転生者山内春樹くん 作:裏桜
評価と感想ありがとうございます。
6月H日
茶柱から謝罪された。朝早くに呼び出された挙げ句、謝罪自体はされたものの、その態度からは誠意が全く感じられない。別にいいけどさ。綾小路君に手を出さないなら。
という訳で3日ぶりに学校へ登校。表向きは下校中に階段から転げ落ちて意識不明になり、緊急搬送され入院していたということになっている。日数的に突っ込みどころはありそうだけど高育側作ったシナリオなので知らん。
俺のことを心配してくれたのは平田君、池、綾小路君、櫛田くらい。堀北は訝しんだ眼差しを向けて来たがそれだけ。まあ、後で龍園が来たことは伝えに来たが。他の奴らは山内の馬鹿が何かやったくらいの認識だ。
因みに須藤とは暴力事件以降から喋っていない。池には少し喧嘩をしただけと言ってはいるが、今後の須藤の行動次第では友達としての縁を切るつもりでいる。池も同様だ。今回の一件での教訓は成長しない人間と接する価値なし。来たるべき脅威に備えて、予定では体育祭辺りから実力を出すつもりでいるからな。
放課後、綾小路君と帰ろうとした時に佐倉が話し掛けてきた。ストーカー事件のお礼、感謝と罪悪感といったところか。
心配してくれるのは有り難いけど、賠償のPPは学校から貰えてるし、事件も解決したから君との接点はなくなったから別にいいんやで。
次は友達を作ってその人たちに頼ってね。そんな感じのことを言うと佐倉はえ?と悲しそうな表情をし綾小路君が『佐倉は友達ではないのか?』と言い出した。
友達なのか?
クラスメイトとして接してきたつもりだけど、考えてみれば相談に乗ったりして、結果的には佐倉の問題に深く関与してしまっている。そう考えるとクラスメイトの域を大いに逸脱している。綾小路君の言う通りなのかもしれない。なら、友達で宜しくということで互いの呼び方を変更した。俺の方は佐倉ちゃん↓佐倉。綾小路君↓清隆。佐倉と清隆の方は春樹くんと春樹と言う感じだ。
流石に友達になって只で別れるのも忍びないので櫛田も呼んで事件解決の打ち上げでカラオケに行って楽しんだ。
6月I日
久しぶりに図書室に来た。来た目的は一つ。
ひよりに会うため。我ながら不純過ぎる動機だが、龍園のお陰でひよりと唯一接点を作れるのがここしかないから仕方ない。連絡先は俺がひよりに日和って交換していない。だが、それは今日でおしまいだ。先日、佐倉のお陰で友達の定義を再認識できた。今日は読モから友達へランクアップさせたい。まあ、全てはひよりが図書室に居ることが前提だが。しかし、俺の心配は杞憂に終わる。ひよりはいつもの場所にいた。相変わらず可愛いな。俺は小声で声を掛けた。
一悶着はあったけど、友達にランクアップ出来た。クラスなんて関係ない。下心満載だがひよりと仲良くなりたい俺の熱意が伝わったらしい。それにしても怪我した俺を心配してくれるひよりの表情はとても可愛かった。
6月J日
俺の凄さをみせてやるということで、南雲に案内されある場所へ来ていた。
表向きは生徒会権限を使って場所を貸し出し、他学年との交友の場を設けたことになっているらしい。実態は素寒貧な奴らが最後の足掻きで自身のPPを賭けて闘争を行っている賭博場だ。教育上、賭博はヤバそうに思えるがこの学校自体、バレなきゃ犯罪じゃないを地で往くスタンスなのでモラルを考えても無駄か。
南雲の話ではここに居る大半の奴らに餌を用意し最終的には奴隷にすることが目的のようだ。着々と成果が出ているようで、これでは桐山は勝てない訳だ。後、堀北会長はこのことについては認知していないらしい。口外しないという契約があるので言うつもりはないが堀北会長も南雲を信用している部分を上手く突かれてる。南雲のそういうところは嫌いではない。
