現金なのはわかっているんですが。
・・・その、感想が来たことが、とても、嬉しくて、ですね。
つい、勉強時間そっちのけで、書いちゃいました、これと、もう一つ。
あんなにカッコつけて、『次はいつかわからない〜』とか言ってたのに、これは恥ずかしい。
どうか、前の話の前書きことは忘れてください。今すぐ。
「・・・・・・」
ベル・クラネル
Lv1
所属:ミアハ・ファミリア
力:B 769→ S 1059
耐久:A 896→SSS 1302
器用:B 799→ SS 1160
敏捷:S 950→ SSS 1402
魔力:SS 1017→SSS 1597
《魔法》
【アンジェラス】
・速攻魔法
・音属性
・回復魔法
・浄化魔法
【ファイアボルト】
・速攻魔法
・付与魔法
・炎属性
・雷属性
《スキル》
【救命一筋】
・早熟する
・救命への信念が続く限り継続する
・救命への志の丈により効果向上
【草噛白兎】
・薬品の調合時、発展アビリティ『調合』を一時的に得る
・発展アビリティ『幸運』を得る
【英雄■■】
・能動的行動に対するチャージ実行権
──なんだこれは!!!???
思わず叫びそうになった自信を諌め、少年を眷属にしてからというもの、常にキリキリっ、と痛むようになった胃を抑える。
──トータル上昇量が異常だ。
以前にS、ないしSSに数週間で到達した時も今回のように気を抑えていた気がする。
それほどまでにこの少年は、無自覚の問題児。
とりあえず、だ。
痛む胃を押さえながら深呼吸をする。
ヒッヒッヒッヒッヒッ!!???フーフーフーフーフーっ!!??
ラマーズ方とすら呼べない過呼吸気味なそれをし、なんとか落ち着・・・・・・落ち着い、た!はず!
そう決意を新たにしつつ、新たな問題点をみる。■で隠された、新たなスキルを。
──どうするか。
──じつは、早熟のスキルのことも少年には隠しているのだ。
もしも少年が口を滑らせれば面倒なことに──既に面倒と入ってはいけない──なりそうなため。
少年は、自身の心のキズは隠せる。
それはあの義母をだまくらかせるほどの精度。間違いはない。
だが、それ以外の隠し事はできない。
人を謀ることも、責めることも苦手な少年は、嘘をつけない。
だから今回も隠そう、と思ったが──
(チャージ、か・・・)
神の勘を働かせてわかることは、ようは溜め動作の効果向上のようなもの、ということしかわからない。
そして、それ故にこれはすぐに少年には分かってしまう。
溜め動作など、ナイフを使う際に行わない日などほとんどないだろう。
それ故に、迷う。
(このまま出すべきか、それとも適当な単語を書き記すか・・・)
文字化け。
その意味がよくわからない以上、あまり使って欲しいスキルとは言えない。
これでもしも重い代償があったとしても、少年は使う場面が来れば躊躇いなく使うからだ。
──なんとなく、そんな気配がないとしても、だ。
そこまで考えて、疑問に思う。
──これは、どんな経緯で発現したのか、と。
恩恵とは、下界の子の可能性。
それは誓い、想い、決意、血筋等々・・・。
神の血とは、それらの要因を取り込み、子の可能性を、それこそ無限に広めるもの。
それ故に、わからない。
他の魔法やスキルのことは見当がつく。というより、少年が入団する際の義祖父との面談で、粗方の少年来歴を聞いて、かつ、『あの』ベル・クラネルである、ということを加味してようやく理解したのだ。
例えば── 【アンジェラス】と、【救命一筋】, 【草噛白兎】の三つ。
これは、恩恵を得る前に少年が起こした『奇跡』、或いは『偉業』のご褒美,報酬のようなもの。
少なくても、恩恵を刻んだ瞬間に発現していたこれらについては、見た瞬間になんとなく理解していた。
【ファイアボルト】についても、分かる。
これは件の義祖父が自身の書いた魔導書を少年に無理やり読ませていたのを見た瞬間に察した。
──ちなみに、どちらも前例のない『即効魔法』ということで、さらに胃痛は加速した。
──閑話休題。
兎にも角にも、だ。
これが発現した以上、少年の意思に何らかの働きかけがあったはずだ。
──この少年は、出会いによって強くなるのだから。
そこまで考えて、さてどうしようか?と考える。
下手に事実を伝えるよりかは、普通のスキルとして使ってもらったほうが生存率等の利点のほうが出るだろう。
なにより、人を助けることを是とする少年にこのスキルのことを黙っていると、後でどやされてしまいそうだ。
ならば■■にどんな単語をつけようか、と。
うーん、うーん・・・。
悩ましげな声──じつは更新の際にいつものこう──を上げるミアハに、少年は首を傾げる。
(──────よし。)
救命一筋の、『救命』をとって『英雄救命』としよう。
アルゴノゥトの物語とはそぐわないが、少年の境遇とミノタウロスとの決戦の際の場面的には合っていそうだし。
そう思い書き記したステイタスの紙を、少年に手渡す。
先ほどまでのミアハの様子が気になったのか、ずっとキョトン、とした表情を浮かべていた少年は、しかし上を見た瞬間に顔をしかめる。なんだこれは?と。
「1週間更新しなかっただけですよね?こんなに伸びるんですね・・・」
──伸びすぎなのだがな!!!
