救えなかったら時が戻る人、やり遂げたら何故か周りが病み始める。 作:ゲーミング千手観音
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評価人数が20人になっていて歓喜の舞を踊ってました。
浮かれすぎてよく文章がダメダメになる事があるので、後々そこそこの量の編集を入れたりするかもしれません。ユルシテ
今更ですが、◆は視点変更の際の目印になります。三人称になるのか一人称になるのかは描写のしやすさの違いで異なりますが、そこは私の力量不足と言わざるを得ません。
──────ん…………?
……あれ、僕いつの間に寝ちゃってたんだ……?
……そうだ、確か帰った後に泣いちゃって……泣き疲れて眠ってしまったのだろうか。
あそこまで泣いたのは久しぶりだったから、それで意識を落としちゃったんだな……。
でもおかしいな、僕の最後の記憶では玄関で倒れちゃったはずなんだけど……背中にはふかふかの感覚、体を包み込む毛布の心地よい温かさ。後頭部には
亜衣が布団まで運んでくれたのだろうか。申し訳ない事をしちゃったな。
……いやいや、普通は枕ってムニムニはしないよね。大体はふかふかだよね。
寝惚けてるとはいえ、スルーしかけた自分が恥ずかしい。
何となく察しはつくけど、一応どうなっているかの確認は必要だから薄らと目を開けてみると、やはり僕の予想通り視界には妹の姿が。
「は〜、お兄ちゃんは寝顔もカッコイイなぁ……。何時まででもこうやって膝枕出来ちゃうくらいにはお兄ちゃんの顔は飽きないよ。それに
サワ、と壊れ物を扱うかのような手付きで僕の頭を撫でる亜衣。
分かってはいたけど、やはり僕は膝枕をされていたようだ。日常的に膝枕されてきたから、感覚ですぐに分かった。
何回やられても恥ずかしいけど。いい歳になって妹に膝枕されているという事実が特に僕の胸にクる。
でもまぁ、その分亜衣の優しさも感じられるからこの時間は好きでもあるんだけど。これにも何回助けられたか分からない。
「それにしても、私が折角お兄ちゃんと喋る事を許してあげてるっていうのに、なんであのお二人はお兄ちゃんがこんなになるまで放置してたんだろう。お兄ちゃんが信頼してる数少ない人達だから任せたのに、結局今日までお兄ちゃん苦しんだままだったし……」
……優しさを感じられる……
「もう私がお兄ちゃんの全部を管理してあげれば良いんじゃないかな……? ──そうだよ、それでいいじゃん! なんで今まで考えつかなかったんだろ……?」
や、優しさを……
「他の人に任せるなんて駄目! 私がお兄ちゃんと一番付き合いが長いんだし、私がお兄ちゃんを幸せにしてあげればいいんだよ……! そうと決まれば早速────」
ここで「あ、これダメなやつだ──」とすぐに行動に移した僕を褒めて欲しい。
「────ん、ん……? ここは……?」
少しわざとらしいかと思ったが、致し方ない。体が凝り固まっているのは本当なので、取り敢えず伸びを一つ。
亜衣の体に当たらないよう慎重に手を伸ばし、ベキベキボキと自分の体から鳴る音に快感を覚える。
玄関で寝ていたからだろうか、いつもより明らかに鳴る音が多い。
「あ、お兄ちゃん! おはよう、よく眠れた?」
「……あ、亜衣。おはよう。うん、すっかり元気だよ。ここまでは亜衣が運んでくれたの?」
「そうだよ。玄関で倒れててすっごい驚いたんだからね?」
頬を膨らませてジト目で僕を見る亜衣。
しかし、亜衣の手は未だ僕の頭を撫でていた。兄と妹のはずなのに、実は逆だったんじゃないかと思わずには居られない程包容力を感じる。
二人の暴走と同じ気配を感じたから咄嗟に寝たフリをやめたけど……せ、正解……かな……?
