草喰みの白兎   作:リヴィドーカリェー

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 最近ここすきという機能を知ったのですが、皆さんアリーゼさんの胸いじりシーン好きすぎませんか?
 感想でも結構反応があってびっくりしたんですが・・・・・・見ている人がここいいなぁ、と思えるシーンを書けていると感じて嬉しくはありましたが。

 あとは皆さんヘル・・・とある旅神様が死ぬと断定するの早すぎますよ。
 まだ確定しているわけじゃないのに!
 名前出さなくても伝わるの面白すぎますし。


二章 オリオンの矢
選定


 ナァーザさんとミアハ様と一緒に、ポーションの調合をした夜。

 辺りはすっかり暗くなり、ぼんやりと街を照らす魔石灯が立ち並ぶ道を、僕は歩いていた。

 早い話が買い出しに来たわけで。

 普段はお義祖父ちゃんがご飯を作るんだけど、お昼くらいに僕たちのホームに来て──

 

『ベル』

 

『お義祖父ちゃん?』

 

『非常に・・・非常に不本意なんだが・・・オラリオの外に用があってな。数日ほど空けることになった』

 

『え?・・・わ、わかった。気を付けてね』

 

『ああ』

 

 ──という会話をして、お義祖父ちゃんは直ぐに居なくなった。

 急な出来事に最初は困惑したけど、直ぐにそれはワクワクに変わった。

 唐突な話だけど、僕の家族は料理が上手だ。

 誰が食べても絶品だというに違いないほどに美味しい料理を作るおじさん。そして、そのおじさんから料理を習ったお義祖父ちゃんとお義母さん。

 村にいた頃もその三人が料理を作るせいで、僕が作る機会は殆ど無かった。

 あるとしても、あの二人が倒れて健康食を────

 

 ───やめよう。

 とにかく、作る機会が無かったため、こういった機会は貴重だ。

 何より、僕自身はご飯を作るのは好きだ。

 僕が作った料理を「美味しい」、と言いながらお義母さんはベッドの上で───

 

 ─────

 

 先程から嫌な方向に飛ぶ思考を頭を振って飛ばす。

 お義祖父ちゃんが居なくて寂しいのか、いつもよりも『家族』のことを思い出してしまう。

 ───早くご飯を食べて寝よう。

 そう考えながら歩いていると、「ぐあぁーーーー!」という叫び声が聞こえた。

 直ぐに思考を止め、短杖とポーションを取り出しながら駆け出す。

 ───叫び声?街中に?

 ───まさか、夜襲?

 様々な考えが浮かぶ中、声が聞こえた方へと駆ける。

 道にまばらに存在する人々の間を縫って進みながら、僕は焦る。

 ───早く早く早く!間に合わなくなる前に!

 叫び声を上げた人が致命傷を負っていないことを祈りながら角を曲がり。

 そうして、僕はようやく叫び声のした場所にたどり着き──

 

「ぐあぁあぁーーー!───抜けねぇ!!」

 

「はーい、失格〜〜〜!!次の挑戦者〜〜〜!カモーン!!!」

 

 ───たどり着いて。思わずずっこけた。

 催しものだろうか。

 舞台のようなものに槍・・・・・・槍?が突き刺さっている。見れば、その穂先は氷、あるいは水晶のようなものに覆われていて、それが槍全体を支えているようだ。

 まるで選定の剣──ならぬ選定の槍さながらのそれを、次から次へと冒険者たちが抜こうと挑戦しては失格になっている。

 ───つまり。僕が耳にした叫び声は───

 

「ただの、踏ん張ってる時の叫び声・・・・・・」

 

 何事もないようで良かった、というべきか言わざるべきか。

 兎にも角にも、全力で走った事実は消えず、何事かと思って人にぶつかりそうになってまで頑張ったのは何だったのか。

 僕が羞恥で顔を赤くしていると、見知った声がかけられる。

 

「おう、『鐘兎』じゃねえか。・・・・・・・・・何やってんだ?お前」

 

