「・・・・・で、コイツ外来人なんだろ?さっさと外の世界に返してやれば良いんじゃないのか?」
「それがそういう訳にもいかないのよ」
少女&勇者説明中
「ふーん・・・・・なるほどな。竜王ってやつが別の世界で暴れててここにも来る可能性があるって事か。・・・・・ふっ!ダウト!」
「まあそりゃそうなるよなぁ・・・・・」
当然の話である。面識すらない推定パンピー外来人が「別の世界から竜王というとんでもない奴が来るから幻想郷の少女達と協力して倒してくれという旨のお告げがあった」なんて信憑性皆無の情報を鵜呑みにする者など余程のマヌケか事前にそれを知っていた者くらいしか信じられない話である。
「残念ながら本当よ魔理沙。」
「根拠は?」
「勘」
「マジかよ・・・・・」
魔理沙は霊夢の勘を一切疑う事も無く信じ衝撃を受けた。そんな二人を見たアルスは顔に「コイツらマジ?」と書いてあるような表情をしていた。
「そんな訳でしばらくの間幻想郷に居ることだろうからアルスに弾幕ごっこを教えておいてくれない?」
「ああ、任しとけ。」
「って引き受けた所だけどそもそもお前戦えるのか?」
「大丈夫、腕には自信がある方だ。それもかなり」
「安心したぜ。」
「ルールは簡単!自分の得意技をこのスペルカードと呼ばれるお札を使って攻撃を宣言!相手に弾幕を当てるか全てのスペルカードを攻略した方の勝利!な?簡単だろ?」
「確かに分かりやすい事この上ないな。」
「付け加えると弾幕ごっこという割に武器の使用もよし、なんなら接近して殴る蹴るもよし、そしてカード使用の際は宣言が必須だ」
「弾幕・・・・・?」
アルスは名称の割にゴリゴリの近接戦闘が許可されている事に疑問を持ったがもうここはこういう場所なんだなと受け入れる事にした。懸命な判断である。
「それじゃ・・・・・」
(これが初弾幕ごっこ・・・・・魔理沙とどのくらい戦えるかによって今後実力が通用していくがはっきりと分かる・・・・・ここは真剣に!)
「スペルカード作りからだな」
「・・・・・」
アルスは霊夢が持ってきてくれたお札に技を書き始めた。しかし・・・
「よし、爆裂呪文っと」
「待て待て待て待て待て!」
「え?」
「無骨すぎる!」
「え?そういったって呪文の名称がこれなんだから仕方ないだろ?」
「いいか!基本みんな〇〇符『技名』ってしてんだよ!それをお前爆裂呪文ってあまりにも無骨すぎんだろ!!」
「別に良くね!?」
「良くない!!」
そこからは魔理沙監修の元それっぽいスペカ名決めが始まった。
異様な程にスペカ名へのこだわりが強い魔理沙、一体何がいけないんだと困惑を続けるアルス、高みの見物を続ける霊夢、それぞれの思惑が交差していた
「すれ違ってるだけだろ」
そして命名が完了した。
「ハァ・・・ハァ・・・どうですか・・・監督。」
「・・・・・合格だ。」
「っしゃあ!!」
「それじゃ遂に弾幕ごっこ本番だな!」
「よし!」
「それじゃあ始めるが初心者だからって手加減はしないぜ?」
「ああ、俺としてもそっちの方が良い。」
「それじゃあ・・・・・始め!」
魔理沙は開始と共にアルスの世界ではおよそ考えられないような数の弾幕を発射した。アルスはその量にも驚いたが一番驚くべきはその美しさだった。そして同時に理解した、ああ・・・・・この世界の戦いは俺の世界のような力のぶつけ合いではなく美しさを見せ合う戦いなんだなと。
「ッ!」
しかし彼は勇者、戦闘の天才である。競う地、術は違くともそのセンスは変わる事はなく難なく避けて見せた。
「へえ!初めて見るはずなのにそこまで簡単に避けられるとはなぁ!」
「今度はこっちから!」
アルスは両の手の平に炎を滾らせると火炎呪文を投げつけた。
「魔法も使えるのか!」
魔理沙は驚きを見せるも容易く避け
「まだまだ!!」
アルスはスペルカードを掲げると『爆符』爆裂呪文を放った
「あっ!コイツせっかく付けた名前変えやがって!」
彼は先程考えた名前を長ったるいという理由で速攻変更した。魔理沙の努力は一瞬にして無に帰したのだ。それを見た霊夢は爆笑していた。
魔理沙はショックを受けながらも『魔符』スターダストレヴァリエでイオラを相殺して見せた。
「ならこういうのはどうだ!!」
アルスが手のひらを魔理沙に向けて突き出すと閃熱呪文を三連続で撃ち出した。
「うわっと!?さっきの炎とは比べ物にならない弾速だな!だがこのまま打ち続けても当たらなければただ体力を消耗するだけだぜ!魔符『ミルキーウェイ』!!」
」
魔理沙は避けながらもスペカを発動した。
そして魔理沙を中心とした螺旋状に弾幕が展開され始めた。
「この密度なら・・・・・斬った方が早い!」
アルスは密度から避けきるのは難しいと判断すると鞘から王者の剣を抜き弾幕を斬り裂きながら魔理沙に接近した。
しかし魔理沙は飛べるのに対してアルスに滞空能力は備わっていない為接近するのは至難の技であった。だがアルスは木々や神社の屋根を利用し魔理沙に喰らいついていた。
「このままだとラチが開かないな・・・・・ここは!」
魔理沙はミニ八卦炉を取り出すと魔力を込め始めた。
「一気に勝負を決めに来たか!」
「恋符『マスタースパーク』!!」
そう叫ぶと同時にミニ八卦炉から極太のレーザーが発射された。
「もの凄い威力だな・・・だが同時にここが絶好の機会!!」
アルスはどんどん迫ってくるレーザーに前にしても避けず逆に魔力を高め始めた
「なっ!?マスタースパークを前に避けないなんて正気か!?」
「馬鹿!モロに当たったらただじゃ済まないわよ!」
「閃符『極大閃熱呪文』!!」
そう叫んだアルスの両手から魔理沙の放ったマスタースパークにも負けず劣らずの超高熱のレーザーを放った。二つのレーザーはしばらく拮抗した後相殺し消滅した。
「マスタースパークが相殺された!?くっまだだ!・・・ってあれ?」
魔理沙の視線の先には神社のタイル以上何も見えず先程まで技をぶつけ合っていた筈のアルスはどこにもなかった。
「どこに行った!?」
「ここだ!」
魔理沙が振り向き目撃したのはこちらと同じ高度まで跳び上がって来たアルスであった。そしてアルスは魔理沙の背中にメラをぶつけて墜落させた。
「イタタタ・・・・・」
「俺の勝ち、だよな?」
「ああ・・・・・悔しいが私の負けだ。まさかマスタースパークを前にして避けずに対抗してくる奴がいるとは思わなかったぜ。」
「あれを凌げば起きた爆風で隠れるなり撃ち勝てたとしたらそのまま勝敗が決まるからな。あのまま勝負を続けるよりはあそこで賭けに出た方が良いと思ったんだ。」
「そこまで考えていたのか・・・・・流石としか言う言葉がないぜ。」
「自分で勇者を名乗るだけあるわね。」
「ハハハッまあな!」
「まあそれはそれとしてスペカの名前変えたのは許さないけどな!!」
「ごめん!!許してくれぇ!!」
この恨みは半月くらい消えなかった
ドラクエ3主人公の覚える技やっぱり他のナンバリングの主人公と比べてもラインナップが主人公すぎるな・・・