アナキンの親友になって色々あって旅に出た英雄の話   作:紅乃 晴@小説アカ

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ぼく「まじで今回、原作介入あまりせずにエピソード7とかをやる予定だったのに……どうして……」

友人「作者が1番ライブ感でやってるけど、おめーにはパルパルをヒロインにした前科あるから自業自得では?」


エピソード5
パルパル「シスはこうじゃないとこうじゃ!!」


 

 

 

STAR WARS

シャドウ・オブ・ジ・シス

 

銀河に危機が迫っていた!

 

惑星ホスにある反乱軍によって造られた秘密の前哨基地が、ついに帝国軍に捕捉された。

 

デス・スターを破壊した反乱軍の発見に執念を燃やすダース・ヴェイダーは、反乱軍との決戦に向け、帝国が誇る精鋭艦隊を派遣する。

 

白銀の大地を覆う氷の惑星へ、恐るべき帝国軍の宇宙艦隊がゆっくりと迫る中、インナー・リムのボグデンでは、一人の賞金稼ぎがインターギャラクティック銀行グループの秘匿回線を使い、ある男と接触していた……。

 

 

 

 

「首尾はどうだ?賞金稼ぎ」

 

薄暗い部屋に青白い光が広がり、ホログラム映像がゆらりと立ち上がる。

 

浮かび上がったのは、自分を破格の金額で雇った男、オールドマスターだった。

 

ボバは予定通り、秘匿回線経由で受け取ったエコー基地の情報を、破格の金額で帝国情報局へ売りつけることに成功していた。

 

こちらも同じく秘匿回線を利用して取引を行っているため、情報局側が売主の正体をボバ・フェットだと突き止めることは、限りなく不可能に近い。

 

インターギャラクティック銀行グループが有する最高水準の秘匿通信網。その上、送られた情報は単なる与太話ではなかった。

 

エコー基地の正確な映像資料、周辺施設の配置、補給ルート、ホスへ出入りする貨物船の航路、搬入物資の記録、さらには資金の流れを示す証拠まで添えられていた。

 

これだけの情報が揃っていては、帝国軍もデマだと一笑に付すことはできない。情報を精査した結果、帝国軍はついに腰を上げ、大艦隊をホスへ向けて進発させていた。

 

「プラン通りだ。次はどうする」

 

ボバの契約は、一年後、このボグデンの月へ赴き、反乱軍エコー基地の情報を入手し、それを帝国軍へ売却するところまで。

 

そこから先については、まだ何一つ明示されていない。

 

オールドマスターと名乗る雇用主から支払われた5000万クレジットという法外な報酬。そして帝国軍へ売却した情報料も加わり、ボバの懐はかつてないほど潤っていた。

 

常識的に考えれば、一生働かずとも特権階級並みの生活を送れるほどの財産である。

 

しかし、自分は賞金稼ぎだ。

 

こんな法外な報酬を簡単に手に入れられる世界ではないことを誰よりも理解している。そして、大金に溺れ、身の丈以上の暮らしを始めれば、待っているのは破滅だけだということも嫌というほど知っていた。

 

金は命を救う。

だが同時に、人を殺す。

 

身の丈を弁えることもまた、賞金稼ぎに必要な生存技術の一つでもあった。

 

「ホスの攻撃が始まれば、反乱軍は散り散りになって逃げるだろう。お前はハットとの契約通り、ハン・ソロを追え。そこにレイア姫もいる」

 

ホログラムに映る男は、それ以上細かな指示を出そうとはしない。

 

まるで「後は好きにやれ」と言っているようでもあり、あるいは「お前ならその程度で満足する男ではないだろう」と試しているようでもあった。

 

「いいのか?レイア・オーガナは反乱軍の旗印の一人だろう?」

 

ボバの問いに答えたのは、ホログラムの男ではなかった。

 

「ヴェイダーは彼女を殺さないだろう。それほどの悪辣さを奴は持ち合わせていない」

 

低く落ち着いた声。いつの間にかホログラムの横へ、一人の男が姿を現していた。深くフードを被り、見えるのは口元だけ。まるで闇そのものが人の姿を取ったような、不気味な存在だった。

 

ボバは反射的に警戒心を引き上げる。

 

歴戦の賞金稼ぎとして幾多の修羅場を潜ってきた勘が、この男には不用意に近づくなと警鐘を鳴らしていた。

 

