とある廃工場、そこでマドカはSPBにいた頃を思い出していた。
思い浮かぶのはチョコザイと共に遊んだ日々、かくれんぼでチョコザイが鬼となり自分を探し回る姿は何時思い出しても面白く楽しい思い出だった。
「『マドカちゃん見っけ』」
記憶の中のチョコザイと現実の声がリンクしマドカは振り返るとチョコザイが立っていた。
「やっと来てくれた。良くここが分かったね」
そう言い近付こうとするチョコザイにマドカは銃を向け周囲を警戒する。
「また汚い大人に利用された?」
マドカが思い出すのは以前チョコザイの手により自身が逮捕された時。それまで1度も会いに来なかったチョコザイにマドカは不信感を抱き更には自身の逮捕に協力したチョコザイにマドカは裏切られたと言う感情を抱いた。
「誰も居ないよ?」
チョコザイのその言葉を受けマドカは銃口を下げるがその目は鋭くチョコザイを睨んでいる。
「何しに来たの?」
「マドカちゃん助ける」
「嘘よ!」
はっきりとそう言いマドカは再び銃口をチョコザイに向けにじり寄って来る。チョコザイはあたふたしながらマドカに背を向け鞄から百合の花を取り出す。
「花があります。パパ……ママ……タスク……アタル」
「………………知ってるよ、アタルの家族の花」
チョコザイは更に鞄からもう1輪の百合の花を取り出す。
「and MADOKA……………………花があります」
チョコザイはマドカに百合の花を1輪渡す。それはマドカがアメリカで逮捕された時彼女が受け取らなかった物と同じ物、しかし今度はしっかりとその手で受け取り僅かに微笑みを浮かべる。
一方警視庁では少女達が全員集まりゴクチョーから受けた資料を共有していた。
「これ、本当なの?」
「ああ、ゴクチョーに確認したが間違いないらしい。資料の原本も見せてもらった。彼女は氷上メルルが【大魔女探し】の一環として作り出したユキの模倣体、所謂【クローン】だ」
「だからあれ程までにそっくりだったんですね」
「でもこの資料には失敗と出ているわ、どういう事かしら?」
「恐らく肉体を用意すれば自然とユキの魂が定着すると考えていたんだろう。しかしそうはならずマドカと言う人格が目覚めた、故に失敗だ」
「謂わば彼女もこれまでの魔女裁判の被害者という事ね」
「それで、在の居場所はわかったか?」
「ああ、もう特定してるよ」
ヒロが尋ねた質問に少女達では無く沢が答えその手には位置情報と思わしき赤い光が点滅していた
「君達も来るか?」
沢の問いに少女達は迷わず頷き共に位置情報の示す場所へと向かった。