サヴァン少女ノ魔女裁判   作:寝心地

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被疑者 猪口 在

「蓮見レイアと沢渡ココって…………舞台女優と毒舌配信者の!?」

 

若い刑事が思わずと言った様子で立ち上がりそう叫ぶ、周りの刑事達が怪訝な表情でその刑事を見る。気不味くなったのか刑事は座り隣にいた先輩刑事が尋ねる。

 

「舞台女優って芸能人って事か?」

 

「先輩知らないんですか!?今1番有名な最年少舞台女優ですよ!?」

 

「隣の子は?」

 

「ああ、毒舌で有名な動画配信者です。その毒舌のせいで何回も炎上してますけど」

 

「あてぃしの説明だけ雑じゃない!?」

 

「それで?そんな有名人お二人が何の御用でしょう?生憎今は重要な事件の捜査会議中なのですが?」

 

「ああ、彼女達も我々SPBの外部協力者です」

 

「そゆ事〜」

 

星野の言葉にラリーが説明しココは相変わらず相手を煽る様な口調で星野に告げる。

 

「んでさ〜、ヒロっち達から話聞いてあてぃしも色々情報漁ったんだけど〜1個怪しい動画見つけちゃってさ〜、はいこれ」

 

ココはそう言うととあるデータを警視庁のパソコンに送る。そこにはとある男が合計4時間に渡って監禁から抜け出そうとする姿が映っていた。

 

「何処でこれを?」

 

「どこでも何も配信アプリで普通に投稿されてるし、おっさんら仮にも捜査機関ならそう言うのちゃんと見た方が良いんじゃね〜、ヒロっちから聞いたけどそういうの得意な相手なんっしょ?」

 

「5751k/tnthnw10b2004multi40j9」

 

映像を見ていたチョコザイが不意に英数字の羅列を呟き出しヒロ達はその羅列をメモしていく。

 

それから警視庁が映像の男を調べた結果監禁された男も以前犯罪歴があった事が分かり蛯名の協力でチョコザイの呟いた羅列の意味も判明した。

 

「知恵の輪とブレーカーと時計の型番、成る程、これなら場所の絞り込みも出来そうだな」

 

「問題はマドカちゃんの足取りの一切が不明、という事ね」

 

「分かったのね!!」

 

その時、鑑識官が部屋に飛び込みその手には1枚の書類が握られていた。

 

「例の焼死体のDNAがマドカのDNAと一致したのね!!」

 

『ッ!?』

 

思ってもいなかった報告に少女達は驚きの表情を浮かべる。

 

「マドカは5月24日に火災事故で亡くなった。そして動画が投稿されたのが6月1日、それで送電線が破壊されたのが5月29日、つまりこの2つの事件の真犯人は他にいるのね」

 

「……………………【Witch】はマドカが作ったんでしたね?」

 

鑑識官の報告を受け星野はラリーに確認する。

 

「ええ、SPBにいた頃に」

 

「……………………SPBにいた頃、つまり、SPBにいる全員が使える?」

 

「【Witch】のデータを持ちそれなりのコンピュータの知識があれば誰でも」

 

(何だ?何を確認している?)

 

ヒロはラリーと星野の会話に言いようのない胸騒ぎを受ける。

 

「そのデータは誰が持っていますか?」

 

「開発者のマドカ、FBIのデータベースにもあります。日本の警察にもデータはお渡しした筈ですが」

 

「この前の事件で使われたから警視庁のデータベースにもあるのね」

 

「その事件の捜査に、猪口捜査官は関わっていましたか?」

 

その一言で全てを察したヒロは立ち上がり抗議の声を上げようとした所でマーゴに止められる。

 

「マーゴ!!何故止める!!」

 

「今抗議した所でチョコザイちゃんの立場と私達の動きを制限する事になるだけよ、ここは冷静に彼女がやっていないと言う証拠を集めないと」

 

その後、チョコザイが第1容疑者になる姿をヒロは歯噛みしながら見るしか無かった。

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