張っていく。
「メルルちゃんは、本当に優しくて、良い子だったの」
突き刺さる矢の合間にマーゴが呟く。
「魔女だったなんて信じられないくらい可愛らしくて、あまりにいじらしくて、全部私の物にしたくなっちゃったのよ。私を見ている驚いた瞳も、清らかな服も可愛らしい声も、美しい銀白の髪も、飛び散った血も、心臓も、全部、全部全部。本当に愛しくて愛しくて、私の物にしたのよ!!」
歪みきった愛情表現が狂気的な笑顔を作り出し少女達は耳を塞ぐ手を一層強める。
「嘘だ」
ヒロは黙っていた口を開きマーゴにそう言う。
「残念ながら嘘じゃない。これが私の真実の愛…………」
「嘘だ!!」
ヒロが先程にも増して強くそう言うとマーゴの瞳に始めて動揺が浮かぶ。
「君は、メルルを愛してなどいなかった!!これが真実の愛?反吐が出る。お前の愛は嘘だ!!そんな物は愛じゃない!!お前は愛を知らない!!」
ヒロの叫びがマーゴの何かを揺るがし表情が大きく歪む。
「違う、ちが……私は愛を知っているの、これは愛なのよ。もう止めて!!私の愛を否定しないで!!私を……愛さないで!!」
その直後、マーゴの体に異変が起こる。爪が鋭く伸び顔にヒビが入る。
「ああ私、愛なんて、知らなかったのね」
同時に大量の矢がマーゴを目掛け飛んでくる。無数の矢を受けながらマーゴは【なれはて】となった。
「無事魔女の【なれはて】となりましたので、彼女は永遠の牢獄へと閉じ込めます」
ゴクチョーがそう言いマーゴを縛っていた処刑台が下へと下降していく。
「
同時にチョコザイがそう呟きヒロがそちらを見ると彼女は1筋の涙を流しながら両手に異常な程力を込めるとやがてその場に倒れた。
「在!!」
ヒロが慌てて駆け寄ると彼女は寝息を立てている。
「無事に終わって良かったですね。また殺人事件が起きたら魔女裁判を開きます。それまでは、今まで通りに囚人として慎ましく生活して下さい。これにて閉廷とします。やれやれ、お疲れ様でした」
ゴクチョーはそう言うと何処かに飛び去りヒロは寝息を立てるチョコザイを彼女の房に運びマーゴの部屋へと向かった。
彼女の事だから何かしら残していないかと思い探しに来たのだがたった数日では残せる物も残せないらしく何も無かった。