ベイブレードNEO Season1   作:マツザキ蓮

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ベイブレードNEO 第20話 全身全霊

遂に幕を開けた神世学園との決戦。

 

迎えた第一戦はヒカルVSコウの対決となり、結果はコウの勝利となった。

 

ヒカルは悔しさを抑えつつも、ソウタ達に「全力を尽くせ」と託すのだった。(ナレーション)

 

「全力を尽くすことは出来たか? コウ」

 

「もちろんさ。龍」

 

龍の表情ひとつ変えない問いかけに微笑みながら答えた。

 

コウの表情は、思い残す事はもうないと言わんばかりの穏やかなものだった。

 

そんな中、一人の声が神世学園の選手席を支配する。

 

「全力を尽くす……か。面白え」

「おい、龍。次のバトル、俺が出てもいいか?」

 

声の主は、白牙ダイだった。

 

全力を尽くすということに興味を持ち、闘争心を駆り立てられた彼は、龍に第2戦の出場を申し込む。

 

「構わない」

 

腕組みをしながら、何一つ表情を変えず承諾。

 

その言葉を聞いた後、前に歩みだす。

 

「2人目は白牙ダイか」

 

その言葉と同時に一人立ち上がった。

 

ツバサだ。

 

「神世学園は僕達と同じ……いや、それ以上に仲間達との繋がりを深めている」

「その中で、彼とは一度話し合った経験がある。そうとなれば、求めているのは……」

 

「ツバサ、これはお前にとっての最初の戦いだ」

「お前ができる最大限のことをやれ」

 

バンは神妙な面持ちでツバサに話しかける。

 

ご存知のとおり、この大会がツバサにとって初めての神世学園との戦いになる。

 

心配するのも当然だった。

 

部長としても、仲間としても……

 

「ありがとう。でも、ここまで来れたのは君たちがいたからこそ出来た」

「だから……、行ってくるよ」

 

選手席を後にし、遂に相まみえる。

 

「ここまでたどり着くとは、流石だな」

 

「ありがとう。君との約束が実現出来そうで嬉しいよ」

 

「当然だ。お前に言われたことは一度たりとも忘れたことはねぇ」

「俺があいつらと積み重ねた成果を見せてやるぜ」

 

ダイは真剣な眼差しで、ファングビャッコを取り出す。

 

彼の眼は獲物を待ち構える虎のように鋭く、ツバサとフェニックスを捉えていた。

 

「……!」

「いい眼だ。僕も応えなければ……!」

 

ツバサもフェニックスを取り出し、2人のオーラが交錯する。

 

「それではこれより、決勝戦・第2試合スタートです!!」

 

「Ready……Set!」

 

3・2・1 ゴーシュート!

 

__ゴォォ……

 

先にスタジアム中央を陣取ったのはフェニックス。

 

それに対し、ファングビャッコも中央に向かっていく。

 

「先にセンターを取ったのはフェニックス! ファングビャッコ、どう動くのでしょうか!!」

 

__ガァンッ……!

 

「!!」

 

実況者の勢いある実況に紛れて、鈍い衝突音が鳴り響く。

 

「……! こっ……これは! ファングビャッコ、鋭い連続攻撃ですッ!! ヒートフェニックス、この攻撃を耐えられるのでしょうか!?」

 

「お前に勝つためにこの技を生み出したんじゃねぇ……超えるために生み出したんだッ!!」

「白虎爪牙撃!!」

 

ファングビャッコのブレードのアッパー刃とディスクフレームの傾斜が重なった攻撃が、フェニックスに叩き込まれる。

 

ベイから現れる白虎のオーラも見る者に威圧感を与えていた。

 

「ツバサ……!」

 

ソウタは思わず立ち上がる。

 

その時__。

 

「……ソウタ、あいつの顔をよく見てみろ」 

 

ヒカルが彼に、ツバサの顔を見ろと言う。

 

「顔……?」

「……!」

 

ヒカルの言う通り、ツバサの顔を見た途端、ソウタは目を大きく見開いた。

 

「笑っている……!?」

 

笑っていた。

 

ツバサの顔はどこか楽しそうな笑みを浮かべていた。

 

「ダイ」

 

「あ?」

 

「やはり君の強さは本物だ。君が仲間達とともに努力してきたのが、このスタジアムで伝わってくる」

「だが、それは僕も同じだ。だから……」

 

「今ここで、全てを出し尽くす!!」

「フェニックス!!」

 

ツバサの咆哮とともにフェニックスのオーラが現れる。

 

さらに…… 

 

__ブォォォォ………!!

 

「!!」

 

「な……なんと! フェニックスから竜巻が現れました!!」

 

フェニックスが竜巻を纏い始めた。

 

「あ……あれは!」

 

「知っているのか!? ソウタ」

 

「あぁ、あの技は俺がツバサと初めてバトルした時に出て来たやつとそっくりだ……!」

「まさか……!」

 

「正解だよ、ソウタ」

 

「ツバサ……!」

 

「この技は僕が君に見せた技、サイクロン・オブ・フェニックスを基にした新技……」

「言うなれば、ブレイジング・トルネード!!」

 

かつて、ツバサがソウタに見せた技を基に編み出した新技、ブレイジング・トルネード。

 

炎の竜巻がファングビャッコを包みこんで、持ち上げる。

 

「……!」

(過去の技を新技に昇華させるとは……。フン、大した野郎だ……!)

 

__カン……

 

静かな金属音とともにファングビャッコがスタジアム内に落下した。

 

「ヒートフェニックス、スピンフィニッシュ! 焔ツバサの勝利!!」

 

「決まったぁぁーッ! 焔ツバサ選手、新技とともに見事勝利を収めました!!」

 

「やったーーッ!」

「流石だぜ、ツバサ!」

 

「ありがとう、皆。」

「この勝利は皆がいたからこそ掴めた。」

「そして、『あの試合』があったから僕は……」

 

「え?」

 

「いや、何でもないよ」

 

意味深長な言葉をこぼすも、すぐに誤魔化した。

 

一方__

 

「ダイ……」

 

「コウ、そんな顔すんな。結果は結果だ。それも互いに交わした約束のもとでのな」

「俺とお前が出来るのは、あいつらの勝負を見守ることだけだ」

 

「……そうだな」

 

勢いよく選手席に座り、腕を組みながら根尾中学校の選手席を見つめる。

 

ツバサの勝利により、同点に追いついた根尾中学校。 

 

残るはバンとソウタ、リンと龍となった。

 

それぞれが交わした約束とともに新たな火花が散らされる。(ナレーション)

 

 

 




__イメージCAST__

蒼龍ソウタ-小林千晃

門守バン-梶裕貴

一角ヒカル-小野賢章

焔ツバサ-榎木淳弥

皇龍-諏訪部順一

水城コウ-内山昂輝

白牙ダイ-鈴木達央

古面定太-小野坂昌也

ナレーション-森川智之
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