チョコザイがパソコンのアドレスを辿り辿り着いたパソコンをラリーがSPBの力を使い調べる事になった。
「…………Witch」
「ウィッチ、さっきも言ってましたね、英語ですよね?」
「ええ、【魔女】と言う意味です」
「魔女…………」
蛯名がふと背後を見ると少女達が複雑そうな顔でパソコンを見ていた。
「皆どうしたの?」
「いや、何でも無い、大丈夫だ」
ヒロがそう言い蛯名もソレ以上特に考えずラリーはアドレスのパソコンを特定する為何処かへ向かった。
「さ、私達も鑑識に捜査して貰いましょう!!ほら行くよ!!」
「「「「「え?」」」」」
蛯名に引っ張られる様に少女達は成り行きで警視庁に入る。
「主任!!丁度良かった」
「なんでお前らここにいる」
「おい、部外者が入ってくるな」
「ああ良い、彼女達もチョコザイさんの協力者だ」
「このアドレス調べて下さい、アイテム泥棒を密告した犯人です」
「アイテム泥棒?今回の事件はストーカー殺人事件では?」
「そもそもこの事件は、ゲーム内のアイテム泥棒が切っ掛けで起こった事件かも知れないの」
シェリーが尋ねると蛯名がそう言い沢は天を仰ぐ。
「部外者が部外者に捜査情報話すな!!」
「これ、君が調べたのね?」
「……………………うん」
「じゃあ待たないなさそうだから調べてみるのね」
「でも良いのか?奥さんこの前三つ子を産んで7人子供がいるんだろ?」
「「「「「7人!?」」」」」
それから別の刑事が関係者を呼びに来る。全員で向かうとそこにはストーカー被害者達が取材を受けていた。
「沢さん、捜査情報の秘匿って言葉知ってる?」
如何にも偉い人が沢にそう尋ね沢は参った様に返事をする。
「そういう意味では、君達はだぁれ?」
くるりとヒロ達に向き直りそう言われヒロは素直にチョコザイの関係者だと話す。
「失礼します。此方の方がストーカー殺人の件でお話があると」
「助けて下さい!!」
そう言って飛び込んできたのは以前警察に相談に来たチョコザイの弟タスクだった。
「タスク…………タスク?…………タスク」
「……………………………」
タスクは寄ってくる姉を避ける様に逃げ出すが鑑識の女性とぶつかり蹴り飛ばされた事で確保され警察に事情聴取を受ける事になった。
結局警察はしがらみが多くタスクは蛯名に依頼する事になり少女達と共に警視庁を後にした。
その道中
「何故お姉さんと仲良くしませんの?」
タスクに声をかけたのはハンナだった。
「え?」
「何か嫌う理由があるんじゃありませんこと?」
「………………………………別に」
「別にって、それなら尚更仲良くした方が良いんじゃ」
「煩いな、何にも知らない奴は黙ってろよ!!」
「……………………そうですわね、私が浅はかでした。でも、早く仲直りしないと後悔する事になりますわよ」
ハンナの何処か実感のある言葉にタスクは何も言えなくなる。
「何かあったのか?」
少し間を置いてタスクが尋ねハンナはぽつりぽつりと話し始めた。
「私にも妹が居ましたわ、両親はまだ幼い私と妹を置いて何処かへ出掛ける日々、そんな中で私も夢中になれる事を見つけましたの」
ハンナが思い浮かべるのは今や無くしてしまった力。
「その夢中に傾倒する余り妹を置いて外に出てしまいましたの、【ちょっとだけ】【少しの間だから】そう言い訳をして」
タスクもハンナの言葉に黙って耳を傾ける。
「ある日、妹は高熱を出してしまいました。そして間に合わなかった。私が妹を置いていってしまったばっかりに」
タスクは隣を歩くハンナを見る。
「だから貴方もお姉さんと仲良くしなさい。何時か取り返しが付かなくなってしまう前に」
過去を語りそう諭すハンナは見た目以上に小さく感じた。