レセプションルームに到着した2人がエレベーターから降りると、
「あ、やっと来たわね!」
という声が聞こえてきた。見ると、そこには─
青色の髪をツーサイドアップにした少女
薄い赤茶色の髪に赤縁の眼鏡を掛けた少女
黒の長髪で、背中に同じく黒色の大きな翼を備えた非常に長身な少女
長い白髪で、頭頂部向かって右側に羽の生えた少女
という4人が集まっていた。
「アンタのところの連邦生徒会長はどこ!?………って、その人?は…」
青髪の少女がまくし立てる。どうやら、先程の声は彼女のものだったらしい。
「……こちらは、連邦生徒会長の推薦によってキヴォトスに来てくださった、連邦捜査部『シャーレ』の顧問。私達にとっての先生……になる…筈、だったんですが…」
「「「「???」」」」
妙に煮え切らない態度で話すリンに、4人は首を傾げた。
「あぁ、
「「「「えぇぇぇ~!?」」」」
あっさりとそう言い放ったマッドレックスに、4人は今度は困惑の叫び声を上げた。
「ってか、お前ら誰だ?」
「なっ…お前って…」
「まあまあ、落ち着いて下さい。私はゲヘナ学園・風紀委員会所属の
「トリニティ総合学園・正義実現委員会副会長、
「同じくトリニティ・自警団所属、
「…ミレニアムサイエンススクールの生徒会・セミナー所属の
「おう。俺はマッドレックス。宜しく。で…リン、シャーレの部室ってのは何処に有るんだ?」
「ちょっと!?何よ、その薄いリアクションは!?」
折角の自己紹介を軽く流された青髪の少女─ユウカは不平を漏らしたが、リンはそちらには目もくれずに答えた。
「はい。ここから約30km離れた、D.U.外郭地区に有ります。直ぐにヘリを手配して…」
「ちょっと、無視しないでよ!代理の首席行政官じゃ話にならないわ、連邦生徒会長を呼んで頂戴!!」
リンにまで無視されたユウカが耐えかねてそう叫ぶと、リンは溜息をつきながら、苛立ちを隠そうともせずに答えた。
「…生徒会長は、現在行方不明です。…申し訳有りません、あちらの暇そ…いえ、各校の重要な方々とお話をしてきますので、少々お待ちください。」
「……早くしろよ。」
マッドレックスも不満はあったが、それ以上は何も言わなかった。
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そうして彼女らに向き直ったリンに対し、4人は堰を切ったように質問や不平を浴びせかけた。
曰く、連邦矯正局から囚人生徒が脱走した。
曰く、
曰く、数千の学園自治区で問題が発生している。
曰く、不法な銃火器の流通量が2000%増大している。
喧々囂々とまくし立てる4人に対してリンは、一先ず
「……お待たせしました。では、部室に案内致します。」
そうして、いかにも疲れた様子のリンが手に持っている端末を操作すると、ピンク髪の少女の立体映像が映し出された。
「モモカ、シャーレの部室に行くヘリを…『シャーレの部室〜?あの外郭地区の?今、その辺り一帯は矯正局から脱走した悪ガキ連中が暴れてる激戦区になってるから、ヘリとか出せないんだよね〜。近づかない方が良いと思うよ〜!あっ、デリバリー届いたから、私はこれからお昼で〜す。それじゃ!』…ちょっ…(ピキピキ)…大丈夫です。多少問題が発生しましたが、大したことではありません。…幸い、都合よく各学園を代表する立派で暇そうな方々もいらっしゃることですし…」
ピンク髪の少女─モモカからの、内容の深刻さに対して妙に緊張感に欠けた通信に苛立ちを覚えたリンであったが、直ぐに落ち着きを取り戻し、ユウカ達の方をジッと見つめていた。