【キャラ募集中】英雄(ヒーロー)戦記 ジェット・ウォッシャー!   作:カレーうどん赤星

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(8/8:追記。鬼塚さんへ与えるヒントが露骨過ぎたので、少し削りました。)

少し遅れました。今回は無双回です!
今回も、新キャラクターの発表は最後に致します。

キャラクター募集は、まだまだ開催中です!
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第九話 燃えたぎる羅刹!

 俺の名前は 鬼塚 赤丸(おにつか あかまる)一人暮らしのアルバイターで、野良で怪人狩りをしている。

 そんな俺は、今日……

 水菜町の工場「星野鉄工所」で、アルバイトをしていた。

 蒸し暑い環境の工場で、バイト先の先輩が元気に話しかけてくる。

 軽薄そうな茶髪の、20代後半くらいの男だった。

「よう新人!ここ、星野鉄工所では、ドローン用の頑丈なプロペラを作っている!

 そしてこのプロペラは、なんと、あのブラックスワンメカニクスに納入しているんだぞ!凄いだろ〜」

「……なるほど、参考になります。」

 

 アルバイトと言っても、旋盤の操作経験も、溶接の資格もない俺に任される仕事は、機材の運搬と清掃が中心だ。

「すまないな新人、倉庫にある青いドラム缶を、ここに持ってきてくれ

 30キロくらいある上に、中身は化学物質だから、落ち着いて台車に乗せるんだぞ」

 

 俺は、倉庫に向かうと、青いドラム缶はすぐに見つかった。

「どっこい……しょ!」

 俺は軽々と持ち上げると、台車に乗せて先輩の前まで持ち運んだ。

 

「ありがとう、凄いな新人!みんな、ドラム缶を運ぶのはかなり苦戦するんだがなぁ。」

「……いえいえ、俺……力仕事は得意なんで。」

 こう言っても、先輩に頼られて、褒められる感じは、嫌いじゃない。

 

 そうして、数時間ほど仕事をこなしていると、製作所にスーツを着た、茶髪の女がやって来た。

 

「あ、貴女はブラックスワンメカニクスの三毛野さん!毎日、お世話になっております!」

 社長の星野さんが、彼女に頭を下げて挨拶する。

「いえいえ!ビジネスはお互い様にゃあ。

 にゃひひ、それで、今後の生産のことにゃんだけどぉ……こちらとしては、もっと増やしてくれると嬉しいにゃ。」

「えっ、もっとですか?すこし……検討させていただいても宜しいでしょうか?」

「構わないにゃあよ!生産能力が必要なら、良いローンも紹介するにゃ。」

 

 どうやら、プロペラの増産についての話らしい。

 社長の表情と、工場の機械を見るに……この鉄工所の生産能力はほぼ限界のようだ。

 

「……しかし……」

「ま、よーく考えておけにゃ 私達の気が変わらないうちに、ね……クックック。」

 

 三毛野さんはそう言い残すと、正面のドアから出ていこうとした。

 その次の瞬間だった。

 

 ドシュッ。

 何者かが、彼女の首根っこを掴んだ。

「にゃだ っ……はなず にゃーっ!」

「ギーヒヒヒ!見つけた 見つけた キャットパルスみーつけた!」

「さぁ、ボクたちの本拠地でエネルギープラントの場所を吐いてもらうぞな!頑張っている所を見せれば、きっとヴォルフ先輩にも帰って来てもらえるぞな!役立たず返上ぞな!」

「ギヒヒーッ!ヴォルフ先輩居ないと 俺達いつ処刑されるかわからない!ヴォルフ先輩の目撃情報も聞かせてもらう!」

 

 ギヒギヒうるさい、おもちゃのロボットみたいな赤い怪人と、ぞなぞなうるさい牛の角を生やした女怪人の、二人組。

 

 二人の左胸には、悪魔帝国の階級章……悪魔帝国か!

