ベイブレードNEO 第12話 ベイブレードカップ
龍に「傀儡」という言葉を突きつけられ、迷いが生じた神世学園のメンバー・コウ、ダイ、リン。
一方、ソウタは神世学園のその後の動向が気になっていた。
ヒカルから長く気にしても仕方がない、散歩でも行って気分転換をしたらどうだとという提案を受ける。
そして根尾中ベイブレード部は各々散歩することにした。そんな中、それぞれ神世学園のメンバーと出会う。
自身の道に迷う神世学園、自らの足で進み始めた根尾中ベイブレード部。
彼らは夕暮れの対話を通じて大会での再戦を誓い合うのだった。(ナレーション)
__根尾中学校(教室)__
キーンコーンカーンコーン……
「あぁーー……やっと授業終わった……」
授業終わりを知らせるチャイムが鳴った。
腕を伸ばし欠伸をした後、暫く顔を机に突っ伏した。
「ソウタ、少しいいか?」
「ヒカル? どうしたんだよ」
ヒカルの声に反応し、振り返る。
「俺達宛に手紙が来た」
「マジ!? あっ……でも、またバトルの申し込みとかだったりして……」
ヒカルは手に手紙を持っていた。
ソウタは一瞬驚くが、またバトルの申し込みなのではないかと聞いた。
「どうやらそうではないらしい」
「!」
ヒカルが持っている手紙の裏側にはある文字が書かれていた。
BSC(Beyblade Steering Committee)(ベイブレード運営委員会)
「え!? BSCってことは!」
「あぁ……どうやら俺達は選ばれたようだな」
「ベイブレードカップに!!」
ヒカルへ送られてきた手紙はBSC(ベイブレード運営委員会)から大会への出場が許可されたという旨を伝えるものだった。
「よし! 早速バンとツバサにも伝えようぜ!」
「おい、廊下は走るなと言っているだろ……」
ソウタは早速ダッシュで部室へ向かう。
ヒカルも呆れながら後を追う。
__根尾中ベイブレード部部室__
「バン、ツバサ!」
部室のドアが鈍い音を立てて勢いよく開かれる。
「い……いきなり大きい音を立てるな」
「一体どうしたの?」
「実は……」
「ジャーーン!!」
「えっ……!?」
「これは……」
「そう、ベイブレードカップへの出場権だ!」
「恐らくだがあの時のドラグニルとドラゴのオーラのぶつかり合いが注目され、選ばれたのだろう」
「なるほど……俺達も段々と注目されてきたな!」
「くぅ〜! 楽しみになってきたぜ!」
__蒼龍家__
「ただいまー」
ソウタは暫くして帰宅し、大会への期待を胸にドアを開く。
「今の内に話しておこう」
そう言って、自室に入った。
「爺ちゃん、俺……いや俺達、大会に出ることになったんだ」
彼はタンスの上にある祖父の遺影を持ち、今日の出来事を話した。
今はもう亡き祖父・蒼龍龍吾、彼はソウタが10歳の時に肺がんでこの世を去った。
厳格な人物ではあったが、ソウタが出場する大会には両親より先んじて観戦していた。
彼は両親からその話を聞かされた時の衝撃を今でも覚えている。
「俺達が頑張っている姿……空から見守っていてくれ」
2日後……
__ベイブレード総合スタジアム__
__ボンッ……ボンッ
開催地には花火が数十発も上がっていて、爆音を響かせていた。
「ついに……待ちに待った」
「大会だーーーーッ!!」
ソウタはとうとう迎えた大会への喜びを示す雄叫びをあげていた。
「気持ちは分かるが、興奮しすぎだ」
「あぁ……、ごめん。ずっと楽しみだったもんでつい……」
ヒカルがソウタの肩を優しく叩いて宥める。
「いよいよ主催者から開会の言葉です」
「根尾町中のブレーダーの皆さん、こんにちは。主催者の私から開会の言葉を贈らせていただきます。本日は快晴の中、ベイブレードカップを開催できたことを心より感謝申し上げます。皆さん全員がブレーダーとして全身全霊を尽くしたベイバトルを魅せてくれることを我々は期待しています。さぁ……今ここにベイブレードカップが開幕です!!」
主催者からの開会の言葉の後、会場中には大きな歓声と拍手が鳴り響く。
「開会の言葉、ありがとうございました。
続きまして対戦表を発表致します!」
対戦表には数え切れないほどの学校の名前が示されていた。
「1……2……3……数えても数え切れないぐらいだ」
「僕達はどこと対戦するんだろう」
「あっ……! あった!」
根尾中学校VS爽海学園
「爽海学園!?」
「どうしたんだ、そんなに驚いて」
「おい、まさかそれも知らないのか……」
ヒカルは半ば呆れ気味だった。