うん、空気は元通りになってるし、大丈夫だろう。
「うっ。心配かけちゃってごめん……」
「本当に気を付けてね? 次同じような事になっちゃってたら、私
「き、肝に銘じます……」
大丈夫では無かったらしい。一瞬その空気の重さに“押し潰される”と錯覚してしまう。鳥肌も立ってしまったので、思わず両腕を抱えるようにして抑える。
どうしよう、一番ヤバイかもしれない。
二人の負のオーラは、凄く怖いけどまだなんとかなりそうな範疇だったと思う。
対してこの妹はどうだろうか。
一度ラインを超えるときっと後戻り出来ないと感じさせるような、黒く淀んだ雰囲気。思わず身の危険を感じて全身が震え立ってしまう程には空気が重くなるのだ。
同じ空間に居る時だけ湿度200%と言ってもいい。
正直に言おう、二人とは格が違う。
僕の知ってる妹じゃない。
あの二人と同じケースな事を考えると、多分妹たる亜衣もきっと真白ちゃんに聞いたんだろう、
僕にとって一番身近にいる人だし、それに違和感は無い。
僕が毎日のように魘されていた事も知っていたようだし、亜衣が心から僕の身を案じてくれていたのも理解しているつもりだ。
なら、こうなるのも納得……いや、無理矢理納得する。
推測でしかないけど、今の僕ではそうとしか思えない。
流石に変わりすぎでは?とも思うが、その辺りは追々聞いたりする事としよう。
「さ、お兄ちゃん! このまま膝枕で明日まで過ごすのもいいけど、こんな時間だしお腹減ったでしょ? すぐ作るからちょっと待っててね!」
亜衣は立ち上がるとパッパッとスカートに着いた埃を手で払い、軽いスキップで階段を降りていった。
スキップで階段を降りるのは危ない気がするが、先程の圧を思い出して言い出せなかった。
“こんな時間”と言っていたので時計を見てみれば、時計の針は八時を指していた。
約四時間程度だろうか。大分寝てしまったなぁと思わず苦笑いしてしまう。
でも、僕の心を軽く洗い流した代償にしては随分安く済んだ物だと思い直す事にする。
確かに僕はやり切った。僕のあの涙と帰路が、それを証明してくれている。
しかし、ソコに至るまでの過程がその後の僕を邪魔してきている。
亜衣までもが変になっていて、僕の心労はまだ少し続くであろう事は確実だ。
……三人の様子を見るに、もしかしたら命の危険もまたあるかも知れない。
でも、
結局のところ、アレに比べれば遥かにマシだと思ってしまうのだ。
ド級のブラック会社員が普通のブラック会社員になった時みたいな感じだろうか。
……いや、自分で言っておいてなんだけど多分違う。この例えは忘れよう。
ともかくだ。要するに僕は今、元いた環境が酷すぎて今の環境が少し酷い程度では「でもあれよりマシだしな……」と思ってしまう現象真っ只中なのだ。
僕ならきっと、ここから更に幸せな未来を掴み取れるだろう。
もう既に僕は幸せだけど、周りはそうじゃないらしいからね。
自分がした事の責任は自分が取る。至極当たり前の話だろう。
大丈夫、僕なら出来る。終わりが見えるだけ、今の状況の方が遥かに良いに決まっている。
──待てよ?
そういえば僕が助けた人達って、この三人だけじゃないよね?他の人達はどうなってるんだ……?