「モルドさん・・・・・・気にしないでください。これは僕の早とちりが原因ですから・・・・・・」

 

 どうしてこういう時に限って知り合いに会うのか。

 ひとまず話題を逸らすために、僕はこの催しものについて尋ねることにした。

 

「モルドさん、この催しものって何ですか?まだ神月祭じゃないですし・・・・・・そもそも、あの選定の剣みたいな槍は一体・・・・・・?」

 

「何だ、知らねえのか?・・・つっても、俺も詳しくは知らねえ。ただ急にあの男神が舞台を用意したと思ったら、あんな事を始めてな。何でも、あの槍を引き抜けば『貞潔の女神の加護』やら『ギルド公認の世界旅行券』が手に入る、ってな」

 

「ほえ〜・・・」

 

 そんな事になっていたのか。

 それなら、神月祭よりもずっと前なのにこの人だかりなのは納得・・・なのかな・・・・・・?

 

「ま、暇だったからな。俺も挑戦したんだが・・・・・・」

 

「・・・・・・なるほど」

 

 ひとまず納得した僕は、改めて目線を戻す。

 今挑戦している人は山吹色の髪を揺らし、数秒力を込めたかと思えば直ぐに脱落リタイアを──

 

「──ウィリディスさん?」

 

 はたして声が聞こえたのかは定かではないが、彼女と目が合った気がする。

 その証拠に、彼女は舞台を降りたあと真っ直ぐにこちらに向かってきた。

 

「こんばんは。昨日・・・・・・いえ、今朝ぶりですね」

 

「こんばんは」

 

「おう、お前もあれに挑戦してたのか」

 

 挨拶をしてくれるウィリディスさんに僕も返す。

 モルドさんは・・・・・・まあ、彼らしい。

 苦笑いを浮かべながら、もう一度催しものを見る。

 次々と抜こうと挑戦する冒険者達。

 けれど槍はびくともせず、ただただそこに突き立っているだけだった。

 いつまで経っても沈黙を貫く槍を前に『もはや抜けるものはいないだろう』、という空気が会場にはあふれ始めていた。

 ───何事もなかったんだし、直ぐに帰ってご飯を作ろう。

 そう思い、僕が帰ろうと声をかけるよりも、早く。

 

「おい、あいつ『鐘兎』じゃねえか?」

 

 誰かの声が、聞こえた。

 そして直ぐに視線が僕に集まった。

 様々な感情が乗せられた視線達は、僕を突き刺すかのようにチクチクとした。

 ものすごく居心地が悪くなっていると、モルドさんが僕の背中を押した。

 

「モルドさん?」

 

 何故?という僕の疑問に、彼はすぐに答えた。

 

「取り敢えず挑戦してこい」

 

「え?」

 

「いいから行って来い。そして失敗しろ」

 

「いきなり酷くないですか!?」

 

 ひーん、と泣き言を漏らす僕に、モルドさんは耳打ちする。

 

「じゃねえと、この視線は終わらねえぞ。確かに『リヴィラの街』の騒動の時にお前を認めた奴らは多いが、それでも全員じゃねえ。厄介なことになる前にさっさと終わらせてずらかったほうがいい」

 

「う、うーん・・・・」

 

 困った僕は、思わずウィリディスさんに目線を向ける。

 彼女も困ったように苦笑を浮かべるだけで、何も言ってくれない。

 ───仕方がない、か。

 諦めた僕はそのまま壇上へと向かう。

 途中、僕に視線がさらに集まるけど、それを務めて無視して進み。

 やがて選定の槍の元にたどり着いた。

 

「さて、次なる挑戦者は──────、失礼かもしれないけど、俺は君のことを知らないんだ。良ければ名前を教えてくれるかな?」

 

「・・・・・・・・・ベル・クラネルです。『鐘兎』とか『世界最速兎レコードホルダー』とか色んな呼び名で呼ばれてるので、好きに呼んでください」

 

「それでは、ベル・クラネルのちょうせ、ん───?」

 