 確か、葉月に見せて貰った連盟の資料に載っていた。

 二人とも、階級は『大尉』らしい。

 大尉と言えば、会社ならば課長に相当する重役だ。

 かなりの戦闘能力があるはず。

「……だりぃな。」

 

 俺はメッセージアプリで、知り合いのヒーローに連絡を取る。

 

 今、高校生はちょうど下校中……葉月と閃は、徒歩30分ぐらい離れた距離にいるはずだ。

 二人とも移動用の能力を持つが、それでも10分はかかる。

 絹華は小学生でもう帰宅済みだが少し遠くに住んでいて、白兎とはそもそも連絡が取れねぇ。

「耐えるしかねぇ、か……」

 

 そして、連盟にも通報を行い、ゆっくりとロッカールームに向かう。

ロッカーから、一升瓶を取り出し、飲む。

 

 何度飲んでも、このまずさは慣れない。

 辛く、痛く味がしない…物凄い拒否感に耐えながら、酒を呑み込む。

「…変身!」

 

 酒を飲んだ俺の身体が、変貌していく。

 ガッ…ガガッ…

 骨格が歪み、大きな筋肉を受け入れられるように膨らんでいく。

 ただでさえ高い身長が、更に伸びる。

 ギギッ…

 その骨格変化に呼応するように、口に巨大な牙が生えていき、黄色に染まった、『鬼』のような角も生える。

 作業服が妖力により和装に変化。腰に、腰布のように巻かれる。

 ゴリゴリッ…

 そして、筋肉が何倍にも膨らんでいく 二倍、三倍、五倍…!

 身体中の皮膚が『赤色』に染まる…まるで、『赤鬼』のように!

 目の形が、グリンと大きく変化(へんげ)する!

 鬼、羅刹酒天(らせつしゅてん)への変貌が完了……あぁ、酒が……酒がうまい!

 

「宴の始まりじゃ!つまみを持ってこい!

 大尉だか太鼓だか知らんが、二人ともワシが打ち鳴らしてやるわぁっ!」

 

 ガシャーン!

 酔いが回ったワシは、ロッカー室の扉を勢いよく開け、二人の怪人の前に飛び降りた。

 

「な、なんなんだコイツはー!怪人の援軍か!?」

「はひゅっ……こわい……」

 

 おお、ワシの魑魅魍魎のごとき姿に、鉄工所の者までたまげさせてしまった。

 ここは『怪人の敵』であると名乗りをあげて、少し安心させてやろうかの?

 

「クカカッ、一般人はそのまま逃げておれ!

 ワシの名は羅刹酒天!元悪鬼ながら、そこの大尉のような悪に悲鳴をあげさせるために力を振るう。怪人狩りってとこじゃのぉ!」

 ドシン!

 ワシは大声を張り上げ、二人の敵を威嚇する。

 

「て、敵ぞな!?み、妙な事をしてみろ!この小娘を……」

 シュン!ドカ!

「ぞなーっ!?」

「ほう、この小娘とは……コイツか?」

 ワシは、脅し文句を言い終わる前に牛女大尉の背後に回り込み、体当たりで三毛野とやらを助けてやった。

「言っておくが、ワシに人質など通用せんぞ?」

 

「ぐっ……こいつ、強いぞな!」

「ギーヒヒヒ、おおかた『あの組織』の用心棒だろう!野郎ども!やっつけちまえ!」

 

 赤いロボット大尉が叫ぶと、血のような毒々しい赤色の戦闘服に身を包んだ、悪魔のような怪人……悪魔戦闘員が、鉄工所の外からゾロゾロとやってきた。

「こそばゆい!鬼炎万燃(きえんばんじょう)!」

 ボォオオオ

 ワシは持ち前の妖力で炎を作り出し、鉄工所に入る前に悪魔戦闘員の集団にぶつける!

