金目のもん欲しさに潜入して普通に逮捕されてます。
◇◇◇
『え、アハ体験?』
(半年ほど前に撮ったと思われる、ステージで3匹の
(数日以内に撮ったと思われる、殆ど同じ構図の画像)
コメント欄には、それぞれの画像の
『エロすぎるだろ!!!!!れ!れ!!!』
(
恐らくスマホから投稿したであろうその投稿には、2万の『いいね』がついていた。
『なんか、この店最近客に媚びだしちゃってやな感じ。それ目的のキモい客も増えたし』
違うんだ、と言いたい。
俺だって好きでこうしてるんじゃないんだと言いたい。
勝手にあの子たち倉庫に侵入してパーツ変えるんだもの。
『ぷーちゃんとみーちゃんの最強コンビ!ガチ可愛すぎ!』
(ポーズを取る
◇◇◇
見た感じ、どうやらあの子たちは自分なりの決めポーズを持っているらしい。
……え、勝手に自らのアイデンティティを確立している?
たぶん、人数が増えたことでお客さんの相手が出来る子が増えたことも要因の一つだと思うが、それにしたって。
一応、席に来た時しかそういった触れ合いは出来ないようにルールを設定しているので、これと言ったトラブルは起こっていないようだが。
本当に凄いことになってしまったなあ。
「アニメ化のお誘い?で、内容が?ハーレムメインの学園モノ?……あっもう一個ある?え?そっちはホラー?そっか──」
「相変わらず良い出来ですね。アリヤさん、もう正式にウチで働きませんか──」
「フィギュア制作!良いですね、やりましょう──」
「え?ロボット工学の講義のゲスト?いや飯田の方が適任だろ?は?その日はデートの予定がある?……んんまあならしゃーないわ、楽しんでこいよ──」
また、1年が経った。
一時期に比べれば勢いは若干落ち着いたが、それでもウチの業績は右肩上がりだ。
メイン事業であるファミレスは局所的な展開から、全国展開を視野に入れ始め、どんどん知名度も上がっている。
しかし、焦りは禁物だ。
あの子たちのおかげでウチは随分安定したが、焦ってそれを無に帰すわけにはいかない。
慎重に、慎重に進めなくては。
俺の肩に、社員たちの生活がかかっているんだから。
「──あ"ーいてて、ふぅ。」
軽く背を伸ばせば、身体中からバキバキと音がする。
いつの間にか夕飯も食べずに寝ていたみたいだ。
(はぁ……今ごろ飯田は彼女とよろしくやってんだろうな。)
唯一無二の親友でありながら、着実にライフステージを駆け登る飯田を羨ましく思う。
就活が嫌でこの会社を創ってから、そしてあの店舗をオープンしてから、俺を取り巻く環境も、社会も変わった。
変わっていないのは、
最近は、ウチ以外にも人型のロボットを店に採用する所が増えた。
まあ、ウチのほど
どこの企業のも背は160cmくらいで、如何に『人になれるか』を競っている。
ただ、中身、つまりは体重が重すぎる、という問題はどこも解決できていないようで、安全面はまだまだといった感じだ。
「はぁ……」
そろそろ、新たな
そういえばここのところ、忙しくってあの子たちに会えていないな。
仕事が一段落ついたら、また視察ついでに会っておきたい。
なんだかんだ、娘みたいに思っている節があるのかもな。
ギシ……ギシ……
次回、社長の自宅編です。