そう叫びそうになる口を諌めつつ、当たり障りないように言葉を濁す。
「ミノタウロスと戦ったのだろう?それの影響も含まれているのだろう。そなたが頑張った結果だな」
「・・・そうですね。これを見ると、頑張った甲斐も─」
そこで。
紙の上部から下部へと移った途端、少年の目が丸くなる。
新しいスキルの獲得に、少年は嬉しそうな、けれどどこか不満そうな顔をする。
「どうした?」
純粋な疑問の声を出すミアハに、ベルは重々しく口を開く。
「アルゴノゥトって、英雄を助けたとは言えないような・・・むしろ、助けたのはお姫様であって・・・」
なんと物語との齟齬に文句を言いだした。
それを聞いて、少年の『英雄譚オタク』気質を甘く見ていたな、とミアハは後悔する。
「まあ、そんなこともある。そして───」
「?」
「───おめでとう、ベル。そなた、ランクアップができるぞ」
「え?」
「というかしておいた、そうでないと私が持たないからな」
「どういうことですか!!!????」
なんで!?そう悲鳴を上げる少年に、その声が響いたのか、それとも別の要因か。
ミアハは胃のあたりを、再び抑え始めた。
──だって、よくわからんアビリティの上昇量に、よくわからんスキルの発言があって。とどめにランクアップ可能という事実と、とある『発展アビリティ』の発現の可能性が怒涛な情報量となって襲いかかったのだ。
誰もミアハを責められないだろう。というか責めるな。かわいそうだろう。
こほん、と咳払い一つ。
それだけで、ベルは黙った。なんでも、義母がこれをした際にも一瞬で黙って観察をするのだとか。
事実、少年は黙ったまま、ミアハを診察をするかのようにじっと見つめていた。
「発現した発展アビリティだか、一つだけだった。名を──「神秘」」
「「神秘」────!」
「神秘」。
それはこの迷宮都市でも、発現したものは5人しかいない、とされているほどのレアモノ。
必然、その重要性はとても高い。
なによりこのことを知れば、アミッドを目の敵にしているナァーザなどは、彼女に勝ち誇るだろう。
「ああ。これがそなたのLv2のステイタスだ」
ベル・クラネル
Lv2
所属:ミアハ・ファミリア
力:I 0
耐久:I 0
器用:I 0
敏捷:I 0
魔力:I 0
神秘:I
《魔法》
【アンジェラス】
・速攻魔法
・音属性
・回復魔法
・浄化魔法
【ファイアボルト】
・速攻魔法
・付与魔法
・炎属性
・雷属性
《スキル》
■
【草噛白兎】
・薬品の調合時、発展アビリティ『調合』を一時的に得る
・発展アビリティ『幸運』を得る
【英雄救命】
・能動的行動に対するチャージ実行権
「わぁ・・・!」
少年は受け取った紙をひらひらと何度も揺らし、夢じゃないのか?と思ったのか、何度も上から下を確認する。
その目は嬉しそうにキラキラと輝いており、先日のような『翳り』など欠片も感じられなかった。──だからこそ、危ういのだが。
少なくても。
こういった面では未だ子供っぽい一面を見せる少年に、ひとまず安堵した。
平時のベルくんは、原作同様優しく、誰かのために頑張れる子です。
ただその優しさに『理由』があるが故に、彼は『医療』の道に進んだ感じです。
作者的には、『理由』も打算もあって人を助けるのが『医師』,逆にそれらがなく、純粋に助けるからこそ『英雄』は英雄なんですね。
重ねていいますが、彼の『英雄』への憧れはイカれてます。
それ故にただ義母とおじが苦しんでるだけでは、彼は英雄の道を進んでしまいます。
そのために、わざわざフォスなんていう都合のいいエルフくんを生み出して、彼の中の『英雄像』ないし『医師像』を歪めたんですし。
─────だから追い打ちとして、ベルくんには義母の凄惨な現場を(それも7歳に)見せる必要があったんですね。
その時の出来事は、2日に1回の頻度で夢に見るそうです。アーカワイソ