「ギャアーッ!アツイ!アツイ!」

 悪魔戦闘員は、焼けた痛みにたまらず逃げ惑う。

「カーッカッカッカ!絶好調じゃあ!もっと!もっと行くぞ!もう一発!」

 ワシは焼けて逃げ惑っている悪魔戦闘員一人の首根っこを捕まえ、妖術で召喚した金棒を全力で叩きつけ、ロボット大尉に向けて焼き悪魔を飛ばしてやった!

 

 ドゴオオーン!

 焼き悪魔はそのまま火炎弾になり、ロボット大尉と近くにいた牛女大尉に爆発を伴うダメージを与える!

「ギッ……ギッヒャーッ!何をしやがる、この残虐怪人め!」

「カーッカッカッカ!良い音が鳴ったじゃないか!

 これぞまさに、一鬼二懲(いっせきにちょう)

 奴等、少し遅かったな!もう少し早く着けば、面白いものが見れたというのに!」

 

「ごほっ、ごほっ……ゴーレム!ボクがカバーする!デーモン・パイク!」

 牛女大尉は、ワシに向かって血でできた槍を投げてくる。

 

 ガシッ。

 その槍は、何者かによって掴まれる。

 青白の装甲を纏った、銀髪の女子。

 両腕に装備した、巨大なカラクリ。

流水を操るヒーロー、川藤閃……ジェットウォッシャーがそこに居た。

 

 ジャキン!

 そして、牛女大尉と、ゴーレム大尉の体に、切り傷が付けられる!

「な、何者ぞな!」

 二人の大尉の前に現れたのは、鋭い目をした、巨大な狼男。

 ヒーロー連盟の羽織を身に付けた、その男は葉月宗介……ループスと言う。

 

「来たか、ジェットウォッシャー!ループス!」

「ギヒヒーッ!もう許さんぞヒーローども!ぶっ倒してやる!」

 そう言って、丸腰で突撃してくるゴーレム大尉。

 

「ごめん、少し遅くなっちゃっ……てっ!」

 ジェットウォッシャーはそう言うと、掴んだ槍をゴーレムに投げつける。

「ギヒャーッ!」

 槍は膝に深々と突き刺さり、奴は動けなくなった!

 

「……そして……これで数の有利も、無くなったのう?」

 

 牛女大尉の背後に魔法陣が描かれ、熊の人形が現れる。

 バキィッ!熊の人形は彼女の背中を殴り、転倒させる!

「ぞなっ!」

 

「ふわぁ……熊さん、ありがとうですわ。」

「パペットナース、お前も来れたか!」

 ふわふわとした看護師のような衣装に身を包んだ、金髪の女子。絹華結こと、パペットナース。

「全力で走ったんですわよ。」

 

「さぁ、役者が揃った事じゃし……名残惜しいが、この(たたかい)も、お開きとするかの?」

「ジェットウォッシャー、昨日練習したアレをやるぞ!」

「了解、アレね!」

 そう言うと、ジェットウォッシャーは、ループスの背後に回り込み、カラクリの銃口を向ける。

 

「ジェットブースト、オン!」

「ロケット・ドライバー!」

 ジェットウォッシャーはカラクリから高圧水流を発射すると、ループスはそれを靴で受けて、超加速!

 長い爪を伸ばし、槍が刺さって装甲が剥けたロボット大尉に向かって、飛んでいく!

 

「ギッヒャーウッ!!」

「兎さん、やっつけて!」

 ゴーレム大尉は上空に打ち上げられ、パペットナースが呼び出した三羽の兎の人形に撃墜される!

 ビュン!ビュン!ビュン!!

 ドガッシャーン!

 ロボットらしい内部のカラクリが露出して、声も出ない……もはや動けないじゃろう。

 

「ゴーレム!」

 牛女大尉は、ゴーレム大尉の心配をしている。

「よそ見は感心しないのう、鬼気一発(ききいっぱつ)!」

 ワシは牛女大尉に向かって金棒を振る!