 何故か疑問形になる男神様を無視して、僕は槍に手を伸ばす。

 途中、男神様が「大丈夫大丈夫、彼が選ばれし者じゃなければ俺の首は飛ばない・・・」と何やら不穏な事を漏らしていたが、何のことか分からなかったので無視。

 槍に触れ、握る。

 槍というには持ち手が細すぎるような気がしなくもないが、ソレを無視して引き抜こうと力を───

 

『────見つけた』

 

 ───何かが聞こえた。

 すると、槍に神聖文字ヒエログリフが浮かび上がり。

 驚く僕を他所に、それが槍全体に広まったかと思うと───次の瞬間、槍が突き刺さっていた結晶が砕け散った。

 

「え?」

 

 間抜けな声を出しながら尻もちをつかないように踏ん張りながら、改めて槍を見る。

 穂先を覆っていた結晶(?)が消え顕になったそこは、何処か矢を思わせるような返しが付いており。

 何処か神聖な美しさを思わせる機能美を魅せる槍は、しかし何処か空恐ろしい『何か』を感じさせる。

 しばらくボーっとしていると、突然男神が叫び出す。

 

「あー・・・あーーーー!!!!ヤバイヤバイヤバイ!殺される殺される!いや、殺されるだけまだマシだ!最悪、生きたまま・・・・・・・・・!!!」

 

 何処か半狂乱になっている男神を心配に思っていると、ふと不思議な視線を感じる。

 観察するような、見つめるような、見守るような───悲しむような。

 たまに感じるドロドロとした観察するような──値踏みするかのようなそれとも違い、ましてや今も周囲から感じる突き刺さるかのようなそれとも違う目線に驚き、その送り主が居るであろう場所を見た。

 

 ───そこには美しい女神様がいた。

 湖畔のように綺麗な青い髪に、同色の瞳。

 青い戦闘服バトルクロスに身を包んだ姿は、その身から滲み出る神威がなければ見目麗しい女性冒険者のようにも見えただろう。

 

「何だろう・・・?」

 

 そんな美しい女神が、ジッとこちらを見つめている。

 はっきりとした立ち姿は気品に満ちあふれて美しいが、目線だけが何処か不気味な感じがして、すぐにでも逃げ出せるように構える。

 すると、女神様はうわ言の様に呟いた。

 

「見つけた・・・・・・」

 

「え?」

 

(見つけた?さっきも同じ事を・・・いや、同じ声?)

 

 僕が困惑していると、女神は急に走り出した。

 何だ?攻撃か?それとも──と、短杖に手を伸ばしながら思っていると。

 突然彼女は両手を広げ、「私のオリオン!」と言いながらこちらに跳んできて──

 

「って、危ない!」

 

 避けたら怪我をする危険があるため、避けずに受け止める。

 倒れ込みそうになりながらも何とか受け止め、すぐに立たせて離れる。

 が、すぐに女神様も近づいてきて腕を取られる。

 まだ警戒を解いてない僕はすぐに腕を解き、離れて。でもまたすぐに腕を取られ。

 しばらく離れて、近づいてを繰り返して。

 僕が観念して受け入れて、今度は男神様を見る。どういうことなのか、という目で。

 しかし男神様はこちらの事を見えていないのか、あるいは見えているからだろうか。

 その顔からは生気が抜けて青白くなっていた。まるであってはいけない現実が待っているかのように。

 ────助けて、お義祖父ちゃん、お義母さん、おじさん・・・・・・。

 

 本当に助けに来たら目の前の女神も含めて全てが破壊されることを知らない少年は、自身の『家族』に助けを求めるのだった。

 

 

 

 

 

 

────

 

 

 

 

 

 

 ───結局。

 男神様も女神様も、どちらも動く気配がなく。

 むしろ男神様に関してはどんどん青から白に変化していって灰になりそうだったので、男神様を抱え、女神様の腕を引いて──手は恥ずかしい──同じ神様であるミアハ様なら何か知ってるかも、と思い『青の薬舗』に向かった。

