幻想の彼方へ   作:どんとこいや

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話の流れは決まっててもそれに合う様に話を作るのがムズいですね・・・・・


#第四話 紅魔の館

 

勇者アルスは幻想郷で最も重要な掟の一つである弾幕ごっこをその身で学び日も暮れて来た為神社に一晩泊まる事にした。

 

ガラッ

 

「今日はこの部屋で寝なさい。後で布団は敷いといてあげるから。」

 

「ああっ・・・・・ありがてぇっ・・・!!」

 

「カイジじゃないんだから・・・・・」

 

「冗談はともかく悪いな、見るからに金無さそうなのにタダで泊めてもらって。」

 

「引っ叩くわよ。後別にタダじゃないわよ?」

 

「ゑ?」

 

「こんだけやってあげたんだから流石に賽銭くらい入れてくれるわよねぇ?」

 

「別に良いけどそもそも通貨が違うと思うぞ。」

 

「あっ・・・・・」

 

ちなみにドラクエ世界のゴールドは現実換算の100円くらいの価値があるらしい。幻想郷換算では知らん(投げやり)

 

 

 

翌日・・・・・

 

その日の博麗神社は雲一つ無い様な晴天に心地の良い木漏れ日が刺すまるでアルスの新しく始まる旅を見守るかの様な天気だった。

 

「それじゃ、行ってくる。」

 

「気をつけて行ってきなさいよ。生きて帰ってちゃんと今日の分の賽銭を入れて貰わなきゃならないんだから。」

 

「ああ、生きてたらきっと入れるさ。」

 

アルスは勇ましく己を鼓舞するかの様に一歩一歩を踏みしめながら森の中へ消えて行った。

 

 

森の中では妖怪達の愚痴大会が開かれていた。

 

「あ〜人間食いてぇ〜でも人間来ねえ〜」

 

「最近の人間は俺等妖怪を警戒して人里からあんま出ないからなぁ・・・・・」

 

「俺は昨日一人食ったぜ。」

 

「そマ?」

 

「どんな人間だった?」

 

「長身で〜」

 

「ほうほう」

 

「19?くらいで〜」

 

「ほうほう?」

 

「黒のサングラスとスーツを身に纏ってて〜」

 

「ん?」

 

「薄汚いクルタ族とかの血を絶やしてやるぜって言ってた」

 

「レオリオさんじゃねーか」

 

「というか俺等みたいな低級妖怪じゃ勝てねえだろ」

 

「まあそんな事は置いておいてあそこに人間いんぞ。」

 

「そマ?」

 

「早くしろーっ!!間に合わなくなったも知らんぞーっ!!」

 

 

「さて・・・・・どっちに行こうかな・・・・・」

 

アルスは人里に向かおうと思い使い古したいつもの地図を頼りに進もうとしたがここが全くの別世界だという事が頭から抜けていた。

気づいた時点ではそこまで神社から離れていなかった為霊夢に地図でも貰おうとも考えたがこれも旅の醍醐味だと開き直り自分の直感のままに突き進んでいた。再び分かれ道に着き次の進路を考えていたその時背後から妖怪三匹が襲いかかって来た。

しかしアルスは即座に剣を抜き横斬りを繰り出し妖怪達を纏めて両断してみせた。

 

「ああ・・・・・そんな・・・・・」

 

その時─妖怪Aの脳裏に流れ出したのは 妖怪B、Cと共に過ごした輝かしい青春時代であった。

 

「ハハ・・・・・今でも判明に覚えてi」

 

ザンッ

 

しかし妖怪Aは回想中に縦に両断され消滅した。

 

「こんな一話限りのモブキャラに回想要らねぇよ!!」

 

「妖怪Aーーっ!!」

 

「そんな・・・・・あいつは・・・・・あいつとは俺とBと共に青春を分かち合った仲だったのに・・・・・!」

 

その時─妖怪Bの脳裏に流れ出したのは 妖怪A、Cと共に過ごした輝かしい青春時代であっ─

 

ザンッ

 