「…………亜衣〜、僕が手伝える事ってあるー?」
──そこまで考えた僕は怖くなり、余計な事を考えないよう亜衣の後を追うように階段を降りていくのだった。
真白ちゃんとは接点も無いはずだし、流石に大丈夫だと信じながら。
◆
お兄ちゃんは、私にとっての
文字通りに、
お兄ちゃんが居ない人生なんて、考えられない。そこに私の幸せなんてものは無い。
昔から、自分の言った事、思った事を貫き通す芯の強さがお兄ちゃんにはある。朝に見た
でも、お兄ちゃんには申し訳ないけど……今回ばかりは、それを発揮して欲しくなかった。
お兄ちゃんには、誰にだって……それこそ悪にだって同情して涙を流せるような、底無しの優しさが
今は、少し違う。
お兄ちゃんはその優しさを無条件で配って回る事はしなくなった。
私は良い変化だと思う。だって、お兄ちゃんの事を取ろうとするヤツが少なくなるから。
変わったのは一年前辺り。
……とは言え、お兄ちゃんは心を許した人に駄々甘だから、他人に無条件で優しくはなくなったってだけなんだけど。
根底は変わってないって事なんだと、少し安心する。
お兄ちゃんが毎日魘されるようになったのも
お兄ちゃんの寝顔を見に行く事を日課としていた私は、すぐにその変化に気付いた。
お兄ちゃんの事だからまた隠し事かと思って問い詰めてみても、珍しくお兄ちゃんははぐらかして、私に教えてはくれなかった。
当時の私は、心配で心配でたまらなかったけど……今なら、少しお兄ちゃんの気持ちも分かる。
私が朝に見た
もしアレが本当にお兄ちゃんの辿ってきた道なんだとしたら、言えるはずも無い。
私がお兄ちゃんの立場だったとしてもそうする。だから、もう隠し事に関しては仕方の無い事だったと思う。
──そして、本当に辿ってきた道なら。
私が忌み嫌う、
何度も何度も何度もお兄ちゃんを同じ日に閉じ込めて、涙を流させた。私自身が、お兄ちゃんを苦しめる存在になっていた。
あの時、毎回のようにお兄ちゃんは“絶対助ける”って私に言っていた。涙を流しても歯を食いしばって、苦しみながらも私に手を伸ばしていた。
──その事実が、
他の人達には“お兄ちゃんを苦しめる存在なんて絶対に許さない”なんて思っておきながら、私もその一員となっていた。
だから、私は私を許せない。
私を助けてお兄ちゃんがその日から開放された時も、お兄ちゃんは変わらず“絶対助ける”と言っていた。
この記憶は
そんなお兄ちゃんの事だから、私の事は恨んでも憎んでも、怒ってもいないだろう。
なら、私がお兄ちゃんに出来る贖罪はなんだろうと考えた時。
“これ以上傷付かないように、管理しちゃえばいい”と思い至った。
お兄ちゃんは、少し目を離すとすぐ傷付いてくる。
その全てが他人の為だった。聞いてみれば、「助けたかったから」とくる。昔から変わらない。
人は簡単には変わらないらしい。それは正しいと思う。
だって、あんな見てるだけで気が狂いそうな地獄のような日々を過ごしても、お兄ちゃんはまだ優しいままなのだから。
だから、お兄ちゃんが外に出なくても良いように学校をやめてもらって、お兄ちゃんの全てを私が管理すれば良い。私がお兄ちゃんを養えば解決だ。
私だけがいれば、他の人は要らない。家族なんだから、常に一緒に居るのは何も悪くない事のはず。
お兄ちゃんが私の全てであるように、お兄ちゃんにとっても
そうしたら、お兄ちゃんは私から離れるような行動はしなくなるはずだから。
お兄ちゃん、本当にごめんなさい。
本当はダメな考えだって分かってるけど。
──私がお兄ちゃんを傷付けちゃったって考えると、もう止まらないや。
亜衣:わぁ、重〜い。今の所一番ヤンデレしてる。
廻、今しかないぞ。
廻:日常的に膝枕とか添い寝とかされてた。折角開放されたのに、今の不健全な想われ方ではなく、あくまでハッピーエンド……
本人は既に幸せなので、まぁ案外良いのかもしれない。幸せなら、OKです。
他の人達:病み度で言うと亜衣程では無いが、色々拗らせたりして最終的に咲と真白の二人含め亜衣くらい重くなる。
知らんのか?ヤンデレは、“成長”する……。
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妹、実妹設定が良い?それとも義妹?
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実妹。義妹より背徳感がキく。
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義妹。リアルで実妹が居ると萎える。
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