「アンタは誰だ?」

 

そう言うと、その男の隣に立つオールドマスターは静かに言う。

 

「紹介しよう、ボバ。俺の師だ」

 

あのオールドマスターの師。

 

つまりジェダイか?オールドマスター自身は、自分はジェダイではないと言っていた。

 

しかし、あの常識外れのライトセーバー捌きと、常人離れした戦闘能力を見れば、ジェダイと呼ばれても何ら不思議ではない。

 

そうボバが考えていると、フードを被った怪しげな男は口元にわずかな笑みを浮かべた。

 

「初めまして、賞金稼ぎ。私の名はダース・プレイガス」

 

その瞬間だった。

 

ぞわりと、冷たい何かが背骨を這い上がる。

 

オールドマスターや、これまで命を懸けて戦ってきた数多の賞金首たちからも感じたことのない悪寒。目の前の男は、そこに立っているだけで周囲の空気を歪めているようだった。

 

ゆっくりと揺れるフードの奥。

 

その闇の中から、黄金に妖しく輝く二つの瞳だけがボバを見据えていた。それはまるで獲物を値踏みする捕食者のような視線だった。

 

「シスの暗黒卿だ」

 

その短い一言が、部屋の空気をさらに重くする。

 

ボバは思わず息を飲んだ。銀河最高の賞金稼ぎと呼ばれる自分であっても、この肩書きの意味は知っている。

 

ジェダイと幾度となく銀河を二分してきた伝説の存在。そして、銀河皇帝を頂点とするシスの系譜に連なる者。

 

とんでもない相手に巻き込まれた。

 

そう理解した瞬間、ボバ・フェットは改めて、自分が今どれほど危険な立ち位置にいるのかを痛感するのだった。

 

 

 

 

惑星ホス近辺。

 

白銀の惑星を包む漆黒の宇宙空間を、貨物船が静かに航行していた。

 

センサーに映るホスは、宇宙から見てもなお氷に覆われた極寒の世界であることがわかる。星を覆う白い雲と氷原が鈍く恒星の光を反射し、その周囲には帝国軍の目を避けるように設定された監視衛星や哨戒機が散在していた。

 

「こちらダッシュ・レンダー。積荷はエコー基地への供給物資だ。ただいまクリアランスコードを送信中」

 

惑星ホスに近づく船、アウトライダー。

 

密輸業者ダッシュ・レンダーの愛機であるその船は、高度に改造されたコレリアン・エンジニアリング社製YT-2400貨物船である。

 

アウトライダーは旧式のYT-1300軽貨物船よりはるかに新しく、デザインも斬新であり、まさにダッシュのエキサイティングで危険な生活にマッチした設計となっていた。

 

高出力エンジンによる優れた加速性能、密輸業者らしく各所に施された改造、そして貨物船とは思えないほどの運動性能。その名は裏社会だけでなく、一部の反乱軍関係者にも広く知られていた。

 

通信を送信すると同時に、アウトライダーはゆっくりと減速しながらホス軌道上の待機空域へ入っていく。

 

【こちらエコー基地、クリアランスコード確認完了。防御スクリーン出力低下中。第三ベイに着艦せよ】

 

ノイズ混じりの通信と共に、エコー基地から着艦許可が下りる。基地を覆う強力な防御シールドの一部が、一時的に開放された。

 

ダッシュは慣れた様子で機体を滑り込ませながら、〝随伴〟している僚機にもその返事の内容を共有した。

 

「だってよ、オーウェン。このまま俺についてきてくれ。反乱軍とは顔馴染みもいるからな」

 

アウトライダーの後方につく形で随伴するのは、サウザンド・アドベンチャー号。

 

密輸船ではないが、ダッシュと同じく運び屋を生業としているその船は、生活物資や医療品、機械部品など数多くの補給物資を積み込み、アウトライダーと共にホスを目指していた。

 

極寒の環境で物資不足に悩む反乱軍にとって、それらは兵器以上に貴重な生命線でもある。

 

「ああ、助かるよ。ダッシュ」

 

操縦席で舵を握るアナキンは通信にそう応じてから、通信回線の電源を落とき、小さく息を吐いた。

 

目の前には、アウトライダーの特徴的な船影が映し出されている。

 