「爽海学園はベイブレードカップでも常に上位クラスにいる実力校だよ。まさか初っ端から当たるなんてね」
「そんなに凄い所なのか」
根尾中学校の初戦はベイブレードカップの指折りの実力校、爽海学園となった。
「おー、君達が根尾中学校だね?」
「ん?」
ソウタ達の目の前に3人のブレーダー達が現れた。
「お前らが爽海学園の……」
「そうだよー。僕は代長エル。よろしくね♪」
「俺は磯部南太郎や。よろしゅう頼んます」
「……俺は紗千保ギアンだ」
ソウタ達の目の前に現れた爽海学園の面々は非常に癖の強い面子だった。
「お……おぅ」
「ところであともう一人は?」
「あぁ、リーダーは多分これから来るよ」
「うぉっ……!?」
誰かとぶつかり、ソウタはドラグニルを地面に落としてしまう。
「……おい」
ソウタの後ろにいたのはガラの悪そうな同年代の少年だった。
ジェットキャップを被っていて、ツンツンとした髪型から鋭い目がのぞく。
「は……、はい!すみません、すみません!ついよそ見してしまいました…!!」
ソウタは急いで謝るが……
「……変に気を遣うな。謝ったならそれでいい」
「これ、お前のベイだろ。手入れはきちんとしとけよ」
「あ……どうも」
少年は謝ったならそれでいいと許してくれた。
更には落としたドラグニルを拾い上げ、丁寧に拭いてソウタに渡す。
「いやー、流石だねリーダー」
「会場へ向かう途中で怪我したご老人を助けた後、搬送した救急車が見えなくなるまで見送ってたし」
「う……うるせぇな。それぐらい当然だろ」
エルの言葉に対し、照れるように当然と言い切る。
「お前が爽海学園のリーダー……」
「あぁ、俺は鮫島ナギだ」
「よろしくな、ナギ!」
(ていうかコイツ、見た目に反して凄いいい奴じゃん)
(人は見かけに寄らないってこういうことなんだろうな)
互いに挨拶を交わした後、ソウタは心のなかで彼のことを「人は見かけに寄らない」と評した。
「根尾中学校と爽海学園の代表者はスタジアムに移動を開始してください」
アナウンスがスタジアムへの移動を促す。
「そろそろか」
「じゃあねー♪」
「日本全国のベイブレードファンの皆さんお待たせしました! 東から西へ、北から南へありとあらゆる場所から熱きバトルをお届け! 実況の古面定太でございます!」
「さぁ…待ちに待ったベイブレードカップ一回戦!」
「先ずは東軍! 神世学園の皇龍選手と渡り合った蒼龍ソウタ選手擁する根尾中学校!」
「根尾中学校……今度はどこまで戦えるんだろうな」
「なんか、サラッと一人増えてね? でも何処かで見たような」
「続いて西軍! ベイブレードカップの常連校にして戦績も神世学園には劣りません! 爽海学園!」
根尾中学校にも注目の視線が集まるなか、爽海学園にも大歓声が響く。
「注目の一戦! 先ずは誰が出るのでしょうか?」
「……」
「俺が出る」
「バン……」
「俺は自分がどう変わったのか、自身の目で確かめてみたい」
バンは右手をグッと握り、強く決意する。
「分かったぜ……!」
根尾中学校からはバンが最初に出ることとなった。
その理由も話し、ソウタも了承する。
「……門守バンか」
「ギアン、お前は『スイッチ』が入ると危険なやつだ。暴れるのは程々にな」
「分かっている」
意味深長な掛け合いを繰り広げる爽海学園。
根尾中学校は個性極まる彼らを突破できるか。
ベイブレードカップは始まったばかりだ。(ナレーション)
__イメージCAST__
蒼龍ソウタ-小林千晃
門守バン-梶裕貴
一角ヒカル-小野賢章
焔ツバサ-榎木淳弥
爽海学園
鮫島ナギ-岡本信彦
(髪:紺のツンツンヘアー/目の色:黒(三白眼)/その他:ジェットキャップ)
代長エル-宮野真守
(髪:茶色のウェーブパーマ/目の色:緑)
磯部南太郎-阿座上洋平
(髪:黄色のロングヘア/目の色:水色)
紗千保ギアン-前野智昭
(髪:白と黒のツートーンカラーのショート/目の色:オレンジ)
古面定太-小野坂昌也
ナレーション-森川智之
ベイブレード
アビスシャーク.U4.A
(アンダーフォー.アクセル)
(サメモチーフのアタックタイプ。)
ギガントホエール.H6.WB
(ヘビーシックス.ワイドボール)
(クジラモチーフのスタミナタイプ)
ミラージュクラーケン.E7.MS
(エターナルセブン.メタルスパイク)
(クラーケンモチーフのディフェンスタイプ。)
マッドオルカ.B8.Z
(バランスエイト.ゾーン)
(シャチモチーフのバランスタイプ。)