【キャラ募集中】英雄(ヒーロー)戦記 ジェット・ウォッシャー!   作:カレーうどん赤星

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ヒーロー募集から、モフモフ毛玉さんのナユタ/シャオラ・リン及び大豊娘娘(だーふぉんにゃんにゃん)/リュン・シェンと、
ヴィラン募集から、モフモフ毛玉さんの増殖ブラックを採用させていただきました!

モフモフ毛玉さん、素敵なヒーローとヴィランをありがとうございます!

少し長くなりすぎました。
8話は、来週7月22日までには投稿する予定です!

キャラクター募集は、まだまだ開催中です!
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第七話 ヒーロー会議、真の問題点

 私の名前は川藤 閃(かわふじ せん) |。私立ひびき野高校2年生。

 川藤クリーニングの一人娘で、ヒーロー連盟のヒーロー、ジェットウォッシャーその人だ。

 

 そんな私は今、朝のホームルームが始まる前なのに、学校の机に突っ伏して、うつむいている……

「……前の戦い、全く役に立てなかったなぁ……」

 

 悪の組織ADR(アグリー・ダックリング)の狂科学者プロフェッサー・13(サーティーン)による、ひびきの高校襲撃事件から1週間……

 校舎は、巨大軍産複合企業B・S・C(ブラックスワン・コーポレーション)の手によって復旧されつつあり、今日から登校も再開されたが……

 私は元の日常に、元の思考に戻れなかった。

 

 私は戦闘中に、スタミナ切れで動けなくなってしまった。

 鬼に変身した鬼塚(おにつか)さん……羅刹酒天(らせつしゅてん)が助けてくれなかったら、私は無人兵器に倒されていた。

 

 筋力だけが問題だと思っていたのは、視野が狭かった。

 スタミナにも、問題があったのだ。

 しかも、スタミナは無茶な筋力トレーニングをして、すり減らしてしまっていた。

 

 プロ意識が足りなかった。

 強くなる為のトレーニングで、出動に支障が出たら本末転倒……

 私はそれすらも分かっていなかったのだ。

 

 次こそは……と言いたい所だが、自分の実力不足が突き刺さる。

 本当に次なんてあるのか?

 

 そうやって、机に伏している私の耳に、鮮烈な情報が飛び込んできた。

 

「今日は、転校生を発表する。」

「転校生の葉月《はづき》宗介(そうすけ)くん。

 壇上に来て、みんなと話してくれ。」

 先生の言葉で、一人の人に注目が集まる。

 

 壇上に立ったのはウルフカットの黒色の髪に特徴的な色白の肌と琥珀色の瞳がある、体格は細身であんまり目立たないがしっかりと鍛えている……童顔の少年だった。

 

 葉月《はづき》宗介(そうすけ)……昨日の襲撃事件の直前に、ヒーロー協会から派遣された援軍。

 プロフェッサーを倒したのは、彼だった。

 

「今日からひびき野高校に通う事になった、葉月宗介だ、みんな、これからよろしく頼む。」

 彼がそう喋ると、教室が湧き立った。

 転校生には、みんな興味深々だった。

 

「質問です!葉月くんの好きなものはなんですか?」

 ホームルーム中だというのに真っ先に質問をぶつけたのは、イケメン大好き由美子だ。

 良い子なんだけど、イケメンを見るといつもこんな感じだ。

 

「こら星野!まだホームルーム中……」

「俺か?俺は……美味しい物を食べるのが好きだ。特に卵が好きだ。卵焼きもオムライスも大好きだ。」

 葉月くんは、制止する先生の言葉を遮って、質問に答えてしまった。

 そのせいか、クラスメイトからひっきりなしに質問が飛んでくる。

 

「あ、あの……好きな漫画はなんですか……?」

「その弾けるマッスルの秘密を教えてくれ!」

「サッカーに興味あるか!?俺やキャプテンと一緒に、サッカー部で一緒に汗を流そう!!」

「放課後、一緒に商店街のカラオケ行こうよ!」

「ムムッ、もしかしてヒーローのループス殿でござるか!?拙者ヒーロー研究会会長の中村慎吾で…」

 

 ワイワイガヤガヤ……ひっきりなしに、質問が飛ぶ。

 葉月くんも少し困ってるように見える。

 ここは止めないと……と思い、席を立とうとした。

 

「はい!みんなストップです!!一人ずつ質問してください!というか、質問は後にしてください!」

「「「はーい……」」」

 