「まさかダッシュと出会うとは……」

 

その呟きには、驚きと懐かしさが入り混じっていた。

 

マスター・オーウェン(アナキン)は彼と交流があったのですか?」

 

副操縦席では操縦を学んでいるダザンが、計器類を確認しながら不思議そうに尋ねてくる。

 

飛行技術だけでなく、航路の読み方や通信手順まで一つひとつ教わっている彼にとって、アナキンが知人と再会する様子は珍しく映ったのだろう。

 

アナキンは少し返す言葉に迷いつつも答えた。

 

「ん、あ、あぁ、少しね」

 

その返事は短かったが、脳裏には様々な記憶が蘇っていた。

 

アナキン自身、ダッシュとは深い交流があった。

 

もっとも、それはこの世界ではない。

 

俺やパルパティーンがいた、あの世界での出来事である。共に危険な依頼をこなし、何度も命を預け合ったこともある。軽口を叩きながら無茶な航路を飛び、酒を酌み交わし、時には互いの背中を守って戦った。

 

目の前にいるダッシュ・レンダーは、その記憶を持たない別世界の彼だ。それでも操縦桿を握る癖や、通信越しの気さくな口調は、アナキンの知るダッシュそのものだった。

 

彼との出会いは、アナキンがフォースの絆を取り戻し、独自に戦いへ身を置いたとき、立ち寄ったオード・マウンテンから始まる。

 

その頃の帝国は、恐怖によって星々を統治すべきだと主張する武官派と、帝国の秩序と統治能力によって銀河を治めるべきだと主張する秩序派とで真っ二つに分裂していた。

 

デス・スターが破壊されて以降、帝国の主導権を握っていた武官派に対し、ついに秩序派がクーデターを決行。銀河帝国は、表向きには平穏を装いながらも、その実態は帝国そのものを二分する内戦状態へと突入していた。

 

その混乱の最中、巨大犯罪組織ブラック・サンは武官派と結託。戦争による混乱を利用して勢力を拡大し、やがては帝国皇帝を引き摺り下ろし、自らが銀河皇帝となるという野望を抱いていたのだ。

 

そんな帝国武官派との戦いを続けていたアナキンは、秩序派に雇われていたダッシュと出会い、奇妙な共闘関係となった。

 

最初は互いに利用し合うだけの関係だった。

 

ジェダイと密輸業者。

 

本来であれば交わることのない二人だったが、命を預け合う戦場を幾度も潜り抜けるうちに、互いの実力と人柄を認めるようになっていく。

 

そこから紆余曲折あり、ブラック・サンを壊滅させ、数々の作戦を成功へ導き、そして銀河史に名を刻むこととなるスカイフックの戦いを経て、アナキンとダッシュは強い絆で結ばれるに至った。

 

晩年では放浪癖を発揮するアナキンにダッシュが振り回されたり、逆にダッシュの密輸業へアナキンが半ば巻き込まれたりと、立場を超えた交流は長く続き、やがて二人の名は、銀河史に名を残す英雄として、人々の記憶に深く刻まれることとなった。

 

(別世界では晩年まで一緒にバカやってたマブダチとか言えねーわなぁ)

 

操縦桿を握るアナキンを見つめながら俺は心の中で苦笑する。快く共同任務を受けてくれたダッシュは、そんな未来も過去も知らない。こちらだけが一方的に懐かしさを覚えているというのも、なんとも不思議な気分だった。

 

(余もそう思う)

 

すかさず頭の中へ返ってきた声に眉をひそめる。

 

(この人、脳内に勝手に入ってくる)

 

俺の思考へ当然のように割り込んでくる元銀河皇帝はすでに慣れ親しみつつあるガンナー席で哨戒をしていた。

 

最近のパルパルは、本格的にシスムーブを始めている気がする。まぁ、この人も銀河中を飛び回りながら「暴れん坊皇帝」だの「水戸皇帝」だの好き放題やっていた。

 

各地を旅しては悪徳役人や海賊、犯罪組織を片っ端から叩き潰し、困っている人々を助けるという、皇帝とは思えない放浪生活を満喫していたのだ。

 

当然、そのたびに帝国軍やブラック・サンからの殺し屋も差し向けられていたのだが……「この世界の余、勘も鈍ってるし、やる気なさすぎね!?」と、本気で憤慨していたのを思い出す。

