ベイブレードNEO Season1   作:マツザキ蓮

2 / 22
ベイブレードNEO 第2話 燃え盛る不死鳥

廃部をめぐっての対立が起こっていた最中、ベイブレードカップにて神世学園との対戦が組み込まれたベイブレード部。  

 

絶対王者の圧倒的な実力に生徒会長のヒカルを除いて、バンとソウタは彼らに敗れ去った。

 

更にソウタは神世のリーダー、龍とのベイバトルで2度も敗北を喫した。  

 

涙を呑みながらこれからやってくる運命を受け入れようとした瞬間、校長の計らいにより部の存続が決定。

 

それに呼応するように、根尾中学校に新たな風が吹こうとしていた。(ナレーション)

 

「今日は転校生を紹介する」

 

「どんな転校生なんだろうな。 きっとめちゃくちゃ美人で……」

 

「どんなに転校生かしら。ひょっとしたらものすごいイケメンで……」

 

転校生が来るという話が出た瞬間に教室は一気に騒然とし、生徒達の期待の声で満ちた。 

 

「静粛に」   

 

机を軽く叩き、担任教師が一言。

 

その一言で教室は一気に静まり返る。

 

「入ってきなさい」

 

「はじめまして、焔ツバサといいます」

「よろしくお願いします」

 

「キャアアア…!!」

 

焔ツバサ、名前のごとく鳥の翼のように流れた髪の美男子で入室早々、女子達の黄色い悲鳴が教室が鳴り響く。

 

「それじゃあ、ツバサ。お前の席はソウタの隣だ」

 

「よろしく、ソウタ君」

 

「よろしくな、ツバサ。 それに俺のことはソウタって呼んでくれ」

 

――放課後――

 

「ねぇねぇ、ツバサ君ってどこの学校から転校してきたの?」 

 

「ツバサ君の趣味は?」

 

ツバサは多数の女子から質問攻めにあっていた。

 

それでも順々に答えていく。

 

質問に答えたのちソウタに話しかける。

 

「ところで、ソウタに頼みたいことがあるんだ」

 

「何だ?」

 

「僕とベイバトルをしてくれないかい」

 

「ベイバトルだって!?」 

「もちろん大歓迎だぜ!」 

 

ツバサの頼み事を笑顔で快諾した。

 

「ありがとう」

 

「ルールは2ポイント先取した方の勝ちだよ」

 

「さぁ、翔ぶ準備だ。ヒートフェニックス」

 

彼は不死鳥モチーフのベイ・ヒートフェニックスを取り出す。

 

「それがお前のベイか」 

「すげぇ、ワクワクするぜ!」

 

ソウタはフェニックスを見て、目をキラキラさせていた。

 

「審判は俺がやる」 

「試合の時のあのオーラ、担任としても興味深かったからな」

 

「…! 分かりました」

「お願いします。先生」 

 

ソウタとツバサのベイバトル、担任教師が審判を名乗り出た。

 

Ready……Set!

 

3・2・1 ゴーシュート!

 

ヒートフェニックスがスタジアム中央を陣取る。

 

「フェニックスはスタミナタイプか。それなら……」

「ガンガン攻める!」

 

果敢にフェニックスに攻め込む。

 

「そう来ると思っていたよ」

 

「!」

 

ドラグニルの猛攻をフェニックスが受け止める。

 

「ヒートフェニックスは円形4枚刃のブレードによって高い遠心力と受け流し力を両立している。さらに円盤付きのディスクフレームとボールギアで君の攻撃を凌げるほどのスタミナを誇っているんだ」

 

スタジアム中央で回るフェニックスを見ながら、解説を挟む。

 

スタミナを消費した末、ドラグニルは静かに回転を止めた。

 

「あっ……」

 

「まずは1点」

 

ソウタはドラグニルを拾い上げ、語りかける。

 

(ごめんな、ドラグニル。さっき負けたのはお前と向き合えていなかったからだ……)

 

ドラグニルのブレードが一瞬だけ輝く。 

 

まるで、ソウタの言葉に応えるように……

 

(ドラグニル……! そうか、お前はそうしたいんだな。分かった、次はお前の思いで応えるぜ!)

「もう一度だ」

 

「いいね、その意気だよ」

「フェニックスの持久力を君がどう破るか楽しみだよ」

 

3・2・1 ゴーシュート!

 

フェニックスは再びスタジアムの中央に居座る。

 

「迷いはない、これで決める!」

 

鋭い音を立て、フェニックスを弾き飛ばす。

 

「おぉっ……!」

「中々やるね、だけど……」

 

ツバサの表情は依然として変わらない。

 

「こっちだって負けてないよ!」

「フェニックス!」

 

ツバサがベイとの共鳴を見せ、フェニックスのオーラが現れる。

 

「サイクロン・オブ・フェニックス!」 

 

フェニックスから繰り出される旋風がドラグニルを大きく飛ばした。  

 

その周囲からはどこか心地よさそうな音が伝わる。

 

「終わりだね」

 

完全な勝利宣言までしたが……。

 

「いや……」  

「まだだ!」

「まだ終わっちゃいねぇ!!」

「ドラグニル!」

 

ドラグニルがスタジアム内を蹴り上げ、加速する。

 

「まさか……!」

(フェニックスの技をあえて受けてそれを自分のものにしたのか!? こんなことをやってのけるとは……!)

 

ソウタの諦めの悪さにドラグニルが応えてくれたのだろう。

 

ツバサは驚愕の表情を浮かべていたが、そこには笑みを含んでいた。

 

「いっけぇぇぇっ!」 

「ドラグニルハント!」

 

「スラッシュドラグニル、バーストフィニッシュ!

ソウタの勝ちだ!」

 

フェニックスのディスクフレームを直撃し、バーストフィニッシュで勝利。

 

審判を務めた担任の手はソウタを指し示した。

 

「よっしゃあぁぁ!」

 

拳を握り、大いに勝利を喜んだ。 

 

そんな中、ツバサが近づいて話しかけてきた。

 

「見事だったよ、ソウタ」

「サイクロン・オブ・フェニックスを利用して勝利する、君の発想に驚かされた」

 

「ありがとな、ツバサ!」

 

「ところでソウタに話したいことがあるんだ」

 

「おっ、なんだ?」

 

「実は僕、神世学園との試合を見てこの根尾中学校、そしてここのベイブレード部に興味が湧いたんだ」

「そこでなんだけど、僕をベイブレード部に入れてくれないかな?」

 

「……!」

「おぉ、いいぜ!」

 

「ありがとう」

 

転向してきた経緯を明かした後、手を差し伸べた。

 

そして、ソウタと熱い握手を交わす。

 

ベイブレード部に新たな風が吹いた根尾中。

 

ベイブレードが好きな少年達の物語は再び歩みだした。(ナレーション)




__イメージCAST__
蒼龍ソウタ-小林千晃

焔ツバサ-榎木淳弥
(髪:白の無造作ヘア(前髪は右分け)/目の色:赤)

ナレーション-森川智之

ベイブレード

ヒートフェニックス.C4.B
(サークルフォー.ボール)
(フェニックスモチーフのスタミナタイプ。)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。