「…」
「サクラコさん……」
私はサクラコさんの部屋へ訪れている。
………。
救護騎士団団長の名折れもいいところだ。
救護すべき人へ不要な叱責を与え続けていたなど言語道断。
私は私を罰さねばならない…。
「……ごめんなさい。意趣返しだとか、そんなつもりは、ないんですけど……これだけは、言わせてください、ミネさん」
「…はい」
「私に対しては…ここまでならないと、気付いてくれませんでしたね……」
何故だか、意趣返しのつもりだとか裏の意図だったりがないのだとすんなり信じられた。
側から聞けば私を責めるような言葉だ。
しかしサクラコさんの言葉の発し方には、非常に強い自嘲や自戒が込められていたからである。
「私もサクラコさんを傷付けた側で、こういったことを言うのは憚られるのですが…せめて自分で自分を傷付ける言葉を使うのは…」
「…そうですね、すみません。気をつけますね」
非常に澱んだ空気だ。
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果たして、救護騎士団から正式に「強い抑うつ状態」にあると診断を受けたサクラコ。
このことはティーパーティーの代表三名と、シスターフッドのごく一部の人間、救護騎士団においても蒼森ミネと鷲見セリナ、そして連邦捜査部シャーレの先生に限って共有が行われる。
シスターフッド代表の精神的不調によるダウンという事がことだけあり、この件は厳重に取り扱われることとなった。
「サクラコが受けていた謂れのない噂や誤解に対し、私達は軽んじて見過ぎだったということだ。ティーパーティーを代表して、三人から謝罪と心の安寧の祈念をさせてほしい…」
「私も変な噂されてるなーくらいにしか考えてなかったけど、考えてみれば相当酷いこと言われてたよ。嫌な事があったりしたら、すぐに言ってね…?」
「重ねてにはなりますが現ホストとして…一生徒がこれ程までに追い詰められていた事を見逃すというどれほどお詫びすれば…いえ、いくらお詫びしても取り返しのつかない状況まで気付けなかった事、誠に申し訳ございません…」
“……私にも、気付く場面があったはずだから…これは、私に責任があることだよ…生徒の気持ちに気付けなかった、私の責任…ごめん、サクラコ…”
そうして、ティーパーティー代表三人とシャーレの先生が、四者ごとにサクラコを労わる状況までとなった。
(違います…これは…私が言い出せなかったから。言い出す勇気がなかったから…こうなったんです)
それでも、サクラコは責任は自分にあると強く思い続けていた。