「ぐへ……」

 横っ腹を殴られたあまりの痛みに、牛女大尉は倒れる。

「さて。シメはコレにするかの?」

 ワシは妖力の炎を金棒に纏わせ、振りかぶると……

「こ……降参です。煮るなり焼くなり好きにしてください……」

 牛女大尉は降参してきた。

 

——20分後。

 警察の怪人犯罪課と、連盟の事務係と……閃と同じ制服を着た、見覚えのある女子高生が、鉄工所にやってきた。

 「ギヒヒ……ちくしょう、覚えてろ……」

 「ボクは減刑して欲しいぞな……えっ、お前は、アルラ……!?……あっ思い出したぞな、今のナシぞな。」

 怪人二人が、警察の装甲車両に載せられ、連行されていく。

 

そして、もう一つの影……女子高生が口を開く。

「はあっ、はあっ、はあっ……一体どうしたのコレ!?警察が来てるんだけど!?」

「あっ、由美子!そうか、ここ由美子の家か。」

「星野、怪人が鉄工所にやって来たが、撃破出来た。

 今居る警察は怪人を警察署に送る為の人達だ。安心していい。」

「なんだぁ、ビックリした……

 ありがとう、みんな!星野鉄工所を守ってくれて!」

 

 そう言うと、星野は冷や汗を拭きながら、俺たちに感謝を伝えた。

 

 星野由美子。

 ピンク色の髪をした、キラキラで面食いな女子高生。

 葉月と川藤の同級生で、二人のヒーロー活動に協力している……らしい。

 

 そして、俺、鬼塚赤丸は……

「ううう……頭がいてぇ……」

「鬼塚さん、大丈夫ですの?」

 

 酔いが覚めて変身が解け、頭痛と吐き気に襲われていた。

 俺のヒーロー体……羅刹酒天は、酒を飲んで酔わないと、変身する事が出来ない。

 しかし、俺は酒が苦手で、酒を飲むと頭が痛くなっちまう。

 酔いが覚めて変身が解けると地獄だ。

 頭がギンギンと痛くなり、まともに立つ事もできない。

 

 変身中は人格が変わり、大の酒好きになって頭痛も無くなるが、逆にそのせいで勝手に酒を飲んでしまう事もある。

 あー……難儀だなぁ。

 

 俺は社長の車でアパートまで送ってもらい、今日は早めに寝ることにした。

 

 ——

 夜、ある企業の地下会議室

 

「ヴォルダイソン先輩、プロペラの仕入れに行ったら、悪魔帝国の連中に捕まって、酷い目にあったにゃあ。

 危うく、BSC地下エネルギープラントの場所を喋らされそうになった。あーつかれた。」

「まったく……どうした?らしくないぞキャットパルス。」

「能力波ジャマーが壊れたとか、最悪の失態にゃ。

 私のミスにゃ。今後は油断せず、能力波探知の妨害も丁寧にやるにゃ。」

 

「その代わり〜そこそこ使える情報も手に入れたにゃ。

 我々が散々、散々手を焼かされ続けた悪魔帝国のヴォルフ……悪魔の魔犬(デーモン・ヴォルフ)が、悪魔帝国を脱退している事を突き止……いや、勝手に喋ってくれたにゃ!あいつらバカにゃあ!」

「……ほう、それは良い事を聞いた。

 しかし、それだけでは話にならんぞ

 悪魔帝国を脱退して、別の組織に入ったのかもしれん。

 キャットパルス、ヴォルフの行き先を調べるのだ。

 もし出来るのなら、勧誘してしまおう。」

「了解にゃ!」




ヴィラン募集から、モフモフ毛玉さんの悪魔の魔犬(デーモン・ヴォルフ)を採用させていただきました!
モフモフ毛玉さん、素敵なヴィランをありがとうございます!

次回は、ついに閃が強化……!?
お楽しみに!

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