「社長、先日オープンした新店舗についてですが。」
「ああ、視察のときはなかなか良い雰囲気だったと思うが、どうだ?」
「──これまでにオープンしてきた全店舗を合計しても足らないくらい売り上げてます。」
「……まじか。」
ワイワイ、ガヤガヤ。
「おお、凄い繁盛具合じゃないか。」
例の新店舗に訪れれば、その人気ぶりが一目で分かるほどに混雑していた。
ターゲット層である子供連れはもちろん、女子高生や近くの中学の男子生徒も来ているようだ。
ふむ、
これ以上人がごった返せば、事故が起きかねんな。
今後のことを考えると店舗増設や改装工事の必要もあるか。
うーむ、あくまであの子は
それがまさか、こんなことになるなんて。
この事業は完全に社長たる俺のワガママで、赤字額が相当に膨らむであろうことを覚悟したうえで資金繰りをしていたし、飯田や他従業員もそれを分かっていながら協力してくれていた。
なんだかもう、そんな努力の結晶たるあの子が皆に囲まれているのを見るだけで涙が……
「な、なあ……」ヒソヒソ
「だ、だよな……」ヒソヒソ
ん?
近所の中学生から来た男の子たちか。
「やっぱりなんか、エロいよな?」
「そうだよな?俺だけじゃないよな?」
エロガキが……
まあ、俺も中坊のときはこんなんだったか。
「という訳で、2機目を作るぞ。」
「ま、そうなるよな。」
「
社内の公募で決まった。
「次に作るのは、ケンタウロスだ。」
「……なんで?」
「何となく。」
「お前さあ。」
「いや、ね?
「まあ180cm(耳含む)の巨体を自律歩行させるとなるとねえ。」
「だからといってスピード上げる訳にもいかんだろ?ということで、両手だけじゃなく背中にもトレイを固定できるケンタウロスよ。」
そう。
そもそも今回の新店舗は少々独特な内装になっているのだが……
他店舗と同様、ファミレスとして経営してはいるが、ステージがある関係で席毎の仕切りを低くしていたり、入口のレジ周り以外で人間のスタッフが見えないようにしている。
そのため、客はそれぞれの席に付属するタッチパネルで注文をし、その配膳を基本
それが新店舗のウリだし。
ただ、そのままだといつまで経っても
そうなれば当然、客からすれば「なんだ、結局人間が配膳してんのかよ」という思いが出るだろう。
わざわざ店内で口には出さずとも。
となれば、やはり
今のところ、
だからこそ、安定しつつ一度に料理を運べるケンタウロスを選んだのだ。
「ま、その辺のチョイスやらデザインは社長サンに任せるよ。お前の経営センスは信用してるしな。」
「助かるよ。」
「ただ……」
「『不気味の谷』はどう突破するつもりだ?」
『不気味の谷現象』。
超簡単に言うと、人間っぽいリアルすぎる作り物って逆にキモくね?ってなっちゃう現象のことだ。
これを突破するには、『リアルっぽい』作り物から、『リアル』のまがい物に昇華させる必要があるのだが……
「安心しろ、端から
「ほう?」
「
「なるほどな。始めからロボット顔なら関係ないってか……そういや、服はどうするんだ?流石にアンドロイドとは言え上半身の形ほぼ人なんだから裸はマズイだろう。」
「何言ってんだ、裸に決まってんだろ。そもそも
「そうかな……いや、色はどうすんだ?それ次第だろ。」
「まあ、馬部分は別としてアンドロイド部分は灰とか紺とかかなあ。」
「まあ、それならいけるか?」
「OH!JAPANESE HENTAI SHOP!」
どうしてこうなった。
社員に趣味で音MADを製作している人がいるので、その人が調教しています。