賭博場でリトルガールと神室を見つけた。というか、南雲から紹介された。
まあ、事前に神室からここに来る情報を得ていたので合わせただけだが。
神室は俺の胡麻擂りな態度にお前はそんなことをする球じゃないだろと言うような表情をしていたが、気にしない。
今日の目的は坂柳とチェスで遊ぶこと接点を作ること。
案の定、南雲から坂柳と勝負しろと言われたのでそれに乗っかる。
ここで実力を見せるつもりはない。負ける気はしないが坂柳がどれだけの実力かは把握したいのもある。先手を選びテキトーに相手をする。こんなものか。
結果は負けてしまったが坂柳の顔は結果に納得してなさそうので当初の目的は果たせた。ついでに南雲からの評価を落とせたので一石二鳥だ。
6月K日
坂柳がやってきた。
神室経由で連絡を寄越せばいいのに態々Dクラスまできて何が『山内くんに大事なお話があるんです』だ。頬を染めながら言ったお陰で余計な演技をする羽目になったわ。Dクラスのリーサルウェポン山内ってな。またDクラス上での評価が下がった気がする。
坂柳に案内され着いたのは特別棟のとある一室。部屋の中には神室と橋本、後、白石という少女がいた。橋本が居るのは予想はしてなかったな。てか、白石って誰だ?
私のこと覚えてますか?と聴いてきたが知らんがな。原作山内の記憶を掘り返してみるが覚えがない。そもそも原作にこんな奴居たっけ?
俺が部屋に入ると橋本が扉を施錠し案の定、坂柳からチェスの再戦を申し込まれた。因みに拒否をすればここで須藤の暴力事件の再現をしてやると言い含めて。これには笑った。元々、坂柳は叩きのめすつもりでいたし、この状況は想定通りだ。
勝負は受ける。ただし、条件付きで。
俺が負けた場合は坂柳の奴隷+毎月のPP譲渡。
俺が勝った場合、引き分けの場合は。今回の件は坂柳が恋愛相談をしたかっただけと口外する。俺が入室時点からの全ての内容を口外しないこと。会話の録音や盗聴なども含む。それらが第三者に漏れ発覚した場合は坂柳、神室、橋本、白石の四人は俺にPPを譲渡した上で自主退学すること。坂柳は俺のお願いを一つ聞くこと(性的なものは含まない)。
坂柳は二つ返事で了承し契約書に名前を書いた。不敵な笑みを浮かべながら。
自分が負けないと思っているのだろう。坂柳程度では俺に勝てる筈もないのに。先手を坂柳に譲り勝負が始まった。
高校生にしてはいい手を打つ。これはまずいかも?なんてな。
結果は坂柳の敗北。
もう少し粘ると思ったけど、何をしても意味がないことを理解したのかあっさりと投了した。坂柳が途中から長考しながら打つのに対し初めからノータイムで、しかも神室たちと会話をしながら俺が打つもんだからそりゃ心折れるわな。
坂柳は負けを認めると何か泣き出した。これには神室たちも驚いていた。俺が悪いのかコレ?
正直、泣かれるとは思ってもいなかった。俺の中での坂柳は邪ロリでSっ気が強く、人の不幸は蜜の味が座右の銘ではないかと思える程。原作山内の敵で清隆以外にはあまり隙を見せる印象はなかった。攻めは強くても受けは弱かったのか。
神室が何とかしなさいよと言うので俺は邪魔をしないなら暇な時に相手をしてやると言って坂柳を宥めることになった。
取り敢えず、これで2巻は終了。
書いてないけど、3巻の無人島編は数行で終わる予定。
他の人から見た山内の心象
坂柳→舐めプされたので叩き潰そうとしたら、そもそも相手にされておらず心が折れる。
神室→ヤバいとは思っていたが想像以上だった
橋本→姫様が勝つだろうと高を括っていたが負けたお陰で忠誠心が揺らぐ
佐倉→最初は印象は最悪だったが最終的に身を挺して助けられたのでちょっと惚れた。
椎名→原作綾小路君の言葉を用いたお陰で山内を陥れようとするならCクラスを裏切る覚悟が出来た