しかし妖怪Bは回想中に縦に両断され消滅した。

 

「いらん!!」

 

「そn」

 

ザンッ

 

妖怪Cは回想にすら入れず縦に両断され消滅した。

 

「はぁ・・・・・はぁ・・・・・悪夢のような時間だった・・・・・」

 

アルスは地獄のような茶番を乗り越え森の奥へ奥へと向かって行った。

 

 

森を抜けしばらくするとアルスはやがて人里に着いた。

幻想郷の人間は殆どここに住居を構え生活するため当たり前と言えば当たり前だが里は賑わいを見せていた。子供達は走り回り、主婦達は街角で井戸端会議を開き、屋台の店主は威勢の良い声で客を呼び込んでいた。よく見ると妖怪も紛れ込んでいるようだが敵意は潜めているのか、はたまた完全に無いのか完全に馴染みきっていた。

 

「人里に来たのは良いが・・・・・大雑把な目的は決まってても具体的に何すれば良いかが分からないな・・・・・村に向かって腕の立つ人を仲間に誘うにしても信じて貰えるかも怪しいもんだしな・・・・・」

 

彼は霊夢に勧められるがままに人里に来たが何をすれば良いのかなどはあまり考えていなかった。下手に行動すれば信じて貰えず変人扱いされるどころか人々の不安を煽る事になりかねない。どうすれば良いか思案を巡らせていたその時─

 

「ほう・・・・・額当てにマント、逆立ちヘアー・・・・・こんな王道の英雄って感じの人が本当に居るなんてね、お嬢様の言った通りだわ。」

 

彼女は旅によって積み重なった数々の戦闘経験を持ったアルスでさえ気付かない程静か 否、全くの虚無と共に突如として背後に現れた。

 

全くの無警戒だったとは言えども自身が一切察知できずに現れた美女に対しアルスは今まで体験した事のない未知への恐怖、はたまた衝撃を受けていた。そしてアルスは強張った顔を彼女に向けた。

 

「・・・・・誰だ。」

 

「そんなに怖い顔を向けなくても良いじゃありませんか。別に敵意がある訳でもありませんし。・・・・・もしかして所謂美人恐怖症でしょうか?」

 

アルスは彼女が無自覚に自身を美人と称した事に一抹の不安を覚えた。しかし彼女はそんな彼の不安など知らないと言わんばかりに話を続けた。

 

「申し遅れました。私は紅魔館に勤めるメイド長、十六夜咲夜で御座います。本日はお嬢様の御命令により貴方様を紅魔館へご招待するべくお向かいに参りました。」

 

「紅魔館・・・・・?」

 

アルスは聞き覚えの無い単語に首を傾げつつ幻想郷の地理を把握する良い機会だとも考えていた。

 

「・・・・・分かりま─」

 

アルスが返答を終えるよりも早く二人は紅魔館内部に到着していた。

 

「なっ!?」

 

「こちらにお越しくださいませ。」

 

困惑するアルスを尻目に咲夜は案内を開始し始めた。

 

館内は完全に日光を遮断されまるで鮮血の如き紅に染まった物々しい雰囲気に包まれていた。余りにも真っ赤なのでアルスは来て早々目に違和感を感じ始めた。しかし流石紅魔館勤めというべきか、咲夜は全くその様な素振りを見せず平然と歩いていた。

 

「・・・・・よく目痛くなりませんね。」

 

「?目痛くなる要素あります?」

 

アルスは人間の適応力を再確認した。

 

 

 

 

「こちらです。」

 

咲夜が扉を開けると視線の先にはこの巨大な館を統括する者には相応しい装飾と貫禄の玉座と明らかにそれとは明らかに不釣り合いな小柄な幼女が居た。

 

「咲夜さん子供が玉座に座ってるんですけど注意した方が良いんですかね?」

 

「いいえ、あの方がこの館の主、レミリア様です。」

 

「え?」

 

「あれが?」

 

「あれ呼ばわり!?」




早く他主人公出したいのに出せないジレンマと格闘中
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