 

帝国軍の包囲網をすり抜けるたびに、「こんな程度で余を捕らえられると思うな!」と得意満面だった姿は、今思い返しても頭が痛くなる。

 

パルパルが口にしていたオーダーについても、まだ全貌を聞かされてはいない。

 

こちらへ来てから何かを考え、何かを準備していることだけは分かるが、その最終目的だけは語ろうとしなかった。

 

共和国というシステムの破綻とジェダイの過ち。そして帝国の内部分裂を経て、最終的に連邦へ移行した俺たちの世界。

 

そのすべてを見届けてきたパルパルなら、ジェダイ・オーダーのような同じ轍を踏む真似はしないだろう。

 

少なくとも、俺はそう信じている。それに、そんな組織を作った瞬間、俺が再びフォースの器へ戻る可能性があるし、多分そうなったら、この人はまた盛大に発狂するからな。

 

それだけは、さすがに勘弁してほしかった。

 

「そう言えばダッシュはエコー基地にいるハン・ソロとも顔見知りだったんですね」

 

そんな中、ダザンがあっけらかんとした様子でいう。まだ操縦を学び始めたばかりの彼は、ホログラム航法図と前方モニターを交互に見ながら、純粋な興味から口を開いたようだった。

 

「ああ。帝国が迫っているという情報もあるからな。戦力が少しでも欲しいローグ中隊に入れるよう、口利きもしてくれるようだ」

 

アナキンは操縦桿を微調整しながら、穏やかな口調で答える。ダッシュほど顔が広い男なら、反乱軍内部にも少なからず知り合いがいる。

 

運び屋同士の繋がりというのは意外と狭く、命を懸けて荷物を運ぶ者同士、自然と横の繋がりも生まれるものだった。

 

そうアナキンが言うが……え、それってもしかして俺たちローグ中隊としてスノースピーダーに乗って、AT-ATと戦うことになるってこと?

 

雪原を踏み潰しながら迫る全高二十メートルを超えるAT-AT。

 

ブラスター砲では装甲を抜けず、ワイヤーで足を絡め取って転倒させるという無茶苦茶な戦法。

 

しかも相手は帝国軍の精鋭部隊だ。

 

「基地も完成間際だというのに帝国に見つかるとは運が悪いのぅ」

 

パルパルが実に他人事のような、のほほんとした口調で呟く。窓の外では白銀のホスがゆっくりと近づいているというのに、その表情には一切の緊張感がない。

 

「獅子の中の虫がここに雁首揃えているのですが」

 

ダザンが間髪入れずに冷静なツッコミを入れる。

 

残念ながら、その認識は限りなく正しい。エコー基地の情報を帝国へ流した元凶。その黒幕は、現在進行形で俺たちなのである。

 

ホス攻略作戦を一番近くで見守っているどころか、その切っ掛けを作った張本人が、こうして何食わぬ顔で補給物資を届けに向かっているのだから、なかなかに酷い絵面だった。

 

「まぁ、否定はできないな」

 

アナキンが苦笑しながら頷けば、俺も思わず頷いてしまう。誰一人として反論できなかった。

 

そんな中で、クワイ=ガンが副操縦席に座るダザンの肩を優しく叩いた。

 

年長者らしい穏やかな笑みを浮かべ、その声音はどこまでも落ち着いている。

 

「まぁ安心しろ、ダザン。交渉はすぐに終わる」

「過激な交渉の間違いでは?」

 

ダザンの返答も、すっかりこのメンバーに毒されてきた気がする。

 

なんだろう。とてもデジャヴを感じる。

 

具体的に言うと、通商連合の戦艦へ乗り込む直前あたりなんだけど。

 

このメンバーが言う『交渉』は、大抵の場合、途中でライトセーバーが抜かれ、そして気づけば敵の基地が半壊している。

 

この場にオビ=ワンがいれば、嫌な予感がするというのだろうが、彼は今は別件で別行動中。

 

だが、その嫌な感覚だけはフォースを介さなくてもひしひしと伝わってくるのだった。

 

 

 

 




フォース「黒幕のくせして平然と呼び込んだ帝国と戦ってる……何この人」

ログ「クローン戦争時代は日常茶飯事だったよ?」

フォース「あ゛あ゛あ゛〜〜!!(拷問を受けるフォース.wav)」
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