 その瞬間、ちっちゃくて可愛いシズちゃん会長……じゃなくて、生徒会長の(まき)静子(しずこ)さんが私より一歩先に席を立ち、質問の嵐を止めた。

 彼女は見た目と裏腹に態度は毅然かつ冷静。

 性格も真面目でしっかりしている。

 正直、私よりヒーローに向いている気がする。

 

 牧さんのおかげで、転校生の紹介は滞りなく進行し……あっという間に昼休みになった。

 由美子と一緒に学食に向かおうとしたその時、葉月くんに声をかけられた。

 

「川藤、放課後一緒に帰らないか?水菜町について、案内して欲しくて……」

「!?い、良いけど……!?」

「おお!ありがとな、川藤!」

 予想外の誘いに、私は一瞬言葉がつまり、変な感じになってしまった。

 

「葉月くん、私もついていって良いかな?私も水菜町、めっちゃ詳しいよ!」

「星野も一緒に来てくれるのか!ありがとう」

 それを聞いた由美子はすかさず、葉月くんに話しかける。すごい反応速度だ。

 先週会った男の子と2人で歩くのは、少しなんというか、気恥ずかしかったから助かった。

 

ーーー

 

 そして、放課後……私達3人は、校門の近くの自販機に集合し、一緒に歩き始めた。

「まずは……商店街に行こっか!水菜駅西口の!」

 

 水菜駅西口商店街……

 50年前の写真よりは少し寂れているけど、いまでも30店舗はある、素敵な商店街だ。

 

「あそこは山口精肉店、コロッケが美味しいよ。毎日揚げたて。」

「おお!美味しそうな匂いがしているな。」

コロッケを眺める葉月くんは、

 

「で、次はヘアサロンオータム、店長の柿田さん、ちょー天才だよ!葉月くん髪キレイだしここで切ってもら……あー……うん……」

 少し悲しげな顔をする由美子に、葉月くんが反応する。

「どうしたんだ?二人とも、何か引っかかってるみたいだけど……」

 

 ……どうやら、私も深刻な顔をしてしまったようだ。

 私は、ヘアサロンオータムで起こった事を葉月くんに話す。

「あの美容室……この間まで、利羽さんって美容師が居たんだけど……その人、悪魔帝国の怪人だったんだよ。

 ……それで……私、髪を切る前の隙を狙われて……殺されかけたんだ。

 戦ってる時も、私はまるで役に立たなくて……迷惑しかかけてなくて。

 それから……うん……」

 

 言葉に詰まってしまった私の代わりに、由美子が話してくれた。

「閃さ、それから色々抱え込んじゃってんの。

 強くならなきゃ……って。

 私はヒーローじゃないから、何をしてあげられるかわからなくって。

 ……葉月くん、良かったら閃の相談にのってたげてくれないかな?」

 葉月くんは、二つ返事でこう答えた。

「当たり前じゃないか。いつだって話してくれて良い。」

 

 それを聞いた由美子は、いきなりこんなことを言い出した。

「じゃあさ……みんなで、今からこの商店街のどこかに食べに行かない?ヒーロー会議だよ。閃ちゃんの知り合いの中から、近くに行ける人呼んでさ!」

「えっ、今から!?いいけど……宗介くんは?」

「いい案だ。やろう、ヒーロー会議。

 ……というか、別のヒーローが居るなら挨拶しないといけないしな!」

 

 なんと、由美子の提案で、いきなり作戦会議をする事になってしまった。

 私はLINEでパペットナース……結ちゃんと、羅刹酒天の鬼塚さんに連絡を取る。

 本当は白兎さんにも話を聞きたかったけど、連絡先聞けなかったし……

 

 "今から川藤クリーニングの隣の中華屋さんで、ヒーローとしての作戦会議をするんだけど……来てくれるかな?"

 "勿論ですわ!ぜひ、行かせていただきます!"

 "あー……まぁ、ワリカンなら。あそこ気になってたし"

 結果は、なんと二人ともオーケー。

 

 そして、私たち三人は、川藤クリーニングの隣の中華屋さん……満腹円満亭に向かう事になった。

 

ー数分後ー

 

 商店街を歩きながら、葉月くんと話す。

「しかし、川藤だけだと思ってたけど、水菜町には野良ヒーローも居たのか!」

「私も最近まで知らなかったんだ。

 水菜街も結構広いから、二人とも私とは活動場所が被らなかったみたいで……

 あ、後もう一人、白兎さんって人が居るんだけど……

 もうすぐ着くからあとで話そうかな。」

 私は、クリーニング屋の少し汚れた看板を指差す。

「あれが私の実家、川藤クリーニングで……その反対側に最近できた中華屋さんの、満腹円満亭で……」

 

 私がそう言って、満腹円満亭を指差した次の瞬間、

 全身黒タイツの戦闘員が、排水溝からわらわらと湧いて出てきた。

「まんぶ…え…まで…び…ろ…ふたり……タオス、タオス、タオス……あ"あ"あ"!!」

 コイツら、悪の組織の手下か!