 途中、ウィリディスさんとモルドさんと目が合ったけど、二人とも「また何かに巻き込まれたな」とでも言いたそうな目をしていた。

 そもそも何事かに巻き込まれたと確定しているわけではないのにそういう目で見て、あまつさえまだ数日しか一緒にいないのに『また』という目で見るのはいかがなものかと思う。

 否定しきれないのがまた憎いけれど。

 

 とにかく話しを聞くために『青の薬舗』にたどり着いたのだが───

 

「助けてくれぇ!ミアハ!!俺はまだ死にたくない!!いや、死ぬよりも酷い目に遭いたくない!!俺はただ、明日を生きたいだけなんだ!!!」

 

「そう言われてもな・・・これに関しては『運命』のようなものだろう。ベルに重荷を背負わせるそなたに対する、運命からの罰なのではないか?」

 

「俺まだ何もしてないのに!?」

 

「『まだ』というのがそなたらしいが、そういうところだと思うぞ?」

 

「オリオン、オリオン・・・私のオリオン・・・・・・」

 

「凄い・・・あの喧騒をものともせず、ベルにくっついたまま・・・・・・どうやって落としたの?」

 

「落としてません!そもそも、今日が初対面なんです!!」

 

「つまり、一目惚れされたの・・・・・・?凄いね」

 

「呑気ですね、ナァーザさん!?」

 

 ───阿鼻叫喚の嵐。

 調合作業中の穏やかな静寂に包まれたホームは何処へやら。帰りたいと思う程の喧騒に満ちあふれ、もしここにお義母さんがいれば『福音ゴスペルパンチ』が炸裂した──主に今叫んでいる旅神に──ことだろう*1

 とにかく話を聞かないと進まないと感じた僕は何とか場を鎮めて、聞き出す。

 何処か言いたくないような、でも言わないと進まないような旅神と、聞いたことをスラスラと答える女神様。

 その二人の言い分をまとめると───

 

① 男神様の名前がヘルメス様。女神様の名前はアルテミス様。

② 都市外でモンスターが現れ、その討伐にアルテミス様の派閥が失敗したことで、助けを求めてオラリオに来たこと

③ 選定の槍でしかそのモンスターを倒せず、また槍が認めたものしか扱えない代物のため、あのような催しものをして探していたこと

④ つまりは、『槍を引き抜いたものに貞潔の女神の加護を与える』『世界旅行』は正確ではなく、実際は『槍に選ばれし者が』『都市外のモンスターを屠る』というものであること

 

 ─── ウィリディスさん、モルドさん。厄介事です。助けてください!

 冒険者として一番頼りになると思っている人たちに心のなかで叫んでも、二人は曖昧に微笑むだけで僕に手を伸ばしてはくれない。

 

 ・・・・・・とにかく。僕自身の気持ちとしては、そのモンスターの討伐に手を貸すこと自体は吝かではない。

 そのモンスターのせいで危険な目に遭っている人がいるという話を聞いて、手を貸さないというのは僕の信条に反する行いだ。

 ・・・・・・ただ、今は時期が悪い。

 神月祭のための準備があるのに、クエスト──それも明らかに長期──を受ける余裕は僕たちにないし、そのせいで移籍する事態になったら目も当てられない。

 ───僕が二人いればな。

 僕の様子に何かを察したのか。ミアハ様が苦笑を浮かべた。

 

「ベル。行ってきなさい」

 

「えっ」

 

 まさかの申し出に僕は耳を疑った。

 

「これは立派な『クエスト』だ。ヘルメスからも報酬がでることは確認はした。ファミリアについても、私たちで何とかする」

 

「でもっ素材とかはどうするんですか・・・?今日だけで沢山使ったのに・・・」

 

「心配するな。調合以外にも、私たちにはできることがある。何より・・・・・・」

 

 そこで一旦言葉を区切ると、ミアハ様は僕に微笑んだ。

 旅にでる我が子を見送るような目は、僕の心を見透かしているかのようで。

 

