口悪男子ノ魔女裁判   作:しがなくない

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食事と魔法と本

次の日、俺は早めに目が覚めたので、一足早く食堂に向かった

 

「あー…ねっむ…ん?」

 

食堂のドアを開けると、そこにはメモ帳片手に立っている二階堂がいた

 

「・・・む?ああ。君か、生駒」

 

「おう、二階堂もメシか?」

 

「ああ、生駒カケル、OK…と」

 

二階堂は手帳に何かを書き込んだ

 

「…なぁ、それデス◯ート的なあれじゃないよな」

 

「違う。…ただの点呼だ。全員が揃うまで待っていて欲しい」

 

「はいはい」

 

俺は頭をかきながら全員が来るのを待った

その後全員が食堂に集まり、確実食べ物を取り分けた後に各々席に座った

 

(まぁ、わざわざ俺の近くに座るようなやつはいないか…)

 

1人寂しく食事をしようとすると,一番最後に撮ったであろう二階堂が席にやってきた

 

「すまない、いいだろうか」

 

「…おう。いいぜ」

 

二階堂が俺の対面になるように座った

 

「私もいいだろうか」

 

「…お前もか」

 

二階堂の隣に、微笑みながら蓮見が近づいてきて座った

 

「…まぁ、いいけどよ。二階堂はいいか?」

 

「ああ、構わない。彼女は話が通じそうだ」

 

「ありがとう」

 

蓮見が二階堂の隣の席に座ると、俺の隣にトレイが置かれた

 

「私もここで食べさせてもらうわ。いい?」

 

「ああ、どうぞ」

 

「構わないとも」

 

「おう」

 

隣の席には、背中に銃を背負った少女『黒部ナノカ』が座った

 

(…なかなか、カオスになってきたな)

 

「うっ…随分な味だな、これは…キミ、よく平気な顔して食べられるね」

 

「どんなに酷い味でも顔に出すのは失礼だ」

 

「あ、ああ。そうだね。すまない」

 

「そんなに酷いのか?」

 

俺は試しに一口掬って食べてみた

 

「…うわぁ、こりゃ酷い。ゴ◯ゴムの実の味みたいな味だな」

 

「食べたことがあるのかい?」

 

「比喩だ比喩。それくらい酷いってことだよ」

 

「生駒、君もなかなか失礼なことをしているぞ」

 

「へーい。まぁささっと食うか、どんなに熱いものも喉元過ぎれば熱さを忘れるからな」

 

「まぁあまり熱くはないけどね…」

 

「熱いもまずいもほとんど同じだ、さっさと胃の中に詰め込んで栄養にすればおんなじよ」

 

そう言ってがっついて食べ始めた

 

「おい、食べ方が汚いぞ」

 

「はいはい」

 

「ははは…ところでヒロ君。君はこの牢屋敷についてどう思う?」

 

「どう思うか?」

 

「ああ。彼女たちの手前ああ言ったが、私もここからは出たいとは思っている」

 

「…看守は、おそらく君が思っているよりずっと危険だと思う。逆らわないのが正しいと思うよ。そして私は食事中の佐川慎むようにしている。話しかけないで欲しい」

 

「そ、そうか…」

 

「…ごっそさん」

 

そんな話を横目に、俺はご飯を食べ終えた

 

「ああ酷い味だった…まぁ、飯がタダでだてくるんだったらある意味住めば都か?」

 

「…ちなみに…ええと」

 

「生駒カケルな俺」

 

「…生駒くんはどう思う?」

 

「看守に逆らうって話なら、まぁやめておいたほうが無難じゃないか?脱出については俺はあまり考えてない」

 

「・・・どうしてだい?君にも心配してくれる家族が・・・」

 

「いないぞ」

 

「…は?」

 

「いない。天涯孤独ってやつだ、1人で生きてきた。まぁ高校卒業したら仕事しなきゃなーって思ってたからさ」

 

「そ・・・それは、その・・・すまない」

 

「いんや、気にするこたぁねぇよ」

 

そう話していると、他のテーブルから声が聞こえた

 

「これがわたくしの魔法ですわあぁぁぁっ!!!」

 

その声を聞いて振り返ると、お嬢様みたいな服を着た少女『遠野ハンナ』の体がふわりと宙に浮き上がった

 

「おお…あれが魔法か」

 

「魔法お披露目会ですね!ではでは、私ももっとやっちゃいます!」

 

そういって探偵風の格好をした少女『橘シェリー』が立ち上がり、トレーの上にあるリンゴを粉砕した

 

「わぁお…ゴリラかな」

 

「…生駒君、少女に向かってゴリラとは、失礼じゃないかな?」

 

「悪い、思ったことすぐ口に出るんだわ。反省はしている」

 

「そ、そうかい…」

 

(まぁ後悔はしてないがな!)

 

「…そういえば、お前らはどんな魔法使うんだ?」

 

「…私は言いたくない」

 

「ええ、私もよ」

 

「そうかい。蓮見は?」

 

「私かい?そうだな…」

 

蓮見は顎に手を当てて、考えるそぶりを見せた。

俺はそれをぼーっと眺めた

 

「…ん?」

 

俺は違和感を感じた。黒部の方を向こうとしても、顔を動かせないのだ

 

(…というよりこれは、あれか)

 

「蓮見、お前魔法使ってんな?」

 

「ふふふ、なんのことだか」

 

「誤魔化すな。…視線の固定か?」

 

「ノーコメントとさせてもらおうかな」

 

俺は視線を動かそうとすると、無事に動かすことができた

 

「おおう…解除されたか」

 

「…ご馳走様」

 

二階堂は食べ終え、トレイを持って立ち上がった

そしてまた食料を取りはじめた

 

「…ヒロくん、もうたべおえたんじゃないのかい?」

 

「ああ、これは私のじゃない。城ヶ崎ノアの分だ」

 

「ああ、なるほど」

 

「面倒見がいいな」

 

「彼女は食事をとりにきていない。食事は取るべき、それだけだからな」

 

そう言って二階堂は食堂を出ていった

 

「俺もごっそさん。んじゃ行くわ、またな」

 

「ああ、また」

 

そう言って俺は食堂を出た

 

〜〜〜

 

俺は暇だから図書室に来ていた

 

(何かないかなー…ん?)

 

俺が図書室を漁っていると、1冊の本を見つけた

 

「…わぁ読めねぇ。何語だこれ…」

 

(…英語、ではないな。アルファベットが使われてるから、サンスクリット語とかロシア語とかじゃないな…ドイツ語とか、フランス語とかその辺りか?翻訳が面倒だな…)

 

(…ていうか、本の持ち出しってOKなのか?確認してみるか…)

 

俺はスマホを確認した

 

(…そんなの書いてねぇな。よし、持ち帰ってちょっと翻訳してみるか)

 

俺は本を持ち帰って、その日は翻訳作業に勤しんだ




生駒「メモ帳ほしいな…スマホ使うか」

氷上「あ、あの…カケルさんもうそろそろ寝る時間ですよ?」

生駒「ん、ああすまん。寝るか」

氷上「はい…夜更かしは、健康に良くないですから」

生駒「それもそうだな。おやすみ」

氷上「はい、おやすみなさい」
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