 どうやら、私たちヒーローを狙っているみたいだ。

 しかも、10、20、30…50人以上は居る!

 

「星野、危ない!」「逃げて!」

「りょ、りょーかい!」

 同時に叫んだ二人は、同時に変身を開始する。

 

「行くぞ!獣化・変身!ループス!」

 バキッ、グキッ……!葉月くんの影が大きくなっていき、服が一部破れ、狼男のような姿になっていく。

 目が光り、頭の形が変わり耳が生え、見える皮膚は荒々しい狼の毛皮へ変貌。

 両手・両足からはプロフェッサー・13を倒した長い爪が生え、敵を撃滅する準備が整う。

 彼は、狼男のヒーロー、ループスに変身した。

 

「装着!変身!ジェーット・ウォッシャー!!」

 私は、鞄の中の変身アイテム『ジェットギア』に手を伸ばし、起動トリガーを引き、ボイスコマンドを叫ぶ。

 それと同時に、青と白を基調とした冷たい機械の装甲と、シンプルなデザインの高圧洗浄機2機が、私の身体に自動的に装着され、私はヒーロー・ジェットウォッシャーへと変身した。

 

「ループス・スラッシュ!」

 ループスは、爪を大きく振りかぶり、黒タイツの戦闘員に振り下ろす!

 結果は頭部への見事なクリーン・ヒット!シュワァ……と溶けるような音を出しながら、全身黒タイツの戦闘員は溶けていった。

 しかし!すかさず別の戦闘員が襲いかかってくる!

「き、きき…ひー、ろー」

 それも、爪の一撃で弾き飛ばすが、敵が多すぎてキリがない!

 

「ジェットウォッシャー、敵の数が多いぞ!広範囲を攻撃できる技はあるか!?」

「あるよ!ウォーター・マシンガン!」

 ドガガガガ…

 私は高圧洗浄機のノズルから、戦闘員に向かって水をマシンガンのように射出し、撃ちまくる。

「ひむ、ひー…ぎょ!」

 効果は抜群!1体、2体、3体と敵を倒していく!

「ナイスだ、ジェットウォッシャー!」

「ループスの指示のおかげだよ!」

 私はより多くの敵を倒すために、ループスと逆方向、水菜駅側にひしめく敵の軍団の中に突っ込んでいく。

 その時だった。

 ガシャーン!

 側面から戦闘員にスナックの店の看板のようなものを投げられ、私は転倒してしまう。

「ぐ……っ!!」

 しまった、側面への警戒を怠っていた!

 私は転がり、倒れたまま、わらわらと集まってくる軍団に囲まれる!絶体絶命だ……!

 

鬼気一発(ききいっぱつ)!」

 ドン!!

 

 私を囲んでいた戦闘員の軍団が、突然現れた金棒の一撃によって弾き飛ばされる。

「クカカッ!まったく、飲む店に入る前に飲んじまったわい!!」

  そこにいたのは……黄色い角を生やした、筋骨隆々で、和服を腰に巻いた赤い鬼。

 羅刹酒天……鬼塚さんだった。

「羅刹酒天!」

 

 しかし、吹き飛ばされた戦闘員が、上空から私の頭を狙ってくる!

 

「おいで……私の『兎さん』」

 すかさず、白、黒、桃の三匹の兎のぬいぐるみが、その戦闘員に飛びかかり、引っ掻いてやっつけた。

 私の後ろには、ナース服を魔法少女衣装風に改造したようなコスチュームを身につけた、金髪の女の子……

 パペットナース……結ちゃんが居た。

 

「ほわぁ……大丈夫ですか、ウォッシャーさん……」

「パペットナース!ありがとう、二人とも……!」

 

「そろそろ、助けに行かない?()()

「うーん、確かにそうネ 大体長所と問題点も分かったアル……」

 そして、もう二人……袖が地面に付くほど長い、ダボダボの中華服を着てグラサンをかけた男。

 そして、両足にスリットの入ったチャイナ服姿の、薄青髪の女の子。

その二人は満腹円満亭の屋上から、私たちを見下ろしていた。




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