「そなたも『助けたい』、と思っているのだろう?」

 

「───っ。・・・・・・・・・ごめん、なさい」

 

「謝るな。眷属のやりたいことのために力を合わせるのもファミリアの──主神の務めだ」

 

 そう言って、ミアハ様は僕の頭を撫でる。

 優しく、慈しむような撫で方はナァーザさんのそれとよく似ていた。

 えへへへ、と撫でられるのが好きな僕が嬉しくなっていると、突然別の手が僕の髪に触れた。

 同じように優しくはあるけれど、何処か遠慮や申し訳なさを感じさせる撫で方だ。

 顔を上げれば、アルテミス様が僕の頭を撫でていた。何で?

 

「私からも頼む。オリオン」

 

「オリオン・・・・・・?」

 

「頼む・・・・・・」

 

 目を伏せ、懇願するアルテミス様。

 何処かマイナスな感情に溢れている様子のこの人のことが、何だか放っておけない気がした。

 ミアハ様の了承を得た今、そもそも受けるつもりだったので頭を下げさせたみたいで申し訳ない。

 

「大丈夫です。僕なんかでよければ力になりますから!」

 

 元気よく了承した僕に、アルテミス様は嬉しそうに、けれどやっぱり悲しそうにし。

 ヘルメス様は椅子の上でガタガタ震えていた。なんで?

 

 

 

 

 

 

────

 

 

 

 

 

 

 

「よかったのか、ミアハ?」

 

「何がだ?」

 

 皆が寝静まった夜の中。

 二人の男神は空を見あげていた。

 

「ベル君のことだよ。いくら『矢』が認めたと言っても、彼はまだ14だ。フォスが認めないのは予想ができたが、君が了承したのには驚いた」

 

 何処かおどけた様子の男神を見ず。

 ミアハはジッと空を見続けた。

 

「確かに、私の素直な気持ちを言うならば──行ってほしくはない。」

 

「なら、どうして?」

 

「・・・・・・・・・」

 

 空を見ていた目を、ヘルメスに向けるミアハ。

 微かな光しかない夜の中では、その顔は伺えない。

 

「ベルを・・・・・・あやつを『信じている』からだ」

 

「信じる・・・・・・ねぇ」

 

 言うべきことは言った、とばかりに医神は消えた。

 あとに残ったのは、釈然としない顔をした旅神のみ。

 

「ルルネの話が本当なら・・・・・ベル君かれは英雄を支える者だ」

 

 ───それは『リヴィラの街』の戦いにおいて。

 延々と鳴り続けた『大鐘楼の音色』と、戦いのあととは思えないほどに怪我も傷も無かった冒険者達に違和感を感じた彼女が、手癖のごとく集めた情報。

 広域の回復魔法。

 そして───冒険者達への、発破。

 少年のその行いや立ち振舞いを考えれば、そのあり方は酷く『英雄向きではない』。むしろ、彼は『英雄を支える者』としての素養を有していると言える。

 

 しかし、そこで彼の『偉業』が邪魔をする。

 歴代最速のランクアップ。

 上層とはいえ、多数の人々を助ける行動力。

 そして───『死病』を『治病』に変えたこと。それだけでなく、世間は知らないけれど『死毒』を治した殺したこと。

 ──これらの功績は、酷く『医学の英雄』のよう。

 

 英雄的ではない少年でありながら、英雄の側面を持つ。

 酷く歪でありながら両立しているように見えるそれらは、果たしてどちらが本当の少年なのか。

 

「───さて。果たしてどちらが君の本当に目指すものなのかな?・・・・・・ベル・クラネル」

*1
ベル?彼は特別だから・・・




◯ベル君の秘密

①実は恩恵を得た時には、既に回復魔法を含めて魔法のスロットが全部開いていた。
②実はナイフより魔法の扱いのほうが上手い(特に回復魔法)
③実は家を出る前日まで義母と一緒にお風呂に入ってた
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